お得な関門海峡
「関門海峡」を担当した藤島です。
ここは、海なのか、川なのか、はたまた運河なのか。
初めて関門海峡を訪れた人は、きっとその狭さと行き交う船の数に驚くことと思います。そしてひとつひとつの船が大きいこと!コンテナ船やタンカー船、バラ積み船や車両専用船、などなど。眺めているうちに自然と船の種類にも詳しくなってしまいました。


しかし、どうしてまたこんな狭いところをわざわざ通るのか?危ないんじゃないの?と不思議に思ってしまいますが、ここは日本海と瀬戸内海をつなぐ大動脈、物資を積んだ大型船はここを通らなければ行けないのです。
心地よい汽笛の音、行き交う船、そして目の前に見える対岸の町。取材で何回訪れても、いつも旅情を感じる魅力的な場所です。
そんな海峡で是非見てもらいたいポイントは、潮流です。ちょっと渋いですが、これが面白い。同じ表情は2度とないと言っていいくらい、流れは常に変化しています。

海峡のところどころにある電工掲示番。これは潮流の向き、強さ、これから強くなるのか弱くなるのかが示されているものです。例えばW、7、↑、であれば西流れ、7ノット、これから強くなる、といった感じです。実は海峡の潮流は6時間ごとに西へ東へと流れの向きが変わり、速さも満ち干によって変わります。

速さが7ノット、8ノットのときには、それはもう川と見まがうほどの激流。小さな船は前に進むことさえ困難。逆に1ノット、0ノットまで下がると、緩やかな河口域のような優しい海に。このときを待ってたとばかりに多くの漁船が海に出ます。


そんな海峡で向き合う2つの港町、下関と門司。もし関門海峡に来られたら両方とも見て回られることをオススメします。フグやアンコウをはじめとした水産物の宝庫である下関とレトロな町並みが魅力の門司。2つの町は連絡船でたったの5分、はたまた世にも珍しい海底人道トンネルで歩いて15分。取材中に出会った人にも「門司の町並みを見学して、これから下関でお寿司を」なんて人もたくさんいました。
一度に2つの町を堪能できる、お得な関門海峡へ足を運んでみてはいかがでしょうか?
再放送も是非ご覧下さい。
投稿時間:10:48 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク
松たか子さんとのお仕事
新日本風土記事務局スタッフです。
「日めくり 奥の細道」の再放送はご覧頂いてますでしょうか? 朝の7時10分からは、「もういちど、日本」を放送していることが多いのですが、これからしばらくは、「日めくり 奥の細道」をどうぞ、お楽しみ下さい。毎日、芭蕉の気分で少しずつ進んでいくので、ちょっとした旅気分を味わえることと思います。
先日は、松たか子さんとの収録がありました。映画の撮影が終わったばかりということもあり、いつもにも増して、はれやかな表情。収録スタジオが、ふんわりとした雰囲気に包まれました。ちょうど誕生日の少し前でしたので、ささやかなプレゼントをお渡ししたところ、本当に喜んでくれたので、とても嬉しかったです。「新日本風土記」や「もういちど、日本」のコピーは、いろんな世界観で言葉をつづっているのですが、松さんはどれも見事に表現されます。「アナと雪の女王」のエルサ役でも、それがいかんなく発揮されていますね。♪ありのままで、皆さんも口ずさんでいらっしゃるのでは?
「新日本風土記」そして「もういちど、日本」。松さんが作る世界観を、今後もどうぞ楽しんで下さい。
投稿時間:10:34 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク
いつでも 誰でも いらっしゃいませ! 清水寺
「京都 清水界隈」を担当した北原です。
知れば知るほど、その魅力に取りつかれてしまう清水寺。今回は、「清水寺、知ってるよ~」と知ったつもりになっている方へ、‘清水さん’の知られざるまだまだ深い魅力を余すところなくお見せする・・ことを目指しました。
私のおすすめは・・
【朝参り】
清水寺は、京都に数ある寺の中でも、(恐らく)最も早い時間に開門します。
朝6時、開門に合わせてお参りする「朝参り」。清々しい気分でいっぱいになります。地元の人たちのラッシュは5:50頃。清水坂を上がって、次々と仁王門前に集まって来ます。
‘朝参り’の人たちは元気いっぱい。平均年齢75歳くらいですが、(後期高齢者などと言ったら、怒られそうです・・)境内を歩くスピードは早い、早い・・。私たちクルーも必死でついていった程です。
「毎日の日課になってるので、来ない方が気持ち悪い」「友達に会うのが楽しみ」など、皆さん、この「朝参り」のお陰で、1日を元気に過ごしておられるのです。
そして、「音羽の滝の水」。日中の長蛇の列と違い、汲み放題です。
おススメは、コーヒー、お茶、煮物・・人々の生活の中に‘お滝の水’が溶け込んでいるのです。
≪音羽の滝≫

≪だいこ炊き≫
毎月28日は、音羽の滝にお祀りされている「不動明王」に感謝の想いを伝える「お不動さん」。清水寺の僧侶の方々、地元の方、そして観光客の方々と一緒に般若信教を唱え、手を合わせていると、「いつでも 誰でも」という清水さんの“空気”を肌で感じることが出来るはず。
そして、読経が終わった後は、和菓子屋の浪川さんが一生懸命作った「清水饅頭」が(タダで)お供養のお下がりとして頂けます。温かいお茶も入れて頂き、ほっこりした気分になること間違いなしです。
【千日詣り】
これは、番組の中には出て来なかったのですが、私が清水寺で一番好きな年中行事です。
毎年、8月のお盆に行われる「千日詣り」。1日お参りすると千日お参りするのと同じご利益があると言われています。この「千日詣り」、平安時代から続いているもので、あの紫式部や清少納言もお参りしたという記録が残っているのです。
この日は、普段は入ることの出来ない内々陣にお参りすることが出来、和ろうそくの灯りの元、何ともいえない厳かな雰囲気を味わうことが出来ます。
今年の日程は、
8月9日~16日(本堂内々陣特別拝観)9:00~16:00
内8月14・15・16は、19:00~21:30も拝観出来ます。
特におすすめは、お盆3日間の夜の拝観です。清水寺で夕涼み・・とても贅沢な時間です。
【大日如来】
え?ここも清水寺の一部だったの?と、御存知ない方が多い、清水寺の塔頭「大日堂」。
番組でもご紹介した、「大日如来」は、被災地を中心に1万人の人がノミを入れた特別な仏像です。
「あの仏像には、自分たち作り手と被災した人たち、みんなの想いが込められている」
この物語の主人公、中野友貴さんの言葉です。
また、清水寺の森清範貫主は、
「あの仏様は、津波で命を落とされた方々の命の結晶」ともおっしゃっておられました。
仏像は、人々の苦しみ、悲しみ、喜び・・様々な想いを受け止め、受け入れ、「仏」になっていくのだと、そのお姿で教えてくれている大日如来。その前に立つと不思議なことに、すーっと心が晴れていくような気がするのです。
是非、人知れず、お祀りされた「大日如来」、一度訪れてみて下さい。

京都へ来て4年。ことあるごとに清水寺にお参りしてきました。
くじけた時、落ち込んだ時・・、その度に、あの懐深い、威風堂々としたたたずまいに抱かれ、心穏やかにして頂いたものです。
清水さんは、創建の時から、「どなたでも 誰でも」受け入れてきた寺。これからも、きっと皆さんの節目節目で、‘清水さん’が支えて下さることと思います。


明日、再放送がありますので、是非ご覧下さい!
投稿時間:12:51 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク
「奥の細道」ふたたび
新日本風土記事務局スタッフです。
6月になりました。本格的な梅雨の季節ですね。恵みの雨ですが、洗濯物がなかなか乾かないのが辛いところです。
さて、お待たせしました。昨年放送した「日めくり 奥の細道」が、再びスタートします。
まずは東北の旅を、実際の旅程にあわせて再放送します。詳細なスケジュールは、「奥の細道」のページでご確認下さい。6月7日から8月1日まで、毎日5分の漂泊タイムです。どうぞ、お楽しみ下さい。
昨年は、東北の旅のみをご紹介して終わりましたが、旅の続きをご希望される声をたくさんお寄せ頂きましたので、東北編にひきつづき、越後路へと旅は続きます。すべての旅が終わるのは10月。詳しい日程は、決まり次第、「奥の細道」のページでお知らせします。松尾芭蕉とともに歩む「奥の細道」を、どうぞお楽しみ下さい!
投稿時間:09:58 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク