文研ブログ

2016年1月

放送博物館 2016年01月29日 (金)

#3 愛宕山の放送博物館、リニューアルオープン!

計画管理部(計画)東山一郎

去年2月からリニューアル工事を行ってきたNHK放送博物館(東京都港区愛宕)が、
いよいよ1月30日(土)にオープンします。
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今回のリニューアルでは、歴史展示(3階)とドラマ・音楽などのテーマ展示(2階)を見やすく一新し、
3万点を超える資料から厳選した500点余りを展示するとともに、 “体験”型の展示を充実させました。
館内のホールも“究極のテレビ”8Kスーパーハイビジョンを体感できる「愛宕山8Kシアター」に生まれ変わりました。
放送の過去・現在・未来を幅広い世代の方々に感じ取っていただければと考えています。

展示がどのように変わったかは、まずは博物館で実際にご覧いただくことにして、
きょうは放送博物館と愛宕山の歴史を簡単にご紹介します。
0129-1-2.jpg 東京放送局(愛宕山)局舎模型

日本で放送が始まったのは、1925(大正14)年3月22日。
当初は東京・芝浦の仮放送所からラジオ放送が行われていましたが、
ほどなく同年7月には愛宕山で本放送が始まり、愛宕山は“放送のふるさと”と呼ばれるようになりました。
(ちなみに、港区にある愛宕山は標高25.7m。東京23区内の自然の山では最高峰です)


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左の写真は開局当時の東京放送局です。
2本の大きな鉄塔に挟まれた建物には、JOAKの文字が見えます。
この愛宕山では、2・26事件(1936年)の際には放送局が襲われるかもしれないということで、
騎兵隊に警護されるといった出来事もありました(写真右)。
愛宕山からの放送は、1939年に東京・内幸町の放送会館に移転するまで14年余り続きました。

戦後、この旧JOAK局舎は占領軍に接収されましたが、
占領終結後の1955年2月、文研が目黒から移転してきました。
そして文研が約1年間かけて準備し、翌年3月に開館したのが放送博物館です。
写真は開館直後の展示室の様子です。
開局当時の建物が生かされ、アーチ型の間仕切り壁や小さな窓が時代を感じさせます。

hidari.jpg migi.jpg

この東京放送局の旧局舎が建て替えられて、現在の建物になったのが1968年のことです。
リニューアル後も、放送博物館はこの建物を生かして展示を行っていきます。
20160129-7-1.jpg 1968年竣工時の放送博物館

0129-7-2.jpg  現在の放送博物館

放送博物館の所在地や開館時間は次のとおりです。
リニューアルオープンは1月30日(土)午前9時30分です。どうぞお越しください!
                                                                                                        
NHK放送博物館
休館日    :原則として月曜日、年末年始
入場料    :無料
開館時間:9:30 - 16:30
所在地    :東京都港区愛宕2-1-1 
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(ホームページはこちら)  

                                                                                                        


来週のブログでは、リニューアルオープン後の放送博物館の様子をお伝えするとともに、
展示からいくつかピックアップしてご紹介します。
 

文研フォーラム 2016年01月26日 (火)

#2 弥生三月、文研フォーラム、時の研究家?

メディア研究部(メディア動向)吉田直久

弥生三月桃の節句の時期、わが文研も年に一度の”お祭”を迎えます。
ご近所の氏神様、愛宕神社の神輿でワッショイ!じゃありません。
NHK文研フォーラム」が開催されるんです。
研究分野が幅広い文研だけあって、このフォーラム、とにかく中身がてんこ盛り、しかも濃密。
メディアの先の先まで見通してる研究員や放送史の生き字引、話し言葉の達人に世論調査のエキスパート、
多士済々の面々が日頃の研究成果をずずずいっ!とお披露目します。
すべてのプログラムはこちらからご覧ください。
もちろん無料で参加できますが、事前の申し込みが必要です。
その受付は2月2日(火)から始まります。
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その中で、個人的にお勧めは5年に一度行われる「国民生活時間調査」の報告発表
1960年から続くこの調査、今年で12回目になります。「日本人は何に時間を使っているか」。
高度経済成長からオイルショックにバブル絶頂、その崩壊。
その都度毎に日本社会の有り様を「生活時間」の視点から見つめてきたユニークな調査です。
その結果は日本のさまざまな研究や調査で紹介され、利用されています。
今回、この調査報告に合わせて最適のゲストをお呼びしました。
”時の研究家”織田一朗さん。大手時計メーカーに26年勤務。退職後も「時と時計の研究」を続けてきました。
日本人と時間を見つめて半世紀。
このスペシャリストが最新の調査結果をどう読み解き、日本人の生活の変容をどうみるのか?興味津々です。

文研フォーラム 2016年01月20日 (水)

#1 文研ブログ、始めます! 

メディア研究部・中尾益巳

みなさん、はじめまして。文研ブログです。

と言っても、このブログを読んでいるどれだけの方が
この「文研」についてご存知なのかわからないので、まずは自己紹介をします。
文研の本名は、NHK放送文化研究所。実は誕生はかなり古く1946年。
太平洋戦争が終わった翌年に作られ、今年でちょうど70年を迎えます。
そしてその文研が何をやっているのかと言うと…
非常に多岐に渡るのでこの場で全てを説明することは不可能です。
と言うか、それをお知らせするためにこのブログを作った訳なので、
皆さんにはこのブログをボチボチ読んでいただきながら
「ブンケンってどんな人がどんなことやってるの?」ということを知っていただければ幸いです。
で、とりあえず、皆さんにお知らせしたいことが3つあります。

その1)このホームページが新しくなりました!

文研の設立70周年を記念して?という訳ではないのですが、結構リニューアルしています。
と言ってもこれまでこのページをご覧になった方はそれほど多くはないかもしれませんが・・・。
遅ればせながらスマホ対応にしたり(まだ一部ですが)、
検索の仕方を改善したりと、ちょっと使いやすくなっていると思います。
そしてそのリニューアルの目玉として?新しく作ったのがこのブログです。

その2)NHK放送
博物館が新しくなります!

文研NHK放送センターのある渋谷ではなく、港区愛宕にあります。
そしてその近くの愛宕山(自然の地形の山としては東京23区内で最高峰 標高25.7m!)
頂上にあるのがNHK放送博物館
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かつて初期のラジオ放送所だったこの地では、
放送の歴史や古くからの機材、番組ライブラリーを公開してきましたが、
このほど展示を一新し、1月30日にリニューアルオープンします。
博物館ホームページはこちらですが、このブログでも見どころをご紹介していきます。

その3)文研フォーラムが開かれます!

文研が行っている放送やメディアに関する研究や世論調査などの成果は
月刊誌「放送研究と調査」(通称“月報”)や「NHK放送文化研究所年報」(もちろん“年報”)で
発表しています。このほか毎年春には公開の研究発表会を開いています。
それが「文研フォーラム」です。
フォーラム2016ロゴ.png
開催は3月1日(火)?3日(木)で参加無料です。2月2日から参加受付が始まります。
詳しくはこちらをご覧ください。プログラムの内容はこのブログでもご紹介。
発表やシンポジウムの担当者が見どころをPRしますので、
興味を持った方は是非お申込み下さい。

このブログ、文研の研究員が交代で書き、週2回を目処に更新していきますが、
みんなが忙しい場合は、一応ブログ編集長の私、中尾が担当します。
ではこれからどうぞよろしくお願いいたします。