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2017年4月
ホームページリニューアル!
「新日本風土記」事務局スタッフです。

春爛漫、各地で桜が咲き誇っていて、綺麗ですね!上の写真は「青森・五所川原市 芦野公園の桜」と「岩手・宮古市 亀ヶ森の一本桜」(去年「新日本風土記」プロジェクトのスタッフが撮影したものです)新年度がスタートし、新たな環境に挑んでいる方もいらっしゃることと思います。楽しく充実した日々を送っていることを祈ります。
さて、ご覧の通り、新年度からホームページがリニューアルいたしました!それにともない、「新日本風土記」が一新されただけでなく、ミニ番組「もういちど、日本」のホームページも新たに立ち上がりました!
http://www4.nhk.or.jp/mouichido/
「新日本風土記」も「もういちど、日本」も、スマートフォンなどのタブレット対応になりましたので、出先でふと調べたいときや日本各地を旅しているときなど、あらゆるシーンでご活用いただければと思います。
ここからは、リニューアルの内容を詳しくご紹介します。
「新日本風土記」トップページ(放送予定)では、毎回の放送内容が予告動画や画像とともに表示され、とても見やすくなっています。
タブ(画面上部の各項目へジャンプできるもの)も充実していますので、ぜひご覧ください。「過去3ヶ月の放送」タブでは、4月から放送された回については、予告動画を見ることができます。
中でもぜひ活用していただきたいのが、「バックナンバー」と「検索ページ」です!
「バックナンバー」では、
http://www.nhk.or.jp/fudoki/backnumber/
これまで同様、年ごとや地域ごとに放送回を表示しています。ややマニアックですが大事な情報としては、カメラマークがついている放送回(例えば2016年2月26日「高千穂」など)は、番組で紹介した映像を一部ご覧いただける「みちしる」ページへジャンプできますので、ぜひクリックしてみてください。
さらに、このたびバックナンバーに「ポスター」リストが加わりました。これまで制作したポスターがズラリと並び、さながらポスター展のような趣です。気になる一枚をクリックすれば、番組の詳しい放送内容が見られます。
次にご注目いただきたいのが、「検索ページ」。
http://www.nhk.or.jp/fudoki/search/
「検索したいキーワードを入力してください。新日本風土記サイト内のページが検索できます」とある通り、「古墳」とか「海」とか、どんなキーワードでも入れてみていただければ、これまで放送された「新日本風土記」の中で、関連する回をご紹介いたします。
これまでHPをご覧いただいていた方にも、改めて楽しんでいただけるようなページになっていますので、ぜひチェックしてみてください。
いつまでも寒いと縮こまっていたら、いきなり夏日が訪れ、毛穴がおかしくなっちゃいそうですね・・・。皆さん、季節の変わり目、くれぐれもご自愛くださいませ。次回は「もういちど、日本」HPについて詳しくご紹介します。
投稿時間:11:00 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク
懐の深い、おおらかな島の人たち。
「種子島」を担当しました、濵田です。番組の取材に御協力して頂いた皆様、どうも有難うございました。
これまで同番組で、「屋久島」、「奄美大島」を紹介していますが、取材してみて、種子島は前者2つとは全く異なる趣きの島だ、ということを実感しました。種子島には「おじゃり申せ」という方言があります。これは「いらっしゃいませ」という意味で、京ことばの影響を受けていると言われています。また「おおきに」という言葉を使う方たちが多く、種子島が奈良時代以降、京や堺との深い関わりがある土地柄であることを肌で感じました。
種子島を味わう、私のお勧めをいくつか紹介します。
① サーフィンの海
種子島と言えば、サーフィンが盛んなことで有名。サーファーたちからは「風の島」として呼ばれています。2月初旬の真冬にも関わらず、いい波が来ると、どこからともなくサーファーたちが一人また一人と集まって来て、自分のペースで気持ち良さそうに波に乗り始めます。
取材した、東京出身の山﨑さんは安納芋を作っている農家。サーフィンは「生活の一部で日課のようなもの」と語り、娘さんと一緒にサーフィンする幸せな光景が目に焼き付いています。種子島には、サーフィンショップやダイビングショップもあります。心地よい風のなか、サーフィンを体験してみては、いかがですか。
② 沖ヶ浜田の黒糖

黒糖は鹿児島県内ではお茶受けとしてお客に出す、定番の菓子。「種子島の黒糖は美味しいよ」と聞いてはいましたが、黒糖の味の違いなんて五十歩百歩だろうと、高をくくっていました。初めて“沖ヶ浜田の黒糖”を食べてみると、千歩くらい違うことに少し動揺。今まで食べた黒糖と違い、あくがなく、甘いだけじゃなく旨味が口の中に広がり、さっと溶けていきます。作る過程を見て話を伺い分ったことは、手間を惜しまず誠実に作ったものは裏切らない、ということでした。沖ヶ浜田の黒糖を買い求めることができるのは、生産期間中の12月から3月。お願いすれば、黒糖小屋で作る様子を少し見せて頂くこともできます。島の人が「サトウキビそのものの味がする」という黒糖を、ぜひ一度ご賞味ください。
③ 島の芸能
「芸能の宝庫」と呼ばれる種子島。多種多様な郷土芸能があり、同じ芸能、舞でも歌詞や振りが集落ごとに違うそうです。島の外から伝わった芸能が島の風土によって、深化し熟成されている感があります。
何よりも演じている人たちが楽しそうだし、手拍子で合いの手を入れる客たちも嬉しそう。舞や唄を愛でる島民の方々の幸せそうな雰囲気に場が包まれ、温かい気分になります。四季折々にある、そんな島の芸能に触れてみてはいかがですか。夏の盆踊りも風流で良いですよ。「島の芸能に触れる旅」をして、あなただけのお気に入りを見つけてみてください。
④ インギー地鶏
取材するまで知らなかった、インギー鶏。平成25年に鹿児島県の天然記念物に指定され、食べることはできなくなった。しかしインギー鶏の特徴が見られない、インギー地鶏は食べることができる。南種子町で「何か名物料理を?」と町の人に聞くと、お勧めされる店が「食堂 美の吉」。インギー地鶏の親子丼、鳥刺し、焼鳥、鉄板焼きと、インギー地鶏づくしを堪能することができる。
ロケットの打ち上げ見学のお客さんの中には、ロケットとインギー地鶏を楽しみにやって来る常連さんもいるそうです。鳥好きなお客さんは、「名古屋コーチンに匹敵する!全国レベル。」と絶賛していました。地魚料理もおいしい種子島ですが、ここにしかいないインギー地鶏を島の焼酎を飲みながら食べると格別ですよ。
⑤ 島独特の雄大な景色
最後に忘れられないのが、種子島の独特な風景です。平らな島だけに、高台に上ると遠くまでが見渡せます。それは一面に広がる、さとうきび畑であったり、水田だったりします。
浜之山を見下ろせる一番眺めの良い場所は、七色観望台。 鉄砲伝来の門倉岬から車で直ぐの観望台からは水田、防風林・浜之山、海岸を一望できます。天気が良ければ、遠くにロケット発射場を眺めることもできます。また島の東海岸は太平洋の荒波に洗われてできた海蝕岩が見ものです。波に浸食された奇岩の広がる浜田漁港近くの「千座の岩屋」は種子島で最も大きな海蝕洞窟で、中に千人が座れると言われています。近くには浜田海水浴場があり、シーズンには多くの観光客で賑わいます。私も今度は夏に、鴨網猟の時に出会った“満点の星空”を再び眺めに行きたいです。
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隅田川の楽しい「乗り物」。
隅田川を担当いたしましたプロデューサーの中村と申します。取材にご協力してくださった皆様、お忙しいなかありがとうございました。
このロケで出会った「隅田川・乗り物3つ」をご紹介します。
まず一つ目。
子どもの頃に帰りたかったら、絶対オススメのあらかわ遊園。
都電「荒川遊園地前」を降りて、ぶらぶら歩いて5分。遊園地のなかで一番高い観覧車が目印です。入園料100円と格安なのも懐に優しいですね。
特にオススメの乗り物は日本一遅いジェットコースター。1周138メートルのコースを最高時速15キロで2周します。遊園地デビューの子どもさんにも最適ですね。芋虫の姿が愛らしいこれに乗って小さい頃の自分に帰り、ゆったりとした時間を過ごすのもたまにはいかがですか。隅田川も見えますよ。ハイテク遊園地と違うのんびり感が味わえます。
二つ目は、
昔ながらの和船に乗って、桜や新緑を楽しみませんか。
江東区の横十間川親水公園、毎週日曜日に無料で乗せて頂けます。「和船友の会」の方々が丁寧に手入れをして保存しており、とてもきれいな和船です。江戸時代からの和船を再現して作られていますので、ひととき江戸情緒にタイムスリップ、乗ってみると水辺がこんなに近くに見えるのも和船の醍醐味!です。キラキラと光る川面に歌の一つも口ずさみたくなりますよ。季節によっては日曜日以外もやっていますので、ご確認して下さい。
ホームページは下記です。
http://wasen.web.fc2.com/
最後に三つ目。
ご存じ人力車。
浅草には100台もの人力車があるそうです。
浅草雷門前にはイケメン人力車夫が勢揃い、時間もコースも相談に乗ってくれます。
人力車は思っていたより振動がなく滑るような感じ、ちょっと高い目線がひと味違った世界を見せてくれます。和服レンタルのお店もあり、好みの着物に着替えてお殿様かお姫様になった気分満載。近頃は外国の方も多く利用しているようです。
心地よい川風に吹かれて浅草界隈の観光名所や、知る人ぞ知る地元ならではの隠れ名所など、車夫さんとの会話を楽しみながらの小さな旅です。安くて美味しい店もたくさん知っているようですので、浅草の灯が灯りはじめる頃は、ちょっと一杯!で楽しむのも、下町ならではの時間の過ごし方かもしれません。
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雪国は、あったかい。
「北越冬物語」を担当した、新潟局の浦邉です。
魚沼に興味を持ったのは5年前、新潟に赴任した直後でした。広島出身の私は大雪にびっくり。農家のおじいさんに「雪景色きれいですね!うらやましい!」と話すと、彼はニヤリ。「みんなそう言うが、本当のつらさも良さも暮らさなければ分からないんだ」。この言葉がドスっと刺さり、単に「過酷」「景色がきれい」だけではない雪国を見つめてみたいと思いました。
取材を通じてわかったのは「雪国はあったかい」ということ。魚沼には、雪の厳しさも優しさも全て受け入れて生きるからこそ感じられる幸せがありました。そんな魚沼を楽しむための情報をご紹介します。
『北越雪譜』の原本が見られるのが「鈴木牧之記念館」。その中央に御座す木像こそ作者の「鈴木牧之(すずき・ぼくし)」。
越後上布の問屋だった牧之は、商売で江戸に出た際、「雪きれい~♪」とはしゃぐ人々を見て、「雪国のリアル教えてやるわい!」と一念発起。仕事の傍ら夜な夜な筆を執り、40年かけて出版にこぎつけました。雪国仕込みの粘り強さというか執念というか・・・。記念館では、牧之の著作はもちろん、越後上布や雪国の暮らしもたっぷり学べます。
「鈴木牧之記念館」:南魚沼市塩沢1112-2/025-782-9860(火曜休館)
魚沼と言えばお米!甘みがあり粘り気と固さも絶妙。お米はその土地の水で炊くのが一番美味しいらしいので、ぜひ魚沼で味わってみて下さい!さらに、目で見て楽しめるお米スポットが、十日町市松代地区の棚田群。
初夏には水を張った田一枚一枚に月が映り込む「田ごとの月」、秋には黄金に輝く絶景、初冬には雪どけを促すために田に水を張った幻想的な姿が楽しめます。ちなみに、真冬は入れません。今回の番組で冬の棚田を撮影しようとしたのですが、そもそも棚田に至る道がなくなっていました・・・。恐るべし、豪雪地帯。
魚沼の人々は身近にある物を利用するのがとても上手。その代表が、野菜の雪中保存です。水気を逃さず鮮度を保つ知恵ですが、さらにすごいのが、野菜が甘くなること。「まさか」と思いかじると、本当にキャベツの芯が甘い!寒さに耐えようと野菜が糖分をため込むそうです。
まさに雪国だけに許された贅沢。近年、越冬野菜は地元の直売所でも手に入るようになりました。ちなみに、秋山郷の猟師さんも獲物の肉を雪中に保存し臭みを消すのだとか。今年は埋めておいた鹿の肉を近所の犬に食べられたらしく、悔しそうでした。
最後に雪国のミステリー?をひとつ。撮影をしていた1月半ばの大雪の日、除雪中の方に「今日も吹雪きますね」と言うと、「今夜は『月夜まわり』だからじきに晴れるさ」と。さらに、車で1時間離れた別の地区でも、「今日は『月夜まわり』だから夜は大丈夫」と。「・・・『月夜まわり』ってなに!?」と思い夜を待っていると、出てきたのは満月。すると、吹雪いていた雪がうそのように降り止んだのです。地元の方によると、満月の夜はなぜか雪が降らず、これを「月夜まわり」と呼ぶそう。知れば知るほど興味が尽きない雪国です。
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