2014年12月02日 (火)

心洗われる、南アルプス

「南アルプス」を担当した甲府局ディレクターの坂本と申します。

これまで「疲れる、ヤダ!」というただそれだけの理由で、山とは無縁の人生を送ってきました。そうしたなか、今回挑むこととなった南アルプス。心配でしたが、幾度も登るなかで、この巨大な山脈の魅力にすっかりとりつかれてしまいました。3000メートルから眺める絶景、旅人を出迎えてくれる小さい花々に心が洗われました。同じように、南アルプスといえば、「天空のお花畑」、貴重な高山鳥「ライチョウ」などの自然を思い浮かべる方々も多いのではないでしょうか。今回の番組は、そうした素敵な自然がたくさん見られる!という期待を大きく裏切る(?)ものだったかもしれません。南アルプスは、実はとっても過酷な地。麓では、大雨が降るたびに土砂崩れが起こり、交通機関が麻痺します。その過酷さの象徴ともいえる山が、番組でもご紹介した七面山。日蓮宗をはじめ、全国の法華経の信者たちが集う山です。

前置きが長くなってしまいましたが、今回はこの七面山をご紹介します。白装束に身を包んだ信者の多い七面山ですが、週末は、一般の人々もトレッキングに訪れます。標高差1300メートル、6kmにも及ぶ山登りは大変ですが、山上にあるお寺「敬慎院(けいしんいん)」にたどり着けば、お坊さんたちが心からおもてなししてくれます。山篭もりの修行の場でもありますが、一般の宿泊者も多いお寺です。もちろん、食事は精進料理。山の上であることを忘れてしまうほど絶品です。

このお寺で祀っているのは、天女。「七面大明神」という法華経の守護神です。苦労して山を登りきった人々の願いごとを聞いてくれるというありがたい神様。秘仏のため、番組で撮影はできませんでしたが、信者さんでなくても、御開帳をしてくれます。これだけ苦労して会いにいく神様も全国的にもなかなか珍しいはず。日々の生活に疲れ気味の方は是非、七面山で汗をかき、天女にお願い事をしにいってみてはいかがでしょうか。翌朝は、お寺の前にある展望台から、ご来光を眺められますよ!alps1.JPG

                   <敬慎院からの眺め>

投稿時間:10:36


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