2018年10月

2018年10月30日 (火)

東京都・亜熱帯区のこと。

「八丈島」を担当しました、アトリエ・NOAの高橋太郎です。番組をご覧になった皆さん、そして、取材でお世話になりました皆さん、本当にどうもありがとうございました。

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二つの火山からなる八丈島。 三原山(東山)から八丈富士(西山)を望む。左奥は、沖合近くに浮かぶ八丈小島。

島の印象を一言で言えば、まさに東京都・亜熱帯区。植生は間違いなく、南国の島で、道路をちょっとはずれれば、そこはシダ類が生い茂るジャングル。なんだか、東南アジアに来たようでした。

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三原山の麓、三原川の裏見の滝付近の渓谷。

 

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山中に生い茂るシダ。

 

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島を代表する景観、玉石垣

 

八丈島は東京都だし、飛行機で1時間弱、「近いよ~」と言われていましたが、今年は台風が多く、ロケの時は飛行機が欠航になるのじゃないかと、いつも冷や冷やものでした。島で台風に遭遇すれば、飲食店はみんな閉まってしまうし、スーパーの食料品は品薄になるわで、昼食難民になりそうなこともしばしばありました。

そんな八丈島で、美味しいものといえば、あちこちの家でご馳走になった、自家製の野菜たちです。日本各地で、野菜は美味しいものがありますが、八丈島の島オクラ“ねり”や島唐辛子で作った唐辛子ミソは忘れられません。島オクラは生でそのまま食べれるんですよ! 唐辛子ミソだけで、ご飯がお茶椀三杯食べれます! 

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畑で採れた、島オクラ・ねり。

 

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畑で採れた、島唐辛子。ピリリと、小気味のいい辛さ。

 

他にも美味しい野菜はいっぱいあって、いろいろなお家でたくさんご馳走になりました。八丈島の方々はお客さんを振る舞うのが好き! と、思うのは僕の勘違いでしょうか?

でも、そんな振る舞いの極めつけが、末吉地区の盆踊り、『無料接待』です。お客さんすべてに、料理やお酒が無料なんです。今年は焼きそばと厚切りの豚ロース肉のメニュー。子どもたちにはお菓子も配っていました。末吉の地区あげて、そろいのTシャツでお客さんを歓待します。

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今年の末吉の盆踊りで振る舞われた、お肉と焼きそば。ボリューム満点で、美味。

 

無料接待の理由を聞いたら、盆は里帰りで島に帰ってくる人も大勢いるし、よその地区の人も呼んで、楽しい盆にしたいからだとか。30年ぐらい前からやってるそうです。もちろん、観光客でもOKなので、来年の盆は、お振る舞いにご馳走になるのも一興です。各地区の盆踊りをはしごしている方も。各地区、趣向を凝らしています。八丈太鼓や、伝統の樫立踊りなども見られます。

 

ちなみに末吉の盆踊りは、超高速マイムマイムが有名です。サンダルや草履は危険だとか・・・。

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末吉の盆踊り。 最初は東京音頭から始まるが・・・

盛り上がってくると、超高速マイムマイムが飛び出す。すべての年代が楽しめるように考案されたとか。

 

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末吉名物、超高速マイムマイム。

 

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盛り上がる若者たち。中には山から採った木の葉を使い、女ターザンに扮する人もも・・・。

 

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盛り上がる子どもたち。

情島でもある亜熱帯区は、島人の心も熱く、素敵な方がたくさんいました。ふらりと旅に出るには一番です。温泉もたくさんありますよ~。

投稿時間:11:00 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


2018年10月09日 (火)

本州最北端を旅して。

「下北半島 夏」を担当しましたアシスタントの米澤です。

番組をご覧いただきありがとうございます。また、撮影に協力してくださった下北半島のみなさま、どうもありがとうございました! 

ここでは取材の中で見つけた小さな出会いと、旅のオススメをご紹介します。

 

【北限のサル】hokugenmonkey.jpg

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(脇野沢の取材をしている時に遭遇した猿の群れ)

実は下北半島は、野生のニホンザルの生息北限地として有名。なんと、人間以外の霊長類の世界最北限でもあり、国の天然記念物にも指定されているそうです。何だか“最北限”と言われるとありがたいですよね。そんなお猿さんを間近で見ることが出来て、とてもラッキーでした。

 

さて、夏の下北半島を旅する上で重要なことを一つ。

それは東から吹く冷たい風“ヤマセ”。古くから冷害をもたらし、恐れられてきたヤマセは主に6月〜8月にやってきます。 

「猛暑から逃れられる」と密かに小躍りして東京を出た私ですが、ある日の下北の温度表示板は…

「11℃・・・」

まさかの寒さに、カイロを買ってしまいました。ヤマセ、恐るべしです・・。

そこで、凍えた身体を温めるのに無くてはならないのが“温泉”。

【下風呂温泉】 新湯(3onsen.jpgしんゆ

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         大湯(おおゆ)

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下風呂には2つの源泉が違うレトロな銭湯があります。どちらも浴槽を囲うように座って、客同士で世間話をするのが日常風景。常連の方は「小さい頃から、ここで礼儀やマナーを学んだ」と仰っていました。何気ない「こんばんわ」「ごゆっくり」「お先あがります」の会話の中に、人情味ある下北の方々のあたたかさを感じることが出来る場所です。しかし3年後には、建物の老朽化や坂道にある場所の不便さから、新しく合体した銭湯が計画されているそう。レトロな雰囲気を味わいたい方は、行くなら今のうちです。

 

【田名部神社例大祭】

5tanabematsuri.jpg下北半島最大級のお祭り「田名部神社例大祭(田名部まつり)」。毎年8月18日〜20日に行われます。祭り前には各町で半纏の貸し出しが。町火消の伝統が残る半纏を着て祭りに参加できるのも、このお祭りの一つの醍醐味です。また、来夏の再会を誓う五車別れや三車別れは、見ていてグッとくるものがあります。それぞれのヤマが行く夏を惜しみ「また来年」と、提灯を振りながら去っていく光景は、きっと心に残り続ける夏の思い出になると思います。

魅力いっぱいの下北半島。皆さんも是非、足を運んでみてください。

きっと素敵な出会いがあります。

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