2015年2月

2015年02月24日 (火)

豪快!男鹿

「秋田 男鹿」を担当した、秋田放送局ディレクターの柿崎です。

普段は年間を通じて取材をする「新日本風土記」ですが、今回は、男鹿が最も“アツく”なる“寒い”時期に絞って撮影を行いました。 秋田生まれのわたしですが、初めて触れる、男鹿という土地に広がる畏れ、祈りの世界にのめり込みながら取材をした2ヶ月でした。 取材でお世話になったみなさん、本当にありがとうございました。oga1.jpg

さて、私がおすすめする男鹿の魅力。1つめは「男鹿西海岸の断崖クルーズ」です。

西海岸には、古いもので9000万年前の地層が広がる場所もあり、“地質の世界遺産”とも呼ばれる「世界ジオパーク」に指定されています。激しい火山活動と、日本海の浸食が作り上げた「大桟橋(だいさんきょう)」「カンカネ洞」などの奇岩怪石の数々はもちろんですが、特筆すべきは日本海と“お山”が織りなす壮大なスケール! 仰ぎ見るような高さから日本海に一気に落ち込む断崖など、海から見ると、まさに「男鹿=陸(おか)」であることを再認識できます。 

※クルーズは冬期間は運行していませんので、ご注意ください。

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2つめは、激しい火山活動の名残を生かしたご当地料理「石焼き」です。「石焼き」とは、男鹿産の魚介類を入れ、だし汁を張った木桶に800℃以上に熱した焼石を放り込み、一気に煮立てる男鹿ならではの料理です。料理で使われる石は、男鹿半島の先端にある「入道崎」周辺でしか見られない火山岩の一種「石英安山岩質溶結凝灰岩」(長い!)。高温に熱しても割れないことから地元では「金石(かないし)」と呼ばれています。

みなさんも是非、現地でナマハゲのように豪快な磯料理に舌鼓を打ってください!

投稿時間:10:16 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


2015年02月17日 (火)

漬物でお肌もツヤピカ!

「漬物」を担当しました、杉山と申します。

今回、北海道から九州まで、全国各地の漬物を取材しました。

場所や漬物が変わっても、漬物を漬ける人たちに共通していたのが、“肌ツヤが良い”こと。漬物の乳酸菌のおかげなのか、それとも手作りのものを中心にした食生活を送っているからなのか??

なかでも、100年続く糠床をもつ小倉の清水なおみさんは、毎日肘まで糠床に入れてかき混ぜているためか、92歳のおばあさん共々、顔も手もふっくらツヤツヤでした。野菜を糠漬けにして食べ、魚を糠味噌で煮て「じんだ煮」にして食べ…。どうやら糠がお肌にいいのは本当に違いない…そう確信しました。

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糠床は基本的に1日1回混ぜる必要があります。4世代8人家族の清水さん宅では、100年続く大事な糠床があるためにめったなことでは家を1日以上留守にしません。家族の誰かしらが留守番です。どうしても留守にしなければならない時、例えば、親せきの結婚式に家族全員が泊まりがけで出掛けなければならない…そんな時は、お隣さんに糠床を混ぜてもらうようお願いして出掛けるそうです。まさに「生き物」を育てているような感覚ですね。

かつて小倉では、新しく糠床を作る時は7軒の家からわけてもらっていたとか。色々な家の味をブレンドして、そこから新たに自分の味を生み出していく。もし、家の糠味噌をダメにしてしまっても、よそのお宅の糠味噌がバックアップとなっていたのだそうです。小倉の糠味噌文化の層の厚さを感じました。

そんな小倉の人たちが大好きな「じんだ煮」。食べてみたいという方には、小倉市民の台所・旦過(たんが)市場がおすすめです。JR小倉駅から歩いて10分程(*)のところにあります。糠漬けやじんだ煮を売る店が軒を連ね、店によって色も味も様々。地元の人は、自分好みのお店でじんだ煮を買い求めています。

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(*)JR小倉駅から北九州モノレールで2分、旦過駅下車徒歩2分程のアクセスもあります

投稿時間:10:00 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


2015年02月10日 (火)

ごはんのおとも

 「新日本風土記」事務局スタッフです。

立春が過ぎても、まだまだ寒い日が続きますね。朝、ふとんから出るのが辛いという方、多いのではないでしょうか。それでも、春の気配を真っ先に感じている方もいます。新日本風土記事務局にも数名・・・。それは、花粉です!既に、鼻がムズムズ。季節を先取りしているようです。寒いのは嫌だけど、春になって花粉が舞うのも辛い、というジレンマに陥りますね。せめて、今年の花粉飛散量が少なめだと良いのですが。

さて、今週金曜日の「新日本風土記」は、おいしい漬物の話題です。全国各地の漬物が、てんこ盛りで出てきますよ。どれもこれも本当においしそうで、ポリポリという音を聞いているだけでよだれが出てきます。皆さまがお住まいの地域の漬物も出てくるかも? 

白いご飯がどんどん進む「新日本風土記 漬物」、どうぞお楽しみ下さい。

投稿時間:10:42 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク


2015年02月03日 (火)

海の男が教えてくれた軍艦島

廃墟の回を担当しました、山崎です。

日本でいちばんメジャーな廃墟といったら「軍艦島」。番組をご覧になった皆さんのなかにも行ったことのある方、いるのではないでしょうか?

軍艦島への船渡しを行っている会社は、現在5社。定員は50人〜150人ほど。300人乗せることができる大型船を持っているところもあります。

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私たちが今回の取材でお世話になったのは、定員20人ほどの漁船で運航する、小さな船会社。船長は馬場広徳(ばばひろのり)さん。本業は漁師の「ザ ☆ 海の男」。まあるい目と人懐っこい笑顔がチャームポイントです。

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取材が終わって、船代のお会計をしているときのこと。馬場さんがしてくれた、忘れられない話があります。

「馬場さんは、軍艦島に行くことはあるんですか?」

「毎年4回は行かんと。盆と正月、線香あげにね」

予想もしていなかった返答でした。

「昔からの無縁仏がおるけんね」

馬場さんは、炭坑時代に不慮の事故で亡くなった方々へのお参りを毎年行っています。閉山してから40年間、欠かさず。始めたのは軍艦島の炭坑夫だった、馬場さんのお父さんでした。

「水は必ず(持って行く)。たぶん埋まった人はね、喉乾いとるやろと思うけん…。あそこの歴史は長いけん、良かことばっかりじゃなかった時代もあったけん」

あの島が、今私たちの知る観光地ではなく、炭坑都市だった頃。

日本の成長を背負っていた厳しい時代の一端を教えていただいた、貴重な体験でした。

 

馬場さんは、軍艦島の閉山以降寂しくなってしまった地元の町が、元気になるようにと、観光ツアーを始めました。軍艦島に一番近い野々串漁港から出港するクルーズ船です。5分ほどで到着しますので、船に弱い人にオススメです。まだ軍艦島に行ったことがない方、この機会にいかがでしょうか?

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投稿時間:11:00 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


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