次は唐津に生まれたい
「唐津」を担当した細谷です。
海に生きる、人とともに生きる唐津の風土はいかがだったでしょうか。九州・玄界灘に面した佐賀県唐津市。一歩、唐津の町を歩いてみると、人と人とが強く結ばれた風土が残っていることに気づかされます。家族、親戚、友達、それぞれのつながりが強いからこそ、唐津くんちには大勢の人々が集まります。毎年、祭りの季節、全国で暮らす唐津出身者が大勢帰省してくるのも、そのつながりの強さをあらわしています。「日本の故郷」が色濃く残る唐津の町です。

<写真:大勢に囲まれる曳山>
11月2日から3日間開かれる秋祭り「唐津くんち」。その主役は、なんといっても巨大な「曳山(やま)」です。重さ2~4トン、漆や金箔があしらわれた極彩色、豪華絢爛な祭りの山車。風情ある唐津の街並みを練り歩く曳山は、本当に美しい!

<写真:橋を渡る鯛>
14台ある曳山。時間、場所、角度によって、曳山の印象は大きく異なります。曳山好きには、それぞれお気に入りの表情があるといいます。例えば、曳山を下から仰ぎ見ると、とても迫力があります。

<写真:仰ぎ見る飛龍>
夜、提灯に照らされると、とても幻想的。本当に曳山が街を泳いでいるようです。

<写真:ライトアップした鳳凰丸>
曳山の表情をじっくり見ていくと、本当に印象的で引き込まれます。あまりに迫力がありすぎて、子どもが泣いてしまうほどです。

<写真:にらみつける酒呑童子と源頼光の兜>
唐津くんちの通のなかには、曳山の正面よりも後ろ姿のほうが美しいという人も。後ろ足とお尻の張りがたまらないということです。

<写真:珠取獅子の後ろ姿>
14台の曳山が街中を練り歩くのは、唐津くんちの3日間だけですが、通常、曳山は唐津市内にある「曳山展示場」で一堂に公開されています。間近でじっくり見ることが出来ますので、それぞれの曳山とお気に入りのポイントを見つけてみてはいかがでしょうか。

<写真:曳山展示場>
【曳山展示場】
住所 :佐賀県唐津市西城内6番33号(唐津駅から徒歩10分)
TEL 0955-73-4361
入場料 :大人(15歳以上)300円
小人(4歳以上15歳未満)150円
観覧時間:午前9時~午後5時
休館日 :12月29日~31日、12月第1火・水曜日
投稿時間:12:05 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク
神さま仏さま
「新日本風土記」事務局スタッフです。
NHKがある渋谷は、クリスマスイルミネーションでキラキラです。信仰の有無にかかわらず、クリスマスはやっぱり心浮き立つ楽しい行事です。それが、クリスマスを過ぎると、一転、和の気分。厳かな気持ちになってきます。不思議な季節ですよね。
来週の「もういちど、日本」は、日本各地の神さま仏さまの話題です。秩父ではオオカミに寄せる祈り、中国地方では鉄の神さま、沖縄の与那国島には香川のこんぴらさんが・・・など、日本の八百万の神々の一端に触れられますよ。
21日(金)「新日本風土記」は、唐津が舞台。11月におこなわれた唐津くんちを初め、唐津の魅力がたっぷり詰まっています。その昔、唐津にどっぷりつかって番組を作ったことがありますが、本当にステキなところです。ぜひ、ご覧下さい!
投稿時間:11:59 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク
7日(金)の放送変更について
「新日本風土記」事務局スタッフです。
7日(金)は、久しぶりに大きな地震でしたね。緊急地震速報の音を聞いたときは、心臓がドキッとしました。東京のNHKも結構揺れ、緊張しましたので、東北の方々はなおさら怖い思いをされたのではないでしょうか。
その時点では、この地震の被害状況が判らなかったこともあり、7日(金)に予定していた「東北の冬」は放送を見送らせて頂きました。楽しみにされていた方々も多かったと思います。がっかりさせてしまって、申し訳ありません。あらたに放送日程が決まりましたら、またホームページでお伝えします。少し、お待ち下さいね。
年末年始には、「新日本風土記」を数本、再放送できるかもしれません。いつもとは違う時間になると思いますが、こちらも決まり次第、お知らせします。どうぞ、お楽しみに。
投稿時間:17:35 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク
奈良 室生寺
「奈良」を担当した太田良一です。
神仏をごく身近に感じながら暮らしている奈良の人々の姿、いかがでしたでしょうか。
今回の取材で出会った方の中から、室生寺で働く中村一誠さんについてあらためてご紹介させていただきます。中村さんの仕事場は、720段の石段を登った先にある奥の院。76歳というご高齢にもかかわらず、颯爽と歩みを進める中村さん。道中、石仏に出くわすたびに足を止め、そっと手を合わせていらっしゃる姿がとりわけ印象的でした。室生寺とともに生きてきた中村さんの人生が、この石段に詰まっているような気がしました。

奥の院での中村さんの一番のおつとめは、参拝者に朱印を記すこと。「720段、よく登ってきたね」「室生寺は初めて?」「シャクナゲの咲く頃にまたおいでな」などと気さくに声を掛けながら、筆を走らせていらっしゃいました。みなさんも、今度室生寺を訪れる機会がありましたら、ぜひ奥の院まで足をのばしてみてはいかがでしょうか。720段を登り切ったら、きっと楽しいひとときが待っているはずです。
室生寺といえば、写真家・土門拳さんが足繁く通った寺としても知られています。中村さんは、土門さんが境内で熱心にシャッターを切る姿を幾度も目にしたそうです。室生寺を写し取ろうとする鬼気迫る表情を今でもよく覚えているとのこと。奥の院に行けば、そんなエピソードを直に聞かせてもらえるかもしれません。
投稿時間:11:35 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク