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トップ  バックナンバー  2011年  3月  アンコール 奈良の大仏 奇跡の復活劇

奈良の大仏 奇跡の復活劇
~それは少年の涙から始まった~

●本放送 平成23年 3月30日(水) 22:20~23:03 総合 全国

配役:公慶役:アンディ岸本 公慶(少年時代)役:石井悠真

エピソード1 それは少年の涙から始まった

奈良時代、聖武天皇が創建して以来、幾多の災難に遭い続けた奈良の大仏。戦国時代には戦火によって大仏殿が炎上、大仏は上半身が溶け崩れてしまいます。その後修復されたものの資金が不足し、頭部は木造に銅版を貼る応急処置にとどまっていました。
そして100年が経った江戸時代初め。朽ち果てて痛ましい姿に変わっていた大仏の姿を見て涙を流す13歳の少年がいました。その少年-東大寺の僧侶・公慶は大仏の再建を決意します。
雨ざらしの大仏に向き合う公慶(再現・CG)
 

エピソード2 心をつかんだ苦難の全国行脚

「らほつ」を見せて寄付を募る公慶(再現)
37歳となった公慶は、再建資金を人々から寄付してもらうため全国行脚を始めます。そして、大仏など見たこともない人々の心をつかむために様々な工夫を凝らしました。例えば、その一つが、「らほつ(大仏の髪の毛)」の実物大の見本(直径約20cm)を見せて回ること。大仏の偉大さを伝えることが目的でした。やがて人々は現世や来世の幸せを約束してもらおうと喜んで寄付してくれるようになります。7年かけて公慶が集めた資金はなんと1万両(現在の価値で10億円)もの額に達します。
 

エピソード3 奇跡のリレー 巨木運搬にこめた願い

大仏の再建以上に苦労したのが大仏殿の再建。特に、大仏殿の巨大な屋根を支える梁(はり)は、宮崎県の山中で見つかった直径1.4mのご神木をわざわざ奈良まで運んだものでした。しかも運搬を担ったのは、無償で協力を買ってでた民衆。のべ12万人以上もの人々が移動距離1300kmの巨木リレーに込めた願いとは?大仏殿再建に秘められた奇跡の巨大プロジェクトを紹介します。
大仏殿虹梁木曳図
 

※「再建」の読み方について

「再建」には、「さいけん」「さいこん」の2つの読み方があり、「さいけん」は建築物全般、「さいこん」は、神社・仏閣などの建築物で使われます。今回の番組では、奈良・東大寺の大仏と大仏殿の再建を描いておりますが、下記の理由から「さいけん」とナレーションいたしました。

・東大寺では現在、「さいけん」「さいこん」の両方が使われており、どちらが正しい、という基準は特に定められていない。
・大仏と大仏殿の再建について最も詳細に記し、今回の番組でも準拠している重要史料、「大仏殿再建記」(18世紀・奈良奉行所の記録。個人蔵・奈良県立図書情報館寄託)では、「さいけんき」と読み仮名が振られており、「さいこんき」とは記されていない。

上記に加え、国語辞典の記述なども参考にしながら、聞いてわかりやすい表現を優先し、今回は「さいこん」ではなく「さいけん」を使用しました。ご了承ください。
 

参考文献

おもな参考文献
『東大寺大仏の研究』前田泰次 西大由 松山鐵夫 戸津圭之介 平川晋吾著(岩波書店)
『図録・東大寺公慶上人』(奈良国立博物館)
『公慶上人年賦聚英』(東大寺)
『南都仏教24号』南都仏教研究会編 (東大寺)
『南都仏教史の研究』堀池春峰著(法蔵館)
『公慶上人』西山厚著~日本文化史研究(帝塚山大学)
『奈良市史 通史三』(奈良市)
『回向院史』(回向院)
『日本歴史推理紀行』林直道著(青木書店)
『ふるさとの誇り・虹梁物語』(東大寺大仏殿虹梁搬送三百周年記念事業実行委員会)
『志布志町史』(旧志布志町)

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