2012年1月

2012年01月31日 (火)

英語版の「もういちど、日本」

「新日本風土記」事務局スタッフです。
ここのところ、本当に寒いですね。東京でも積雪があり、雪に不慣れな身としては、転ばないよう、大変気を遣いました。子どもの送迎に使っている自転車にも乗れず、困ってしまいました・・。でも、雪深い地域の方々のご苦労を思えば、文句は言えませんね!

さて、NHKでは、震災復興支援の一環として、海外に向けて日本の魅力を伝える試みもしています。Japan beyond 3.11 Stories of Recoveryというホームページを立ち上げ、海外の方々に向けて、震災関連の情報をお伝えしています。その中のMagical Japanというページでは、日本の魅力を知ってもらいたいという思いから、「もういちど、日本」を、英語版にして配信しています。まだ限られた本数ではありますが、よろしければどうぞご覧下さい。お知り合いの海外の方にも、ぜひご紹介頂ければ嬉しいです。
http://www.nhk.or.jp/japan311/magical-about.html

「新日本風土記」そして「もういちど、日本」。
今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

投稿時間:10:37 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク


2012年01月24日 (火)

"陸の孤島" 奥能登の奥深~い文化

「奥能登」を担当した古屋敷です。古都・金沢から北に100km、能登半島の最北部を占める奥能登と聞いて、まず“陸の孤島”というイメージを思い浮かべるという方は多いのではないでしょうか。大荒れの日本海、猛吹雪、絶海の孤立集落・・・こうしたイメージが定着したのは、松本清張のベストセラー推理小説「ゼロの焦点」の影響が大きかったといわれていますが、取材を続けているうち、「“陸の孤島”だからこそ奥能登ならではの歴史や民俗、文化が集積して今なお受け継がれているのだなあ。」と感じることが数多くありました。ひとつ例をあげてみます。

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(写真① 満開!のとキリシマツツジ)

5月の大型連休の頃、燃えるような真紅の花を咲かせる「のとキリシマツツジ」。これは九州原産で、江戸時代に園芸品種として一時流行した「キリシマ」が北前船など海のネットワークを通じて奥能登に持ち込まれたものですが、実は原産地のキリシマをはるかにしのぐ規模! 樹齢100年を超える大木が、あちこちで満開の花を咲かせるのです。どれだけきれいな花を咲かせるかが腕の見せ所。庭木としてはもちろん、盆栽も盛んで、重さ2トンを超える日本一の大きさを誇る鉢植えもあります。一度、良いものとして受け入れると、世間の流行に関係なく、大切に守り続ける。奥能登の人々のこうした気質を如実に表す花です。最近では、能登空港での展示会や、オープンガーデンと称して各家の能登キリシマツツジを見学する催しも開かれています。ぜひ一度、出かけてみてはいかがでしょうか。

投稿時間:10:27 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


2012年01月17日 (火)

"聖地"の旅を終えて

13日放送「列島縦断“聖地”の旅」を担当した河野です。今回の「とっておき」は何と言っても熊本市の「拝ケ石巨石群」です。熊本駅から車で約20分。拝ケ石山頂付近で車を降りて歩くこと15分足らずで突如出現する5メートルもの巨石が2つ。一体なぜこんなところにこんな大きな石が…。と思いつつ先へ進むとさらに巨大ないくつも重なり合った「拝ケ石巨石群」が姿を現します。

 圧倒されるのは9メートルの立石。ここを訪れる多くの人は、この石に抱きつくようにして体をあて、全身で石のパワーを感じるそうです。巨石群の中央では3つの石が重なり合った間に潜り込むことができます。中は3人位の人が座れるスペースになっていますが、夏至の日の正午になると、3つの石の隙間から差し込む三角形の光が石を照らす幻想的な様子は番組で紹介した通りです。

巨石群からさらに20メートルほど進んだ山頂には、6個の磐座による環状型の石があって、ストーンサークルになっています。番組に出てきた「ウルトラマンの石」はここにあります。その中で最北を向いている「山頂石」と呼ばれる石の上には3つの三角形が記されていて、そこにそれぞれ方位磁石を乗せると、どの磁石も石の中心が「北」をさすのです。まるで一つの石が地球であるかのように。

 
取材中、石の周りをひたすら回っている60代の男性に出会いました。奥様のご病気が直るように念じながら回っておられるそうで、ご自身もここにくるように。以前、松永さんがテレビの取材を受けた時に、長年腰痛に悩まされていた運転手が1時間ほどここにいたら治ったということもあったそうです。

この他、亀の形をした「亀石」、平らな「鏡石」や弘法大師が一句したためた時に使用したという伝説が残る「硯ケ水」など見所満載。不思議な要素が詰まった「拝ケ石巨石群」。昨年開通したばかりの九州新幹線でお出かけしてみてはいかがでしょうか。

投稿時間:11:03 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


2012年01月10日 (火)

柳宗悦も愛した船箪笥

 「手の国にっぽん」を担当した佐藤です。各地の伝統工芸十品と、それを愛した目利き十人の旅は全国9カ所、さらに番組初の海外にまで及びました。


 今回は哲学者・柳宗悦の愛した船箪笥が生まれた場所、佐渡島と船箪笥にまつわる旅をご紹介します。とにかく想像力フル活動の旅です。

hiroshima.jpg


 まずは、直江津港から小木港へ渡る船に乗ります。島までのおよそ1時間、3メートル以上にもなる日本海の荒波越えを体験(冬限定)。立っていることすら困難な甲板の上から海を眺めると、300年以上前に船箪笥とともに同じ海を渡っていたマッチョな船乗りたちに思いを馳せることができます。


 小木の港町を歩くなら、港にある観光局に前もって連絡をしておけば、北前船の寄港地として栄えていた当時の話をしながら、案内してくれるガイドさんがいらっしゃいます。船乗りたちの豪快な遊び話、色気のある話などを交えて遠い昔の賑やかな町並みを感じながら散策することができます。


 その後は、小木から少し足を伸ばして、宿根木という場所へ。ここは伝統的建造物群保存地区に指定されています。海辺に広がるこの地区は船大工や船主たちが住んでいた集落。船大工たちが建てた家々の独自の板塀に囲まれた石畳の道を歩くと、中世の名残を味わうことができます。当時船主だった民家も公開されています。外観は質素な作りですが、室内は総漆塗りの立派なものです。


 そして、この地区の側にある小木民俗博物館にある実物大の北前船は必見です。船内にも入ることができ、船頭部屋に置いてある船箪笥も見ることができます。大きい船ですが、いっても木造船。甲板に立ってみると意外とこじんまりしていて、これであの荒海を渡っていたのかと思うと、海の男たちがどれだけ屈強だったかが容易に想像できます。


 最後は、小木から少し離れますが、船乗りたちが実際に使っていた船箪笥が多くある佐渡民芸館へ。骨董店を営むこの店では店主の解説つきで実際に船箪笥を触って見ることができます。もともと船箪笥は金庫として使われていましたが、北前船の繁栄とともに、船頭のステイタスとなり、ゆくゆくは船頭たちが芸者に作って与える箪笥となっていくという流れがあります。そんな船箪笥の時代変遷も見ることができます。


 この旅は、想像力をフル活動させながら300年以上前の時代を感じて楽しむちょっと変わったものですが、たまにはこんな小旅もいいかもしれません。

投稿時間:10:34 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


2012年01月04日 (水)

あけましておめでとうございます

「新日本風土記」事務局スタッフです。お正月気分がまだまだ抜けないところですが、皆さまはいかがでしょうか。焦らず、でもきっちりと、今年も良い仕事をしたいと思っています。

年始から、「新日本風土記」は張り切っております。元旦の「雪の夜」、ご覧頂けましたでしょうか? 6日(金)には、「新日本風土記スペシャル 手の国にっぽん」を放送します。日本各地の伝統工芸をとりあげているのですが、サッカー選手として大活躍された中田英寿さんもご出演されます。中田さんと伝統工芸、意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、中田さんはずっと以前から、日本の手仕事・職人技というものに敬意を払い、様々な活動をされてきました。その真摯な姿も、番組の中でうかがえると思います。ぜひ、ご覧下さい。

来週13日(金)には、「列島縦断”聖地”の旅」をお送りします。新年、初詣で様々な祈り・願いをこめて、多くの方が手を合わせられたと思います。日本人の祈りの姿を、多彩に描いておりますので、こちらもどうぞお楽しみ下さい。

今年も、「新日本風土記」そして「もういちど、日本」を、どうぞよろしくお願い致します。

 

投稿時間:10:00 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク


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