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2014年12月
ブラジルを感じた瞬間(とき)
ディレクターの、玄です。
約一か月半、地球の反対側、ブラジルのサンパウロ州を旅して来ました。
(州といっても日本の本州と四国を合わせたぐらいの広さ)
昼メシは、いつも、目方売りの店で食べる。
この目方売りの店は、ブラジルの何処へ行ってもあるブラジル人の定番の食堂。
店に入ったら、まず大きな皿一枚を持って客の列に並ぶ。サラダ・牛肉や豚肉
のステーキ・鳥肉の唐揚げ・焼魚と煮魚・野菜炒め・チャーハン・やきそば・
スパゲッティ、大人気の日本食も盛りだくさんで刺身・寿司・天ぷら・味噌汁
などなど。列を進むと次から次に美味しそうなおかずが現れて、どんどん皿が
てんこ盛りになっていく。寿司の上に焼きソバが乗って、その上にスパゲティ
が乗ってチャーハンが乗って、そのまた上に牛や豚も鳥や魚も乗って麻婆茄子
も乗ってキムチも乗ってetc。もちろん、デザートもある。そして最後に、
その皿をハカリに乗せて店員さんが重量をレシートに書き込むシステム。肉で
も野菜でも何でも関係なく、全部目方で値段が決まる。すごい、さすが人種の
るつぼ、ブラジル。日本料理も韓国料理も中華料理もイタリアンもフレンチも、
世界中の食べ物が平等に目方売り。
ところで、僕は、一皿じゃ無理で二つの皿をハカリに乗せた。
「あのぅ‥一人一皿なんですけど…」
若くて可愛い女の子の店員さんが、たぶんそんな様子で、困って呟く。
「!?」
と、僕、ポルトガル語が全然わからない。
(しょうがないわね)
って感じで、彼女は、二皿分の目方をレシートに書き込んでくれた。
投稿時間:11:00 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク
今週はブラジル・サンパウロ!
「新日本風土記」事務局スタッフです。
12月も残すところ、あと1週間。2014年が終わろうとしています。皆さまにとっては、どのような1年だったでしょうか。「新日本風土記」は、26日が今年最後の放送です。舞台は新日本風土記としては初めての海外、ブラジル・サンパウロです。
ご存じの方が多いとは思いますが、ブラジルには日本から多くの方々が移民として渡っています。今ではおよそ160万人もの日系人が暮らしていて、その多くがサンパウロ州にお住まいです。遠い異国で築いた、新たな故郷。1年の終わりに、少し違う角度から日本を見つめることができる番組です。是非、ご覧下さい!
今年1年、「新日本風土記」「もういちど、日本」をご覧頂き、ありがとうございました。また、こうしてブログも読んで頂き、ありがとうございます。来年もスタッフ一同、頑張ります! 皆さま、どうぞ良いお年を!
追伸:ちなみに、来週30日(火)には、サンパウロの担当ディレクターによるブログが掲載されます。こちらも、乞うご期待!
投稿時間:10:55 | カテゴリ: | 固定リンク
歴史好きにも、アウトドア派にもおすすめ!国東半島
「国東(くにさき)半島」を担当した、大分局の日沖と申します。
大分県といえば別府、湯布院などの温泉地が有名ですが、ここ国東半島も負けないくらい見どころ満載です(もちろん温泉もあります)。
半島全域に荒々しい岩山が連なり、古くから僧侶たちの修行の場として栄えてきた国東半島。知れば知るほど奥深い土地ですが、私が取材の中で感じた一番の魅力は、ダイナミックな自然と寺社仏閣など人間の文化が見事に調和しているところです。今回はそんな魅力を味わえるおすすめポイントをご紹介します。
ポイント① 熊野磨崖仏
番組にも登場する、8mの不動明王と6mの大日如来が刻まれた、巨大な岩壁の仏さまです。平安時代の末、僧侶が修行のために彫ったといわれています。私が特に好きなのは不動明王。怖い顔のイメージが強い不動明王ですが、ここではどこか笑っているような、優しげなお顔をしています。光や風の変化と共に表情が変わり、いつ訪れても違う魅力を味わえます。

ただし、ここにたどり着くためにはちょっと覚悟が必要。10分ほど山道を登ったあと、さらに、99段あるといわれる長〜い石段を登らなければなりません。この石段には鬼が一晩で築き上げたという伝説が残っています。ふもとの受付で杖を貸してくれるので、心配な人は持って行くことをおすすめします。登り切った頃にはへとへとですが、巨大な磨崖仏に出会える感動もひとしおです。磨崖仏のさらに上には熊野社という神社がありますので、ぜひそちらもお参りして帰ってください。

ポイント② 夕日観音
番組の中に何度も登場する、豊後高田市田染小崎地区の美しい田園風景。この撮影ポイントが、夕日観音です。小崎地区を見下ろすように立つ岩山を15分ほど登ったところに、野仏が祀られた夕日観音があります。ここは僧侶たちの修行の場でもあり、国東半島の天台宗僧侶たちが行う「峯入り」でも訪れます。同じ場所から西の方を見下ろすと、田染小崎の集落が一望できます。「夕日観音」という名前の通り、集落越しに夕日を眺めることができる絶景スポットなんです。
特におすすめなのが、田植えが終わる6月上〜中旬頃。まだ稲が小さいため、田んぼに貼られた水に太陽の光が反射し、キラキラ輝く様子がとても綺麗です。梅雨の合間の、晴れた日の一瞬にしか見られない貴重な風景。真っ赤な夕日もいいですが、私は雲の間から注ぐ控えめな夕方の光が好きです。毎年多くのカメラマンが撮影に訪れています。ちなみに、山の反対側には「朝日観音」という朝日の眺望ポイントもあるので、そちらもおすすめです。夕日観音にむかう道の途中で看板が出ているので、目印にしてください。一か所急な鎖場がありますので、歩きやすい靴で行くことをおすすめします。

投稿時間:11:43 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク
高野山の魅力
はじめまして、新日本風土記「高野山」を担当いたしました、和歌山局の塩野です。
皆さんは高野山と聞いてどんな印象をお持ちでしょうか。
「空海が開いた場所」、「真言宗の聖地」、「お坊さんの町」などなど。
僕自身、取材を始める前は、宗教都市・高野山としてのイメージしか持っていませんでした。しかし取材を進めていくうちに、お坊さんだけではない独特の文化に気付いていきました。
是非この番組をご覧いただき、「聖」と「俗」とが入り混じる高野山の暮らしを感じていただければ幸いです。
そんな高野山のオススメスポット、今回は2つご紹介させていただきます。
1)奥之院
高野山の中でも最も神聖な場所です。高野山を開いた弘法大師・空海は今もこの場所で瞑想を続けていると信じられています。
入り口にあたる一の橋から空海のいる御廟までは2キロに渡る参道が続きます。その両脇には、樹齢数百年の杉木立が広がり、20万を超える墓が密集しています。その中には、織田信長や豊臣秀吉ら戦国武将、初代市川団十郎など歌舞伎役者の名前も。空海のそばにいることで極楽往生できると信じられています。
個人的に特に印象に残ったのは、天台宗の開祖・法然や浄土真宗の開祖・親鸞の墓も並んでいたことです。宗派は違えど、空海を敬う気持ちは一緒なのだと感じることができました。
歩いているだけで厳かな気持ちになれる聖域です。
2)町の人
高野山を訪れた際、是非お話してほしいのが、町の住民の方々です。高野山に住む人々はみな、空海のことを親しみを込めて「お大師さん」と呼びます。それは、仏教界における第一人者である「空海」としての姿とは必ずしも一致しないかもしれません。
仏教の教えはよく分からないけれども、なぜか身近に感じると言う独特の「お大師さん」像。お土産屋さんで、レストランで、地元の人が持っているそれぞれの「お大師さん」像を是非聞いてみてください。
投稿時間:11:18 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク
心洗われる、南アルプス
「南アルプス」を担当した甲府局ディレクターの坂本と申します。
これまで「疲れる、ヤダ!」というただそれだけの理由で、山とは無縁の人生を送ってきました。そうしたなか、今回挑むこととなった南アルプス。心配でしたが、幾度も登るなかで、この巨大な山脈の魅力にすっかりとりつかれてしまいました。3000メートルから眺める絶景、旅人を出迎えてくれる小さい花々に心が洗われました。同じように、南アルプスといえば、「天空のお花畑」、貴重な高山鳥「ライチョウ」などの自然を思い浮かべる方々も多いのではないでしょうか。今回の番組は、そうした素敵な自然がたくさん見られる!という期待を大きく裏切る(?)ものだったかもしれません。南アルプスは、実はとっても過酷な地。麓では、大雨が降るたびに土砂崩れが起こり、交通機関が麻痺します。その過酷さの象徴ともいえる山が、番組でもご紹介した七面山。日蓮宗をはじめ、全国の法華経の信者たちが集う山です。
前置きが長くなってしまいましたが、今回はこの七面山をご紹介します。白装束に身を包んだ信者の多い七面山ですが、週末は、一般の人々もトレッキングに訪れます。標高差1300メートル、6kmにも及ぶ山登りは大変ですが、山上にあるお寺「敬慎院(けいしんいん)」にたどり着けば、お坊さんたちが心からおもてなししてくれます。山篭もりの修行の場でもありますが、一般の宿泊者も多いお寺です。もちろん、食事は精進料理。山の上であることを忘れてしまうほど絶品です。
このお寺で祀っているのは、天女。「七面大明神」という法華経の守護神です。苦労して山を登りきった人々の願いごとを聞いてくれるというありがたい神様。秘仏のため、番組で撮影はできませんでしたが、信者さんでなくても、御開帳をしてくれます。これだけ苦労して会いにいく神様も全国的にもなかなか珍しいはず。日々の生活に疲れ気味の方は是非、七面山で汗をかき、天女にお願い事をしにいってみてはいかがでしょうか。翌朝は、お寺の前にある展望台から、ご来光を眺められますよ!
<敬慎院からの眺め>
投稿時間:10:36 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク