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トップ  バックナンバー  2015年  8月  名作選 天皇のそばにいた男

天皇のそばにいた男
鈴木貫太郎 太平洋戦争最後の首相

●本放送 平成27年 8月 5日(水) 22:00~22:43 総合 全国

エピソード1 妻が見た「二・二六事件」 天皇に愛された夫婦

「二・二六事件」で襲撃を受けた鈴木貫太郎(絵画)
見つかった音声テープには、鈴木を撃った兵士に、妻たかが叫んだ言葉が残されています。「とどめだけはどうか待って下さい」。鈴木は宮中の要職、侍従長。たかも昭和天皇の幼少時代の養育係。天皇にとって二人は信頼厚い特別な夫婦でした。天皇は鎮圧を命じ、鈴木も一命を取りとめます。
 

エピソード2 まことに異例ではございますが・・・

昭和20年、天皇の懇願もあり、鈴木は首相に就任しました。しかし8月の原爆投下とソ連参戦という事態に、連合国の「ポツダム宣言」受諾による降伏を検討せざるを得なくなります。軍部によるクーデターの危機も抱え、鈴木は、極めて異例な天皇の決断を求めることに。
昭和天皇と鈴木貫太郎(写真CG合成)
 

エピソード3 畏れ多いことながら 再度の御聖断を!

昭和20年8月14日 最後の御前会議(絵画)
天皇が下した決断=「聖断」で戦争は終結に向かうはずでした。しかし、連合国側の対応に、政府・軍部上層部の間で議論が紛糾。ついに鈴木は一度ならず二度までも天皇に決断を仰ぐことになります。そして8月15日、終戦。天皇はこう述べました。「私と肝胆相照した鈴木であったからこそ、出来たのだ」と。
 

この回ゆかりの地は・・・

参考文献

『昭和史の逆説』(井上寿一 新潮新書)      
『主戦か講和か 帝国陸軍の秘密終戦工作』(山本智之 新潮選書)
『聖断』(半藤一利 PHP文庫)
『「終戦」の政治史』(鈴木多聞 東京大学出版会)
『昭和天皇』(古川隆久 中公新書)

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