耳鳴りとめまいがあり、メニエール病と診断された
- 13才の夏休み、朝起きると、右耳が全く聞こえず、めまいと吐き気で起き上がることもできませんでした。
総合病院へ行き、突発性難聴と診察され入院しました。そのあと、反対側の耳も聞こえにくくなり、耳鳴りとめまいもあり、メニエール病と言われました。左耳も聴こえなくなることはありますか?(16歳男性) - 若年者のメニエール病・突発性難聴はまれです。また、メニエール病・突発性難聴が両側に生じることも非常にまれです。症状からは若年発症型両側性感音難聴という進行性難聴の可能性も考えられます。
これは両側の難聴に加えて、難聴の進行とともに耳鳴り・めまいなどの随伴症状があらわれる病気です。遺伝子検査ではっきり診断できるケースがありますので、大学病院等専門外来の受診をお勧めします。
良性頭位めまい症の治療
- 良性頭位めまい症と言われ、抗めまい薬とめまい・平衡障害治療薬をもらい2週間経ちますが、ふらふらとまるで船に乗っているように揺れが続いています。回転性のめまいはありませんが、常に車酔いのようで気分悪いです。このまま薬をのみ様子をみていて良いのでしょうか?(53歳女性)
- 良性発作性頭位めまい症は、めまい症状が改善したのちもふらつき、違和感は多くの方に生じます。それが2週間から1か月くらい続くこともありますのでこのまま、抗めまい薬とめまい・平衡障害治療薬の治療を続けるのがいいでしょう。
1か月以上続くようであれば、まだ完全に治癒してない可能性もありますので、医師に相談してください。
長く続くめまい
- めまいに悩まされて6年目になります。外リンパ漏と診断され両耳の手術を受けましたが全く治りません。24時間365日めまいがあります。常に目が回りそうな感じ(ぐらーっと回ることもある)とフワフワ、グラグラする。下を向いたり首が詰まるような姿勢、洗顔、歯みがき、洗髪のときなどに頭が揺れると余計酷くなります。
薬を飲んでも全く効きません。原因不明で困っています。持病で全身性エリテマトーデス(SLE)と深在性エリテマトーデスがあり肩、首、後頭部などが懲ります。めまいと関係あるのでしょうか。考えられる原因を教えていただけたら幸いです。(32歳女性) - めまいの原因として外リンパ瘻の手術を受けられているので、専門の先生に診ていただいていることとおもいます。持病である全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患がめまいと関係することもあります。
これを内耳自己免疫疾患と言います。内耳自己免疫疾患を専門とする医師を受診してみてはいかがでしょうか。
年に数回のめまい、胃のむかつきとおう吐、起き上がることができない
- 13年前頃から、年に数回めまいを発症します。症状は、天井がグルグルまわるようなめまいと、歩行時のふらつきで、物につかまらなくては歩けない状態です。
それに加え、強烈な胃のムカつきがあり、おう吐もしてしまいます。毎回、3日間は寝続け、起き上がることができません。症状が出るときは、寝不足の時や、疲れた時かなとも思うのですが・・原因は何なのでしょうか?(69歳女性) - メニエール病、前庭性片頭痛、良性発作性頭位めまい症など疑われます。年に数回のめまいということで受診するときにはめまいが治まっており診断がなかなか付かないことがあります。
めまいがあるときの目の動き(眼振)をスマートフォンなどで動画で撮ると、適切な診断が付く手助けになります。
耳の聞こえづらさ
- 2~3年前、製本会社で、機械の音がうるさいところで仕事を長時間していたところ、急に右の耳が聞こえなくなりました。右の耳の奥が痛く、詰まった感じがします。原因は何なのでしょうか?(39歳男性)
- 騒音性難聴、突発性難聴などの難聴、そして耳管の働きが悪くなり耳の症状があらわれる耳管開放症・耳管狭窄症など、疑われる疾患は多数あります。
内耳機能の検査が必要と思われます。また、耳の痛みを感じているようなのでCT,MRIなどの画像検査で内耳の状態も合わせて調べましょう。
就寝中の耳のつまり
- 最近、夜就寝中に左耳がつまるような感じがする時があります。起きてつばを飲み込むなどすれば、普通に戻ります。毎日ではありません。注意することは、ありますか?(65歳女性)
- つばを飲み込めば普通に戻るということなので、内耳につながる耳管が狭くなる耳管狭窄症の可能性があります。ただし、高齢の方で急速に聴力が低下された方が同様の症状を訴える方もいます。早めに受診することをお勧めします。
真珠腫性中耳炎の手術
- 先日病院で真珠腫性中耳炎といわれ、手術をしないと治らないといわれました。この手術はどの程度大変なのでしょうか?
耳の後ろの頭部を一部切開と言われましたが、高齢であり、全身麻酔など心配です。手術の内容・程度や術後の再発など教えてください。(74歳女性) - 真珠腫の大きさ、部位により手術の難易度は違います。真珠腫を取り残すと再発することもあります。また、真珠腫の進展具合によりますが、合併症としては、味覚障害、難聴の増悪、めまい、顔面神経麻痺などがあげられます。主治医の先生に納得いくまで、きちんと説明してもらい、納得して手術を受けられることをお勧めします。
前庭神経炎
- 4年前に何の前兆もなくいきなり嘔吐も伴う激しいめまいで緊急入院の結果、前庭神経炎と診断され現在に至ります。
最近時々その時の激しいめまいの予兆があります。前庭神経炎は再発するものでしょうか?それとも残された方の前庭器官に同様の症状が出る可能性はあるのでしょうか?(71歳男性) - 前庭神経炎は基本的には再発はありません。前庭神経炎を疑うのであれば、耳に水を入れる検査(半規管の検査)は行い、半規管の麻痺を確認する検査が必要です。
別のめまいを起こす病気、たとえば良性発作性頭位めまい症やメニエール病になっている可能性が高いと考えます。