2012年4月10日

2012年04月10日 (火)

花より団子? 桜前線の旅

「桜前線の旅」を担当した棟方です。47都道府県すべての桜と、それにまつわる人々の物語、いかがでしたでしょうか?桜が不思議な花なのは、みんなが愛する花であると共に、誰もが自分だけの桜への思い出を持っていること。ちなみに私は「入学式に小学校の校庭にあった桜」を思い出します。わくわくするような想いと、知らない人の中に混ざって生活していく不安が入り混じり、大きなピンクの木が、幼い自分に覆いかぶさってくる・・・そんな記憶の断片が今も残っています。

さて、今回の「とっておき」ですが、撮影の旅で印象に残った食べ物のお話。でも、郷土料理の名店などではなく、取材先の一般の方に頂いた手作りの味のご紹介です。最初は、滋賀県東近江市川合寺町にある西蓮寺。そこで、ご住職の奥さまからお昼にいただいたコンニャクの濃厚な味にビックリ。地元農家の手作りとのことですが、なんと表現して良いのか、噛みごたえから味まで、とてもしっかりしているのです。普通コンニャクと言えば「お腹のお掃除」とも言われ、あまり味が無いような印象がありますが、川合寺町のコンニャクは、御飯のおかずの主役を張れるような味の強さがあります。味付けの旨さではなく、コンニャクそのものの旨さ。原料であるコンニャクイモのエネルギーをそのまま封じ込めたといいますか(コンニャクイモそのものを食したことはありませんが)・・・・ごはんがススミマス。

もう一つは、秋田県、角館。
撮影終了後、取材先の安藤醸造・大女将、安藤恭子さんから帰りがけに渡された紙袋。帰りの新幹線の車内で開けてみると、恭子さんが握ってくれたおにぎりとお漬物が3人分(私とカメラマンと音声マンの分)入っていました。鮭や昆布が入ったごく普通のおにぎりでしたが、見栄えが豪華な駅弁では湧かなかった食欲が、突然モリモリと湧いてきて、3人ともあっという間に食べつくしました。「心をこめて握られたから美味しい」と言ってしまえば簡単ですが、撮影で疲労し、新幹線のシートにぐったりと身を沈めていたスタッフにとっては、この「なんでもないおにぎり」が最高の御馳走になったのです。

実は、今回の「桜前線の旅」の撮影では、なぜか取材先でごちそうになったり、お土産をもらったりすることが多く、しかもそのほとんどが手作りの食べ物でした。桜に関する取材をすると、基本的にみんな笑顔になるのですが、それだけでなく、人を歓待したり、お土産を渡したくなるのかもしれません・・・・桜が持つ不思議な力の一つなのでしょうか?

投稿時間:10:38 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


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