長崎の島々めぐり
「長崎の島々」を担当した木原です。
1月からロケが始まり、季節が一巡するまで関わらせていただいた今回の番組制作。番組ではご紹介できなかった島も含めると、訪れた島の数は10以上。それでも、長崎の島の数(有人島だけでも72島)を考えると、まだまだ未踏の地が広がっており、長崎の底の深さを実感させられます。一島一島に個性があり、二つとて同じ島のない長崎は、まさに文化と歴史の万華鏡だと思います。
グラバー園や原爆資料館、さらには中華街など、長崎市内だけでもたくさん魅力的な観光地があり、なかなか離島まで足を運ぶ余裕はないかもしれません。しかし、船に乗り海へと漕ぎ出せば、そこには魅力的な世界が待っています!
まずは、最初のオススメ。長崎市内観光の延長でそのまま行けてしまうのが、軍艦島を正面に見られる野母崎町です。
長崎市内から車で南へ40分。右手に海を臨みながらのドライブは最高です。
オススメの時間帯は、なんと言っても夕方。西側にはただただ広い海の広がる長崎県には、海へと沈む夕陽が見られます。さらに、運がよく凪のタイミングに合えば海には、夕陽と続く一本の光の道が浮かび上がります。
沈む太陽をバックに、シルエットとしてくっきり浮かぶ軍艦の姿を見ていると色んな思いが去来します。
あそこにかつては5000人の暮らしがあったこと。
明治から昭和へと至る日本の繁栄を支えてくれたこと。
廃墟となっても、あの場所を故郷として愛している人がいるということ。
そんなことを想像しながら、見つめる軍艦島の夕景は、ただ美しいだけではない印象をきっとみる人の心に残してくれるのではないかと思います。

【写真:軍艦島】
そして、晴れた日には軍艦島の向こう側にうっすらと島影が浮かぶ五島列島の島々。
一番大きな福江島へは、長崎港からジェットフォイルで1時間半ほどで渡れます。
福江島の魅力は、ここにしかない美しい海と海岸の風景です。
透きとおった水、ずっと沖までつづく遠浅の海岸、細かくさらさらと砕ける波の音。
どれだけいても見飽きることのない風景です。
五島の海岸といえば、一番有名なのは日本の渚100選にも選ばれている高浜海水浴場ですが、写真は福江島南部の浜町の海岸です。いつか一度は、みなさんに見て欲しい景色です。

【写真:五島列島】
さらさらさらと、細かく波が砕ける。遠浅の海岸。五島列島
投稿時間:09:41 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク
日本各地、鮎をめぐる旅
「鮎」を担当した米本です。
鮎は北海道から九州まで、日本各地の河川にいる魚です。沖縄本島には「リュウキュウアユ」と呼ばれる亜種がいましたが、今は絶滅し、奄美大島だけに生息しています。各々の地方に独特の漁法があり、「オラが川の鮎が一番うまい」というお話も至る所で耳にしました。地域それぞれに、これだけ思い入れがある魚も珍しいかもしれません。
釣りをされる方にとっては、“釣れる場所が一番”かと思いますが、今回は、普段釣りをしない私の独断と偏見で、お勧めの場所をご紹介します。
まずは、三重県大紀町の米田さんご夫妻が経営する、おとり屋さん。「かつみ旅館」という旅館兼食堂も営んでいます。お母さん手作りの鮎料理を味わい、酒を交わしながら米田さんと鮎談義を楽しむ。お二人の人情に心が安らぎます。米田さんが釣った天然の鮎は冷凍でも保存しています。番組で紹介した甘露煮は、売り切れていなければいつでも食べられますよ!

また、かつみ旅館から車で5分ほどで伊勢神宮の別宮・瀧原宮へ参拝に行けますし、「阿曽湯の里」という温泉地も近く、おんべまつりの会場となる「大滝峡」にはキャンプ場もあります。一度、旅されてみてはいかがでしょうか。
おいしい鮎を頂くなら、京都の平野屋さん。随筆家の白洲正子もこの店を愛し、かつてエッセイの中でその塩焼きを絶賛していました。

400年の歴史を感じさせる店構えに最初は敷居の高さを感じますが、暖簾をくぐれば、それが全くの杞憂だと分かります。14代目の女将、井上さんはとても気さくで、幼い頃“アユモチのおっちゃん”に鮎の扱い方を教わった話をしてくれました。平野屋では3代女将が続いたそうですが、次の跡継ぎは息子の匡人(まさと)さん。料理場を仕切るお父さんの下、料理の腕を磨いています。

番組で紹介した“アユモチ”については、平野屋から更に車で1時間北上した南丹市日吉町郷土資料館に詳しい展示があります。実際に使われていた“アユモチ桶”の実物や、アユモチが辿ったルートも分かるので、ここで歴史を知ってから平野屋さんを訪ねれば、一味違う鮎の楽しみ方が出来ると思います。
最後のお勧めは、熊本県の球磨川です。全長115kmの球磨川では、流域に様々な見所があります。中流域の人吉市は、番組にご出演頂いた吉村さんの鮎問屋があります。市内では鮎釣りも盛んで、鮎料理を出す郷土料理店もあります。時期にもよりますが、「尺鮎の里」というだけあって、球磨川の塩焼きは確かに大きいです。他にも名産の「球磨焼酎」や、温泉、人吉城跡などが見所。そして下流の八代市では、荒瀬ダムの上流を川沿いに行くと、“日本三急流のひとつ”と言われる球磨川の豊かな流れを見ることができます。この流れがダムの水門を開いた後に再び現れたものだと聞くと、自然の回復力に驚くばかりです。

「鮎」という視点で日本各地を旅すると、まだまだ新たな発見があるかもしれません。
投稿時間:19:11 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク
Seasoning the Seasons をご存じですか?
「新日本風土記」事務局スタッフです。
先週金曜日は、特別編成のため「新日本風土記」は休止でしたが、今週はおいしい話題を放送します。それは「鮎」。釣って楽しい、食べておいしい、美しい清流の女王様。魅力的な太公望たちも、たくさん登場されますよ。是非、ご覧下さい。
ところで、「新日本風土記」はNHK Worldで、英語版を放送しています。海外の方々向けに放送をしているため、日本ではご覧頂く機会がなかなかありませんが、「新日本風土記」の世界観は海外の方々にも大変好評です。日本に行きたくなったとか、まったく知らない世界が描かれていてますます日本に興味を持ったとか。もちろん、日本人には説明不要のことなどもきちんと説明しないといけませんので、ナレーションや番組の流れも変えております。日本に対する印象が少しでも良くなるよう、スタッフ一同頑張っております。
海外の方々向けではありますが、日本のケーブルテレビでは、NHK Worldを放送しているところもあるようです。
Seasoning the Seasonsの番組HPは、こちらです。
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/english/tv/seasoning/index.html
ぜひ一度、覗いてみて下さい!
投稿時間:10:19 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク
阿蘇の草原を感じるには
「阿蘇」を担当した川手です。
この春~夏、ロケで、取材で、ずっと阿蘇の草原を走り回っていました。
室内作業の続いた秋。無事に放送を迎えられた今、阿蘇のさわやかな草原を、ちょっと懐かしく思い出しています。
熊本市から車で1時間半走っただけなのに、雰囲気の全く違う阿蘇。ここは日本なのかと疑いたくなるような景色が広がります。その大きな要因が、日本最大級の広々とした草原。この草原、何がすごいって、地元の方の手によって維持されているということ!毎年大変な労力を払って野を焼き、草原を守っていかれる様子には頭が下がります。
そんな草原を、より身近に感じるには、どうしたらいいのか?
私のお勧めの方法をご紹介します。
●何より、まず、ドライブ!

阿蘇を訪れるなら、車かバイクが多いかと思います。せっかくなら、ぜひ、下記の道を走ってみてください。阿蘇の良さを体感できます。
外輪山の上、とにかく広々とした草原をつきぬける道、その名も「ミルクロード」。適度なアップダウンとカーブで、草原を吹き抜ける阿蘇の風を感じる事ができます。阿蘇は実は全国からバイク乗り達が集まる、「バイク乗りの聖地」。この道を走れば、納得です。
もしくは、「阿蘇パノラマライン」と呼ばれる、「阿蘇登山道路」。阿蘇市内から阿蘇山へと登る道です。牛や馬が草を食む様子を眺めることができます。道のわきには、「牛馬優先」の看板が!
特にお勧めは、この道を下る事。目線の高さに外輪山、眼下には阿蘇の町の大パノラマが楽しめます。
●野焼きに参加してみる

草原についてもっと深く知りたかったら、野焼きへの参加をお勧めします。
年に一度、古い枯れ草を焼き払い、灌木が生えるのを防ぎ、新しい草を生やすために行われる野焼き。1000年以上もの歴史を持つ野焼きに、阿蘇では、ボランティアとして参加する事ができるんです。
もちろん、野焼きのメインを担うのは、土地や気候を知り尽くした地元の方々。ボランティア参加者ができるのは、その補助としての作業になります。事前の講習会(机上と、実地)への参加も必須です。
実は阿蘇では、草原の維持が難しくなってきている現実があります。高齢化や農家の減少などから、野焼きに参加できる地元の方が減ってきているのです。人手不足などで野焼きができなくなった草原は、数年のうちに灌木が生い茂り、森になっていきます。阿蘇の野焼きは、県内外のボランティアの方によって支えられている部分も大きいんです。
何より、草原の中に分け入り、間近で見る野焼きの炎は、圧巻の一言。
ぜひ一度、体験してみてください。
ボランティアの受け入れや、講習会を主催されているのが、「公益財団法人阿蘇グリーンストック」。年末になると、講習会等の予定がHP等に掲載されます。
●赤牛を食べてみる
最後に、最も手軽(?)でお勧めな、草原の感じ方を。
赤牛です。おいしいです。

つぶらな瞳に、長いまつげ・・・阿蘇特産の赤牛って、本当に可愛いんです。「赤牛ってかわいい!」とか言いながら取材をすませた後。でも、お昼には、ちょっとフンパツしてあか牛の牛丼を、「赤牛っておいしい!」なんて言いながら、ぱくついていたりして・・・ゲンキンなものですね。
でも、本当においしいんです。
お肉の赤身がウリのあか牛。脂肪の入り方が少ないために、市場で売られる際、お肉のランクとしてはなかなか高くはなりにくいそうですが、その赤味の美味しさは、味付けをしなくても、食べられてしまうほど。お値段はちょっと高めの事が多いですが、その価値は大アリです。
熊本県の畜産農業協同組合のHP等で、取扱店を探すことができます。インターネット販売もされているそうです。
*明日の朝、「新日本風土記 阿蘇」の再放送がありますので、是非ご覧下さい!
投稿時間:17:40 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク