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トップ  バックナンバー  2010年  1月  第31回 王女はなぜ”女スパイ”になったのか?

王女はなぜ”女スパイ”になったのか?
~男装の麗人・川島芳子の生涯~

●本放送 平成22年 1月27日(水) 22:00~22:43 総合 全国
●再放送 平成22年 2月 3日(水)
平成22年 2月 3日(水)
8:15~8:58
16:05~16:48
BS2
総合
全国
全国
※2月3日(水)16:05~の再放送は、国会中継のため、放送休止の場合があります。

出演:川島芳子役 原尚子
川島芳子(少女時代)役 小池優花

エピソード1 王女はなぜ”男”になったのか?

清朝の王女として生まれた芳子 (再現)
滅亡した清朝の王女として生まれた川島芳子は、祖国の再興を託され、日本にやってきた。日本人の養女として生きることになった王女がある日出会った一冊の本が運命を変える。「いつの日か自分も清朝のジャンヌ・ダルクになる!」そう決意した芳子は自らに託された使命に目覚める。実父の死、養父の暴力、恋人の裏切り、さまざまな困難に直面した芳子が人生を打開するために下した決断…それは断髪・男装で生きるという道だった。
 

エピソード2 「男装の麗人」ブームの光と影

小説「男装の麗人」が大ヒットし、芳子は一躍国民的アイドルとなる。芳子は各地のイベントや講演にひっぱりだことなり、ついにはレコードデビューまで果たす。当時発売されたSPレコードには彼女の貴重な歌声が録音されている。人前で発言する機会が多くなった芳子は、清朝の王女として、皇帝・溥儀を元首とする満州国の広告塔を進んで引き受けていった。しかし日中戦争が勃発すると、芳子は次第に時代の波に翻弄されていく。
 

エピソード3 川島芳子 和歌に込めた真実

芳子が獄中で思いをはせた歌
敗戦後、芳子は中国で「裏切り者の女スパイ」として逮捕される。芳子が学生時代を過ごした松本市に残る200首にもおよぶ和歌が記されたノートのコピー。ここには芳子が獄中で記した心の声が記されていた。裁判にかけられた芳子は、「裏切り者の中国人」として死刑判決を受ける。芳子の有罪の決定的な証拠とされたのは小説「男装の麗人」というフィクションだった。
 

参考文献

上坂冬子『男装の麗人・川島芳子伝』(文藝春秋 1984年、文春文庫 1988年) 
寺尾紗穂『評伝 川島芳子 男装のエトランゼ』(文春新書、2008年)
村松友視『男装の麗人』(恒文社21、2002年)
川島芳子記念室/穂苅甲子男編著 歌集『真実の川島芳子 秘められたる二百首の詩歌』(プラルト2001年)
西沢教夫『上海へ渡った女たち』 (新人物往来社 1996年)

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