2011年4月 | 記事一覧 | 2011年6月
2011年5月
毎朝の安らぎタイム
朝というのは、どうしても時間に急かされて、慌ただしくなってしまいませんか?
事務局スタッフもその一人。こどもに「早くしなさい!」を連呼し、朝食を食べさせ、着替えさせて、保育園へと送り出すと、時計はだいたいいつも7時55分。後片付けや、自分の出勤準備などは後回しにして、すぐにテレビをBSプレミアムにあわせます。
すると、松たか子さんの優しいつぶやきと共に、「もういちど、日本」が始まります。この5分が貴重な安らぎタイム。しばし、ゆったり、旅気分でテレビを眺めています。そういう方、他にもいらっしゃいませんか?
番組を作る際には、放送時間が朝ということもあり、あまり詰め込みすぎないように意識しています。毎日いろんなテーマ、旅先が出てくるので、制作する側ではありますが、日々新鮮な気分でテレビを見ています。
とはいえ、5分以上ゆったりする訳にはいきません。8時きっかりに、再び戦闘開始です。バタバタバタバタ。もっと余裕のある人間になりたい・・・。
投稿時間:10:30 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク
こんぴら参りの難所
「こんぴらさん」を担当した田代です
四国香川、こんぴらさんの名前で親しまれている金刀比羅宮といえば、なんといっても785の石段が有名ですね。表参道から本宮まで、お参りするには必ず上らなければならない難所。上るペースは人それぞれ、若い人で30分ぐらいでしょうか。中には数時間かけて上る方もいるようです。
しかし、難所とはいえ、苦しい事ばかりではありません。
石段沿いの<お楽しみ>を幾つかご紹介しましょう。
表参道から始まる、一段目、両側に土産物屋が賑やかに軒を連ねます。江戸の頃から人気の土産は、まるこんうちわ ○に金毘羅さん(漢字で書くとこうなります)の金の字をあしらった一品。柿の渋を塗ることで、丈夫なうえに防虫効果もある優れもの。竈でご飯を炊いていた江戸のころは偉く重宝したそうです。
同じく、江戸の頃から親しまれてきたのが讃岐一刀彫。こんぴらさんの宮大工がルーツと伝えられますが、作者によって作風は色色。握りこぶしほどの達磨が人気です。
365段目の大門。ここを入ると境内です。その大門を入って直ぐのところで店を出しているのが五人百姓と呼ばれる五つの家族。
境内でお土産を売っているのはここだけです。300年以上前からこんぴらさんの神事を支えてきたことから特別に商売を許されたのだそうです 売っているのは、べっこう飴だけ。ほんのりゆずの風味が美味。五個入り500円。この大門から本宮まで421段。その間には 円山応挙の絢爛たる障壁画をみることができる表書院があります。応挙の障壁画とともに建物も重要文化財に指定されています。
ところで、785段と言われていますが、実際の石段の数は786段です。これでは、ナヤムと読めてしまい縁起が悪いことから、一段さがる石段があります。旭社のあと本宮に行く途中にありますから、見つけてみてくださいね。
いよいよ本宮です。 こんぴら参りのクライマックス 参拝の作法は二拝二拍手一拝 今でも年間300万人が様々な願いを携えてやってきます
参拝が終わったら本宮横の、讃岐平野を一望する展望台はいかがでしょう。石段を登り切り、願いを神様に届けた後の讃岐の眺望は忘れがたい思い出になるのではないでしょうか
投稿時間:10:22 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク
出雲で乾杯
こんにちは。新日本風土記事務局です。
今回のテーマは出雲。去年の4月、BShiで放送した90分版を再構成しました。ご覧頂けましたでしょうか。
出雲と言えば、なんといっても縁結び。空港だってこの通り。「縁結び空港」です。
私のまわりには、出雲大社に参拝した次の日に良縁が訪れた、なんて驚きの体験をした人もいました。
さて、出雲・旅のお勧めといえば、日本酒なんていかがでしょうか。
実は、出雲は日本酒発祥の地ともいわれているんです。
今回の番組では残念ながら紹介できませんでしたが、
出雲市に佐香神社という、酒造りの神様を祭る神社があります。
この神社は、出雲国風土記にも登場します。
『出雲に集まった神々が、この地に小屋を建て、酒を造り、180日間、宴を開いた。故にここは佐香と名づけられた。』 神様もお酒が大好きなんですね。
「出雲そば」も有名です。
うまい酒とうまいそば。よだれが出そう・・なのは、私だけ?
来年2012年は、古事記編纂からちょうど1300年とのこと。
神話にふれる旅。良縁を求める旅。美食を巡る旅。出雲も、旅のプランのひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
「神々の国しまね~古事記1300年~」
http://www.shimane-shinwa.jp/
投稿時間:12:16 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク
「花を巡る旅」
「花園」を担当した中村裕です。
冒頭に一瞬だけ出てくる富山県の砺波チューリップ公園、東京都立川市の昭和記念公園などは、花園の中にいくつもの家族の幸福な風景があるという感じで、こちらまで幸せな気分になります。最後に登場する福島県福島市の花見山公園を撮影したのは4月の中旬でした。花見山は園主の阿部一郎さんが無料開放している私有地です。この時期の見頃は言うまでもなく桜ですが、桜の他にも、桃、ボケ、レンギョウ、サンシュユ、モクレンそしてツバキなどが、まさに百花繚乱の美しさで咲き誇っていました。父親の代から、花の苗木などを販売する花木農家を営んできた阿部さん。91歳になる今も、広大な山ひとつ分隅々にまで、訪れる人の目を楽しませるために花の苗木を植え続ける姿は、「現代の花咲か爺さん」を彷彿とさせました。
75年の長きに渡って花園作りに精魂を傾けてきた阿部さんと、また違った味わいを見せるのが、北海道オホーツク海からほど近い滝上町に50年かけて高橋武市さんが築いた花園です。そこは、自生する花も都会で人気の園芸品種も、まるで昔から自然にそこに生えているような風情ですが、すべて高橋さんの手による魔法のような花園。ちょっと遠いですが、その魔法をご自分の目で見てみる価値はあると思います。そして、どうせ北海道に出かけるなら、オホーツクからはおよそ百キロの美瑛、富良野まで足を伸ばされたらいかがでしょうか?それまでの花園の概念を変えられてしまうスケールを是非体感していただきたいと思います。育む人の愛情を受けて、毎年咲き、枯れてもまた美しく再生してくる花園...。なぜ、私たちの心に花園は必要なのか?少しだけ思いをめぐらせていただければ幸いです。

投稿時間:15:00 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク
琵琶湖のおすすめスポット
「琵琶湖」を担当した松本です。今回は、琵琶湖のお勧めスポットを3つ、ご紹介します。
①「近江八景」をすべて一望できるお得なスポット
比叡山の山頂からは近江八景をすべて一望することができます。江戸の旅人向けのガイドブックにも、お薦めスポットとして紹介されています。ケーブルカーや有料道路で手軽に登ることができます。荒々しい海辺とは違った、琵琶湖の穏やかな水面を見ると心癒されますよ。
○「近江八景」(滋賀県観光情報)
http://www.biwako-visitors.jp/search/feature.php?id=18
「近江八景」は大津市と草津市にまたがっています。車などで手軽にまわることができます。
②船で渡る琵琶湖の聖地「竹生島」
広重が「近江八景」を描いた江戸の終わりは、日本では旅行文化が花開いていました。琵琶湖を行きかう船は、物流のためだけではなく、旅客も運んでいました。中でも、琵琶湖の最北部に浮かぶ「竹生島」は、西国三十三所の札所ということもあり、大勢の巡礼者が訪れていました。そうした巡礼の地ということもあり、島には太古の昔から変わらない神聖な雰囲気が残っています。
竹生島には、長浜港から観光船で行くことができます。竹生島には防波堤がないため、風が強い日には接岸できません。
長浜観光協会
http://www.nagahamashi.org/chikubushima/
③昔ながらの漁村の風情残す「沖島」
「沖島」は、日本で唯一、湖の中で人が暮らす島です。保元の乱・平治の乱の際の源氏の落ち武者たちが住んだのがその始まりだと伝えられています。島の方のほとんどは漁師さん。今も、昔から変わらない漁村の風情が残っています。
竹生島と同様、こちらも船で渡る必要があります。JR琵琶湖線の近江八幡駅からバスで30分ほどのところにある堀切新港から船で10分です。「ふなずし」をはじめ、漁師さんたちお手製の琵琶湖の幸を頂くことができます。
沖島漁協
http://www.biwako-okishima.com/
きらびやかに整備された観光地とは一味違った、俗っぽくない昔ながらのしっとりとした風情を楽しむ琵琶湖の旅にぜひ繰り出してみてください。信長も芭蕉も広重も愛した景色が、今も残っています。
投稿時間:11:50 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク
松たか子さん、収録順調に
松たか子さんの朗読による、番組冒頭の語りはいかがですか?
新日本風土記プロジェクトでは、この松さんの語りにも力を入れて作成しています。
コンセプトは、「旅人のつぶやき」。
日本各地を旅した様々な人々が、自分の心の中で、あるいはブログやツイッターなどでふとつぶやいてみる、旅情あふれる「ひとこと」を作ろうとしています。
「新日本風土記」および「もういちど、日本」の番組の冒頭は、必ず松さんの語りで始まります。
また、新日本風土記では、番組の中盤でもしばしばこの語りがアクセントとなって番組を進行します。
松さんの独特の雰囲気を楽しんで、旅情をかきたててください。
収録は、これまで何回か行われ、初回の収録時には緊張気味だった松さんもすっかりスタッフと打ち解け、順調に収録が進んでいます。
自分の心の中でつぶやく感じ。それも、時には子供になったり、時には親になったり、時には恋人と一緒だったり、様々なシチュエーションの旅人を想定してつぶやく。そんな独特の世界をすでに自分のものにして、語りを進めているように見えます。
そんなつぶやきの幾つかを紹介しましょう。
「人は春にしか見ないけど、夏、秋、冬と精一杯生きてきた。美しくて当たり前です。」 (京都祇園円山のしだれ桜)
「桜は咲いているのが好き?散り始めが好き?そんな話を千年楽しんできた国です。」 (ソメイヨシノ)
「色が出会い、交わり、生まれていく。京の都は、巨大なパレットだ。」 (京都の色)
一部は、トップページの広報動画や、「もういちど、日本」の動画でも見られます。
投稿時間:14:37 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク
新日本風土記スペシャル「美の城 戦の城」のご案内
総合テレビで5/5(祝・木)の午前10:05から、新日本風土記スペシャル~美の城・戦の城 国宝四天守への旅~」をお送りします。
白鷺城とも呼ばれ白く美しい姿が印象的な姫路城。姫路城とは対照的に黒い天守が厳かに建つ松本城。華やかな破風が特徴で美術的価値の高い彦根城。そして戦後まで個人所有の城として君臨した犬山城。四つの個性ある城をめぐり、それぞれの城を愛する人々の物語、城にまつわる不思議な伝説、あるいは城を支える職人さんたちの心意気などをお伝えします。
見どころの一つは、映像美です。クレーンを使ったダイナミックな映像、船から丘の上の天守を見上げるショットなど、なかなか普段見ることのできない角度やアングルでのスーパーショットが満載です。
歴史をたどれば、城はもともと軍事要塞ではありますが、400年から450年ほど前に築城ラッシュを迎えた「石垣+天守」の城は、それまでの山城とは異なり城主の権威を見せつける目的も持ったものでした。つまり人に「見せる」ための城でもあったわけです。城を見て「すごい」「わくわく」「興味深い」と感じて当然。そう感じさせるための建物だったわけですから。中でも、国宝四天守は、当時の姿を状態よく残している天守です。それらを、特殊な機材を駆使して撮影しています。
もともと4/1にBSプレミアムで放送されたスペシャル番組がもとになっていますが、今回はさらに桜の美しい城の映像もふんだんに取り込んでいます。
さらにバージョンアップした映像美をお楽しみください。
投稿時間:14:30 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク