Q&A 尿もれ

目次

2017年9月20日(水)放送へのご質問
薬を変えた方がよい?
孫も頻尿 これから大丈夫?
カテーテルなしで排尿できるようになる?
2016年9月22日(木)放送へのご質問
前立腺肥大症の手術後の尿もれについて
尿もれと射精の関連について
2017年9月21日(木)放送へのご質問
便意があると尿もれ 対策は?
腹筋の筋力低下も尿もれに関係?
2016年9月21日(水)放送へのご質問
一度治ったように思えた切迫性尿失禁が復活。理由と生理との関連は?

2017年9月20日(水)放送へのご質問

薬を変えた方がよい?

夜間の頻尿と尿もれで苦労しています。一晩に3~4回トイレに行きます。
睡眠不足でQOLが悪くて困っています。泌尿器科で抗コリン剤を服用していますが、残尿量が多くなる副作用に悩んでいます。β3刺激薬の薬に変えた方がよいですか。ご意見をお願いいたします。(83歳 男性)
抗コリン薬はおっしゃる通り排尿障害を悪化させ、残尿を増やすことがあります。残尿が増えると、さらに頻尿傾向となりますので、β3刺激薬に変えた方がよいと思います。
抗コリン薬は、蓄尿時(膀胱に尿をためている間)の膀胱(ぼうこう)不随意収縮を抑制しますが、排尿時の膀胱収縮も抑制しますので、排尿障害を悪化させることがあります。他方、β3刺激薬は、蓄尿時の膀胱の弛緩を促進し、また膀胱の不随意収縮を抑制しますが、排尿時の膀胱収縮には影響しません。従って、排尿障害や残尿がある時にはβ3刺激薬の方がよいでしょう。
ただし、夜間頻尿には多くの要因が関与することがあり、最も多いのは、夜間の尿の量が増える夜間多尿です。
従って、夜間の合計尿量を計ってみて、尿量が多いようなら水分を控えるなどの対応も必要です。

孫も頻尿 これから大丈夫?

神経質のせいか、昔から小便を急にしたくなります。今でももらす事が多く、ズボンによくもらし、白色のズボンは大変です。
三人の孫の中、小学校5年生の男児も、おしっこが近いので、私のようにこれから苦しむと思うとかわいそう。なんとかなりますか?よろしくお願いいたします。(72歳 男性)
高齢になって尿がもれるのは、過活動膀胱や排尿後尿滴下など、膀胱や尿道の機能異常ですが、これらの異常に遺伝的な要因があることは示されていません。小学校5年生のお子さんの尿が近いのは、年を取ってからの頻尿や尿失禁とは関連ありませんので、現時点でお孫さんが大きくなって同様の症状に苦しむのではと心配する必要はないと思います。

カテーテルなしで排尿できるようになる?

膀胱機能の低下による排尿障害のためカテーテルで排尿しています。カテーテルがなくても排尿できるようになる方法はありませんか?(84歳 男性)
ご質問の情報からのみでは明確にはわかりませんが、カテーテルで排尿というのは2つのことが推測されます。すなわち、尿道にずっとカテーテルが入れっぱなしの状況か、あるいは定期的にご自分で尿道からカテーテルを挿入して膀胱内の尿を排出している(間歇導尿)かのいずれかと思います。
いずれにしても、ご自分では排尿できないということですが、原因は2つに分けられます。もし、前立腺肥大症などによる尿道の通過障害により排尿できないのであれば、手術(経尿道的前立腺切除術など)により通過障害の部分を治せば、カテーテルが無くても排尿できるようになります。
しかし、何らかの原因で膀胱が収縮できない場合には(膀胱の収縮障害)、残念ながら膀胱の収縮を促進するよい薬はありませんので、カテーテル無しで排尿できるようになるのは難しいかもしれません。膀胱の収縮が悪くても、前立腺肥大症による通過障害がある場合には、前立腺の手術によりカテーテル無しでも排尿できるようになる可能性もありますが、これについては100%そうなるとは言えませんので、泌尿器科主治医と十分に相談し、手術をしても排尿できるようにならない可能性も受け入れた上で手術するかどうかを決める必要があります。

2016年9月22日(木)放送へのご質問

前立腺肥大症の手術後の尿もれについて

前立腺肥大症の手術半年後の尿もれについて
今春、主治医の勧めで前立腺肥大手術をHOLEPで行いました。術後、半年経過したのに尿もれが止まりません。先生からは早い人だと1か月で止まると聞きました。肛門括約筋トレーニングを時々実施していますが、目立った効果が出ておりません。一時よりはおさまりましたが、いつもおむつをしており1日1回は取り替えています。いつまで続くか心配です。今後の対処法及び見通しを御教授頂けたらと思います。(74歳 男性)

前立腺肥大症の手術5年後の尿もれについて
2011年の11月15日、前立腺肥大症のレーザー手術を受けました。その後尿もれが続いたため、ミラベグロン錠(β3作動薬)25mg・クレンブテロール塩酸塩錠10ug服用と括約筋体操を約5年続けています。しかし毎日時々尿もれがあり、尿パッドをしています。なるべくもれを少なくするため1~2時間おきにトイレに行きます。病院の先生は再手術での治療で尿道にコックを取り付ける方法を進めますが、何か他に方法はないでしょうか。(74歳 男性)

前立腺肥大症の手術後の大量の尿もれについて
12年前、前立腺がんの治療のため腹腔鏡による前立腺全摘手術を受け完治しました。しかし去年より頻尿、尿もれ、排尿後痛で通院しています。ミラベグロン錠(β3作動薬)、プロピベリン塩酸塩等の過活動ぼうこう薬を試してもらっていますが、効果がほとんどありません。尿は1日8回以上です。先日、ぼうこう鏡検査を受けたところ、ぼうこう内には異常がなかったのですが、尿管のつなぎ部分で狭窄[きょうさく]とびらんがありました。特に問題はないとのことでした。脳の検査も受けており異常ありません。現在、20名程の金型会社を経営していて、まだまだ働きたいので困っています。少しでも生活の質が上がればと思いますので、よい対策を教えてください。(69歳 男性)
いずれも前立腺手術後の尿もれについての質問です。前立腺のごく近くには「外尿道括約筋」といって、おしっこを我慢する筋肉が存在します。前立腺の手術をすることにより、外尿道括約筋の機能が悪くなるケースが見られます。また前立腺そのものも、尿を我慢する機能に関係しているとも言われており、一定の頻度で術後の尿もれが起きることはあります。これらには加齢や、もともとの外尿道括約筋の機能がある程度関係するとされています。術後1年後くらいまでに尿もれが治らない場合は、それ以降も続くことが多いと考えられています。したがって、生活の質を妨げるような場合は尿もれに対する手術が選択肢となります。2012年4月より、重症の尿もれに対して、人工尿道括約筋埋込術が保険適応となりました。手術を行っている施設は限られていますので、受診されている病院で手術をしていない場合は、紹介してもらうとよいでしょう。

尿もれと射精の関連について

射精回数と尿もれ、前立腺肥大について関係があるか、教えてください。射精回数が多い場合、尿もれしやすくなったり、前立腺肥大症になりやすくなったりするのでしょうか?(41歳 男性)
射精が尿もれや前立腺肥大症と関係があるという見解は一般的にはありません。

2017年9月21日(木)放送へのご質問

便意があると尿もれ 対策は?

便意があって、すぐにトイレに行くことができないときに、毎回と言っていいほど尿もれをしています。ショーツをぬらす程度の少量ですが、外出先などでトイレになかなか行けないときには、尿もれ用のパッドをしています。
尿意があるとき、くしゃみをしたときなど、尿もれ時のよくあるケースとしてあげてある場合に尿もれを起こしたことは一度もありません。尿意はかなり長時間もれずに我慢することができます。
泌尿器科に相談したこともありますが、便意の際の尿もれについてはわからないとのことで、骨盤底筋体操を紹介されました。改善しません。ぜひお答えいただきたく存じます。(59歳 男性)
直腸と膀胱の神経は関連していて、便意に刺激されて膀胱の不随意収縮(膀胱が勝手に収縮する)が起こり(いわゆる過活動膀胱)、尿がもれるという症状は起こりうることであると思います。
切迫性尿失禁(過活動膀胱)に対する薬(抗コリン薬やβ3刺激薬)の内服が有効である可能性はあると思います。もしそのような症状の頻度が多いのであれば(週に数回とか)、これらの薬を服用してみる価値はあると思います。ただ、1か月に2~3回とか、余り頻度が多くないようでしたら、そのために毎日薬を服用するのもどうかと思います。
このような症状の場合にも骨盤底筋訓練は有効であると思います。改善しないということですが、きっちりとした骨盤底筋訓練(膣あるいは肛門をゆっくり締めて緩める、速く締めて緩める)を1日50回以上、毎日、3か月間行ってみてはいかがでしょう。骨盤底筋訓練がうまくできているかどうか不安でしたら、また薬物治療を試みてみたい場合には、別の泌尿器科専門医を受診してみて下さい。

腹筋の筋力低下も尿もれに関係?

40歳で出産してから、尿もれに悩まされています。だいぶましにはなりましたが、くしゃみをしたり、走ったりするともれそうなので走れません。
出産で腹筋もなくなっているからでしょうか?骨盤底筋を鍛えると同時に腹筋も鍛えないとダメなのでしょうか?(43歳 男性)
くしゃみをしたり、走ったりすることで尿がもれるのは、いわゆる腹圧性尿失禁で、出産により尿道括約筋機能が障害されたために起こります。出産後に腹圧性尿失禁が起こることは珍しくありませんが、多くは自然に治ります。
しかし、出産時の尿道括約筋障害が高度な場合や、何回も出産した場合には、腹圧性尿失禁が治らずに持続することもあります。骨盤底筋訓練は有効ですが、正しい訓練をきちんと行わなければ効果はありません。正しく膣を締めることができているかどうか(すなわち尿道括約筋や骨盤底筋をちゃんと締めているかどうか)、毎日きちんと十分な回数ができているか(膣あるいは肛門をゆっくり締めて緩める、速く締めて緩める訓練を1日50回以上できているか)が重要です。
腹圧性尿失禁に対する骨盤底筋訓練には腹筋は関係ありません。実際に、骨盤底筋訓練で膣を締める時には腹筋は緩めて行わなくてはいけません。腹筋に力を入れると、正しい運動と逆になってしまいます。正しい骨盤底筋訓練の方法がわからない、あるいは正しくできているかどうか自信がない場合には、泌尿器科専門医を受診して指導を受けるとよいと思います。また、骨盤底筋訓練によっても治らないような腹圧性尿失禁で、生活に支障を及ぼすような場合には、30分程度の手術でほぼ完治することができます(尿道の下に網状のテープを挿入して尿道を支える手術:TVTあるいはTOTスリング手術)。
すべての泌尿器科医が行っている手術ではありませんので、インターネットなどで調べてこの手術を行っている病院の泌尿器科を受診してください。

2016年9月21日(水)放送へのご質問

一度治ったように思えた切迫性尿失禁が復活。理由と生理との関連は?

10年以上、切迫性尿失禁に悩まされていたのが、今年の夏ごろから半年ほど何事もなかったかのように落ち着いていました。ただ、その間は生理も10か月ほど止まっていました。それが今月に入り、生理が戻って来ると同時に、まだ失禁まではいかないレベルですが、切迫性の尿意を感じるようになってしまいました。生理の状況を考えると、尿失禁が復活してきたのは、ストレスによる影響ではないと思うのですが、どんな原因を考えれば良いのでしょうか?(45歳 女性)
生理が止まっていた間は、過活動ぼうこう症状が消え、生理の再来と共に尿意切迫感も再び出現してきたとのことですね。その要因については正確にはわかりませんが、ホルモンと過活動ぼうこうの発症については以下のようなことが報告されています。 女性ホルモンであるエストロゲンは,一生を通じて大きく変動しており,それに伴い排尿にまつわる症状も変化するとされます。通常は、更年期でエストロゲンが低下すると、頻尿,尿意切迫感などの過活動ぼうこう症状の要因となると考えられています。しかしこの場合は、あなたの症状の変化とは逆になり、説明がつきません。 他方、排卵から月経までの期間には、プロゲステロン(黄体ホルモン)のレベルが上がりますが、それに伴い過活動ぼうこう症状が悪化するという報告もあります。したがって、生理の前に過活動ぼうこう症状が悪化することはありえる、と考えられます。このプロゲステロンレベルの変化が、あなたの症状の変化の一因になっているかもしれません。しかし、ホルモンと過活動ぼうこうの関係については不明なことも多く、今後の研究が待たれる領域です。

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