【Q&A】緑内障と診断 妊娠・授乳中の点眼薬の使用について

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8年前に正常眼圧緑内障と診断され、これまで点眼薬のトラボプロストで眼圧コントロールしてきました。(眼圧12~14の間で推移)去年10月に出産しましたが、妊娠中から眼科医の指示で点眼薬の使用を中止しています。現在授乳中ですが、離乳食も1日3回食になり、授乳は1日3回、各100mL未満の量となっています。眼科の先生は薬の説明書どおり、授乳中も点眼を中止したほうがよいとおっしゃいますが、産婦人科の先生は、母乳に移行はしても1日1回の点眼であれば問題ないとおっしゃいます。私としては、点眼を再開して眼圧コントロールをしたまま、もうしばらく授乳も続けたいと考えているのですが、いかがでしょうか。(薬なしでの眼圧は14です)
薬剤師の方によると、妊娠・授乳中の点眼薬の長期使用についてはあまり臨床例がなく、医師(受診科)によっても認識が異なるため、ぜひ最新の知見をお伺いできれば大変幸いです。
(37歳 女性)

専門家による回答

トラボプロスト系のプロスタグランジン関連薬は1日1回で、点眼後の血液中の移行も極めて微量ですし、血液中での半減期(半分になるまでの時間)も15分ぐらいとされています。従って母乳に移行は殆どなく問題ないと考えます。一方、妊娠中、特に初期に使用して良いかは、全くエビデンスがないので中止しておく方が安心です。

(2016年8月30日(火)放送関連)