Q&A　口臭

歯ブラシはギザギザタイプとフラットタイプとどちらが良いのでしょうか？（50歳女性）

基本的にはフラットなタイプが無難です。ギザギザタイプは、歯と歯の間に毛先が入りやすいようにつくられています。ただ、歯ブラシは細かく動かして使いますし、歯と歯の間は、デンタルフロスや歯間ブラシで清掃しなければ効果がありません。どのような歯の並び具合にも対応できるフラットタイプを選択してはいかがでしょうか。

舌苔［ぜったい］を取り除くのは、1日1回、朝食後がおすすめということでしたが、夕食後より朝食後の方が良い理由があるのでしょうか？（42歳　女性）

歯や舌の表面、唾液中など、もともと口の中には数億もの細菌がすんでいます。細菌が、新陳代謝ではがれ落ちた歯ぐきや舌などの粘膜細胞・口の中に残った食べカスを分解することで、口臭の原因物質を作り出します。睡眠中には唾液の分泌量が減り、嫌気性細菌（歯周病菌、むし歯菌などさまざまな細菌）が増殖します。そのため、1日のうちでは朝起きたときにいちばん口臭が強くなります。また他人と接する機会の多い日中の口臭を下げたいということから、舌苔除去は夕方より朝に行うのが良いと言われています。

口臭は、起床時が最も強く、口の中の細菌の数も増えていると聞いて以来、起床後すぐにうがいと舌磨きをしています。舌磨きは、朝食後の方が良いのでしょうか？（45歳　女性）

増えた細菌を減少させるために起床直後や食前に口腔ケアを行うのが大切だという考えはあります。舌磨きも朝食前に行ってはいけないということもありません。とくに朝は家事や育児など生活習慣とも関わっているので、起床後すぐにうがいと舌磨きする習慣がついているのであればそのままお続けください。一方、食後の舌磨きを推奨するのは次のような理由からです。舌苔の多くは食物によって物理的に洗い流されます。食後は食前より舌苔は減少しているため、食後に残った舌の汚れだけを舌磨きで除去すれば良いということになります。また、食事の前に舌磨きをやるとやり過ぎてしまう場合があるので、この点からも食後の舌清掃が良いと言われます。さらに歯周病や虫歯を予防するためには、食べかすやプラークを除去するように毎食後おこなうのが効果的です。

幼少の頃から50年以上ずっと口臭に悩んでいます。私は出っ歯でかみ合わせも悪く口呼吸をしています。遠くから首をかしげたり悲壮な顔でみられたり、ため息を大きくつかれたりして非常につらいです。ネットで調べいろいろな治療も試しましたが効果は何一つありません。一生治らないのでしょうか？（56歳　男性）

確かに、出っ歯・かみ合わせが悪い・口呼吸というのは口腔内が乾燥しがちで、細菌が繁殖し、口臭の原因になることもあります。また、出っ歯・かみ合わせが悪い場合には歯列が全体的に乱れている傾向にあり、ブラッシングが難しかったりします。すると磨き残しができてしまい、歯垢［しこう］がたまり、細菌増殖を助長します。ただし丁寧に歯みがきをして、舌清掃をしっかり行うことで殆どの場合は改善させることができます。効果があるかのないのかの評価は自分では難しいものです。悩みが大きいようなら専門の医療機関で口臭測定を行い判断してもらうことをお勧めします。また、そこで効果的なブラッシングなどのケアの指導も併せて受けることができます。

「舌苔の取り方」で質問です。どうしても歯ブラシで舌苔を巻き上げてしまいます。どうしたらよいでしょうか？（58歳　男性）

歯みがきを行うときに舌苔を巻き上げるのはしかたのないことです。番組内で紹介しましたとおり、これが口臭を増加させてしまうケースも多いため注意したいところです。例えばこれはより丁寧に舌清掃を行うことで解決ができます。専用の舌ブラシやガーゼを用いる方法もお勧めです。