2017年3月

2017年03月28日 (火)

来年のお楽しみ・・・

「花紀行」の回を担当した、田代です。

南北に長い日本列島。そこには季節の移り変わりとともに花と暮らす人がいます。日本には遠い昔から、「花」を慈しみ、「花」に生かされ「花」を通じて結ばれてきた多くの人がいます。番組は、これまで撮りためた映像や今回新たに撮影した映像をまとめ、花と人の営みを伝えるものです。

私は、新しく撮影した3つのクリップを担当しました。

撮影した1月から2月にかけてが見ごろでした。残念ながら今年の花のシーズンは終わってしまいました。以下は来年の参考に。

まず、群馬県安中市松井田町の上細野原高原にある「ろうばいの郷」。

04.jpg取材にご協力いただきました皆様に心から感謝いたします。

お得情報。毎年1月10日前後にお祭りをするそうです。豚汁などがふるまわれ(無料)地元の特産品も並ぶそうです。少し先ですが、皆さんお問合せの上、足を運んでみてくださいね。

こんにゃくの産地ということもあり、煮物は絶品。撮影でお邪魔した時、休憩所で地元のおかみさんたちが売っていたのが、おいしかったです。「ろうばいの郷」の運営しているのは地元の方たち。皆さんとても気さくです。「いやー。雪の中で咲くと言っても、マイナス3度ぐらいまでかな、あまり寒いと花びらが凍ってしまうんだよ。凍った花びらに触ると粉々になってしまうんだよ」天候によって開園期間が左右される。ここ数年は暖冬のため12月中旬には咲き始めるそうです。

次は、神奈川県二宮町の吾妻山公園に咲く菜の花。

03nanohanalose.jpg02fujitonanohana.jpg吾妻山公園は町営です。撮影にご協力いただきました、二宮町役場の皆様に感謝申し上げます。

町営ということもあり、入園料は無料。昭和62年に開園、菜の花が咲くようになったのは平成2年ごろから。首都圏を中心に多くの人に愛されてきました。ここで、撮影の苦労話を1つ。それは、晴れた日でも富士山がなかなかきれいに見えないということ。特にスッキリと晴れた日は、まるで白いベールに包まれたようになってしまいます。挑戦すること3日目。やっとすっきりと見えた富士山に胸をなでおろしました。

ちなみに、菜の花の後は、桜が素晴らしい吾妻山公園。桜は3月下旬から4月にかけて見頃です。

最後は、兵庫県淡路島の灘黒岩水仙郷。

06.jpg08.jpg

淡路島の南、JRも定期バスもないことから、ほとんどのお客さんは自家用車で来ます。花が咲くシーズンの週末ともなると何十台もの行列ができるほど。特設の駐車場はあるのですが入りきらないほどの賑わいです。取材中にお客さんに聞いてみると、「特別の日の思い出を作るために来た」いう方が大勢いらっしゃいました。「子供の誕生日だから」「初デート」・・・中には、癌の闘病中、集中治療室へ入る前に子どもたちとの思い出作りのために来たという初老の男性も。崖に咲く水仙500万本、桃源郷のような眺めは、関西では有名な思い出作りの場所なのだそうです。

斜面の角度は45度。展望台まで15分ほど登るとほんとにすがすがしい気分になります。来シーズンは今年の12月から。水仙がまた崖に咲き誇ります。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。

撮影にご協力いただきました灘黒岩水仙郷の皆様に感謝申し上げます。

投稿時間:11:00 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


2017年03月21日 (火)

年度末ですね・・・。

「新日本風土記」事務局スタッフです。

東京は少しずつ桜が咲き始めています。ウキウキの季節の到来です。
可愛く咲き誇る桜たちは、花粉で目がかゆくて引っ掻きすぎて肌がボロボロになっていることを暫し忘れさせてくれます。

さて、「新日本風土記」は年度末を前に(ということでもありませんが)、今週来週と新作が続きます。「花紀行」、そして「北越冬物語」です。
「花紀行」は、南は沖縄から北は北海道まで、日本全国を旅しながら、花を慈しみ、花に生かされ、花を通じて結ばれてきた人々の営みの物語をたどっていきます。

「北越冬物語」は、日本一雪深いとも言われる魚沼の暮らしを描きます。江戸時代に出版され、ベストセラーになった『北越雪譜』の世界。雪を疎みながらも、受け入れ、利用し、愛して生きてきた雪国新潟の人々の力強さをお伝えします。ぜひご覧ください。

『北越雪譜』は今回、番組ポスターにも登場します。雪国の世界観がファンタスティックに描かれています。来週掲載しますので、お楽しみに!

投稿時間:11:00 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク


2017年03月14日 (火)

ディレクターが食べた!聞いた!おいしい浜松

「新日本風土記 浜松」を担当した静岡局の加藤です。人口80万人の政令都市・浜松を取材して実感したのは、「とにかく広い・・・特にタテに・・・orz」ということ。撮影前の事前取材やロケでは西へ東へ、南へ北へ。しかし浜松市、東西は52キロ、南北にあっては73キロにのぼる長さ(面積は全国2位の広さだとか)。同じ浜松市内の移動なのに、2時間近くかかることも。その分、文化も、産業も多彩でした。だからこそ!?・・・おいしいものも多彩でした!

1unagi.jpgはい。何度でも出しますとも、うなぎ!

浜松は、浜名湖周辺でうなぎの養殖が始まったことから、明治時代以降、うなぎ料理店が多く立ち並んできました。現在も、30店舗以上のうなぎ料理店が軒を連ねます。また、元々は関東風のうなぎ料理店が主流でしたが、昨今は、関西風の蒲焼きを提供する店も増え、関東風と関西風、両方が楽しめる街でもあります。東京と京阪神のちょうど真ん中に位置することから、関東風でも東京のものほど柔らかすぎず、ちょっとカリッとした“ふんわりこんがり”した独特の風味を楽しめますよ♪

撮影でお世話になったのは、「うなぎの村こし」の村越武さん。

2murakoshi.jpgたくさんのうなぎ料理店が並ぶ浜松では、他の店に負けないよう、ただのうなぎの蒲焼きプラスアルファの独自メニューがいろいろ。村越さんのオリジナルメニューがこちら、うな丼のご飯に山芋のみじん切りとネギが入っている「しゃきしゃき丼」。

3don.JPG脂の乗ったうなぎと口当たりがよくシャキシャキしたご飯がとっても合う!女性でもお腹がもたれずに1杯ぺろりと食べられてしまうこと請け合いです。

浜松のおいしいモノは、うなぎだけじゃありません。番組をご覧になった方は、「浜松にもあんな山深い集落があったなんて」と少し意外に思った方もいらっしゃるかもしれません。タテに長~い浜松の最北端・水窪町には、山あいならではの食べ物が。

それは・・・「雑穀料理」。水窪で、先祖代々守られてきたアワ、ヒエ、キビ、タカキビなどの種を受け継いできたのが石本静子さん。

4ishimoto.jpgいまは雑穀を作る家も水窪町でもほとんどないそう。それでも、戦後の食糧難を支え、石本さん自身の暮らしを支えてきてくれた食べ物をこのまま失うのはもったいないと、雑穀作りを続けています。そんな石本さんは、雑穀を使ったオリジナルな料理と山あいの伝統食をアレンジして、農家レストランを開いています。その名も「つぶ食 いしもと」。雑穀を使ったフルコースのような料理が食べられるとあって、大人気。完全予約制なので、お越しの際は事前にお電話で予約をしてくださいね。

わたしたちがお邪魔したときは、年末で休業中。「ウチのお正月の準備で忙しいだに!」とのこと。実際、石本家の年末は、雑穀を使った餅作りで大わらわでした。

5mochi.jpg雑穀の餅は、アワ、キビ、タカキビそれぞれを餅米に混ぜて炊き、つきます。できあがりはこの通り。ほんのりと色づいた3色のお餅です。

6zakkoku.jpgご紹介したのは、石本家の年越しのお餅ですが、レストランでは、その時期にしかとれない山菜と雑穀とを組合わせたお料理が食べられます。浜松の最北端・水窪町にぜひお越しを!

つづいては、耳においしい!?浜松名物。番組では浜松の風が作る美しい自然と共にご紹介した“匠のバンド”ヤマハ吹奏楽団です。全国の吹奏楽コンクールで30回以上金賞を受賞するなど、日本を代表する職場バンドの一つです。

7suisougaku.jpg団員は、およそ9割が楽器工場で働く職人さん。昼間は他の従業員と同じように楽器工場で働き、終業後、夜間に専用の練習場で演奏の腕を磨いています。常任指揮者には浜松出身で国内外で活躍するサクソフォン奏者・須川展也(すがわ・のぶや)さんがいらっしゃっています。

8.jpg団員の方々が使う楽器は、もちろん自分たちが作ったもの。吹奏楽団でクラリネットを演奏している長尾さんは、ファゴット職人。吹奏楽団のファゴット奏者・藤井さん(写真右)の楽器は、なんと長尾さん(写真左)が作ったものだそう。

9nagao.jpgヤマハ吹奏楽団は、浜松の人々にはおなじみの楽団です。撮影では、年2回の主催コンサートを毎年楽しみに通う市民の方、中高生の吹奏楽部の部員さんにたくさん出会いました。ぜひ1度、みなさんも浜松へ“匠のバンド”の演奏を聴きにいらしてくださいね。なかなか来られない方は・・・CDも出ていま~す♪

ここからは、加藤と共に浜松を担当した横山から。

「人」「風」「光」「実り」。取材で出会った浜松のいろいろな顔は、どれも魅力的でした。中でも浜名湖の湖畔を走るローカル線は、ひととき旅人の気分にさせてくれました。

10tenhamasen.jpg天竜浜名湖線。通称「天浜線」。JR浜松駅からはまず東海道線で6駅。JR新所原駅まで出て乗り換えます。天浜線の新所原駅の小さな駅舎を見るだけで、もう旅気分。

11shinshobara.JPG尾奈駅から三ヶ日駅までは、線路に面してみかん畑が広がり、11月から12月にかけて、オレンジ色のみかんの実が目を楽しませてくれます。みかん農家の方によると、オレンジ色に染まるみかん畑もいいけど、5月の連休の前後になると、純白のみかんの花が一斉に咲いて、独特の甘い香りが楽しめるとのこと。うーん、休みを取って来なきゃ。

天竜浜名湖鉄道のもうひとつの魅力が、駅中グルメ。いくつもの駅には、駅舎の中にそれぞれ趣向の違ったお店があり、駅に降りるごとにおいしいものに出会えます。

たとえば、新所原駅の中にはうなぎ屋さんが。三ヶ日駅には三ヶ日牛100%の三ヶ日ハンバーガー、浜名湖佐久米駅ではオリジナルカレーとサイフォンで淹れたコーヒー、井伊直虎ゆかりの地に近い気賀駅では、名物貴重塩ラーメンが、あなたの胃袋を出迎えてくれます。

食べるのに夢中で、食べ物の写真がアップできず申し訳ありません!くわしくは天竜浜名湖鉄道のホームページにて。みなさんも一度カメラ片手に、おなかをすかして、ぶらりローカル線の旅を楽しんでみてはいかがでしょう。四季折々の風と、風景と、おいしいものが待っています。

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2017年03月07日 (火)

東北のさくら・スペシャル番組!

「新日本風土記」事務局スタッフです。

少しずつ春の訪れを感じさせる今日この頃ですね。数年前に花粉症がはじまった私にはかなりしんどい季節でもありますが、それでもやはり、暖かい日が増え、花のつぼみがほころび始めているのを目にすると、「春が来る!」とウキウキします。

春の気配を感じさせる花といえば、私は沈丁花が大好きです。IMG_7093.jpg
歩いているときや自転車に乗っているときにあの漂う香りに遭遇すると、吸い寄せられてしまい、必ず立ち止まって花を探し、暫く花の可憐さと甘く清々しい香りを楽しんでいます。花言葉は何かな、とふと思い調べてみましたら、栄光、不滅、永遠など。むむ、何か願望の表れかしら・・・笑。

春を告げる代表的な花といえば、桜ですね。新日本風土記でもこれまで桜にまつわる物語を数多くご紹介してきましたが、今週末、東北の圧倒的に美しい桜の映像と、桜とともに生きるひとびとの営みを紡いだスペシャル番組が放送されます!東日本大震災から6年という節目の日の放送です。

 3月11日(土)21:00~22:29(BSプレミアム)
 ザ・プレミアム「東北さくら旅」

miyagimatsushima.jpgS10-001.jpg失われたふるさとにふたたび力強く咲く桜や、桜に人生を捧げた庭師の物語など、担当のスタッフたちが時間をかけて取材・ロケをしてきた渾身の番組です。ぜひご覧いただき、春の訪れ、そして東日本大震災後の東北へ、想いを馳せていただければ嬉しいです。

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