2011年10月18日 (火)

軽井沢 碓氷峠

軽井沢を担当した久保田です。


 横川と軽井沢を結ぶ鉄道として、明治時代に開通したアプト式鉄道。新幹線の開通と共に、横川~軽井沢間は廃線となりますが、今でも横川駅から碓氷峠中腹の眼鏡橋までは、整備された遊歩道として散策することができます。

 鉄道の線路自体は撤去されていますが、煉瓦作りのトンネルは明治のまま。トンネルの形は、U字ではなく蹄鉄のように円に近い形。おそらく、圧力を分散し、崩れにくい形を追求しての結果だと思います。そして、トンネルの外壁から内装まで、当時の煉瓦造りの美しさには目を見張るものがあります。当時の乗客で、走行中の列車から、トンネルの入り口の装飾や内装まで細かく観察した人は、ほとんどいないと思いますが、煉瓦積みと装飾の美しさからは、このトンネルを作った職人のこだわりが感じられます。

karuizawa001.JPG

 碓氷峠を越えるために作られた26個のトンネル。トンネルの先にはさらにトンネルが…当時、アプト式鉄道に乗っていた乗客達は、このトンネルを越えることで、非日常の空間・軽井沢へ誘われていたようです。

karuizawa002.JPG

 今では新幹線で1時間と、身近になった軽井沢。しかし、軽井沢が大きく発展してきた明治~昭和までは、まさにトンネルを越えた先に広がる異空間の土地だったのでしょう。残念ながら、横川から軽井沢までの全ての廃線路を歩ける訳ではありませんが、美しい煉瓦造りのトンネルを抜け、秋のこの季節、両側に広がる紅葉を愛でながら、碓氷峠を越えていった旅人たちに思いを馳せる・・・。秋の紅葉と共に日本の歴史が味わえるお薦めスポットです。
 

投稿時間:11:23


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