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この年の出来事
3月11日、東日本大震災を引き起こした国内観測史上最大M9.0の巨大地震が発生。発災直後から取材班が現地入りし、総力をあげて被害の全容と課題を伝え続けました。タイの大洪水や欧州金融不安がもたらす経済への影響も伝えました。

2011年 6月

新しい記録から見る
2011年6月30日(木)

瀬戸際の中東和平 パレスチナ独立巡る攻防

中東諸国での政変が相次ぐ中、これまで停滞していたイスラエルとパレスチナ暫定自治区の中東和平にも変化が起きようとしている。先月、アメリカのオバマ大統領は、和平交渉について、1967年の中東戦争以前の境界に基づいて進められるべきだとする一歩踏み込んだ見解を表明。イスラエル側からは強い反発があるものの、安全保障の面ではパレスチナ側にある程度の譲歩はやむを得ないとの声が高まっ ...

2011年6月29日(水)

我が愛する日本へ ~ドナルド・キーン89歳の決断~

70年近くにわたり日本文学を幅広く研究し、世界に広めた功労者、アメリカ・コロンビア大学名誉教授のドナルド・キーンさんが、東日本大震災後、日本国籍を取得し日本に永住することを表明した。きっかけは、大震災による大きな打撃に苦しむ日本人と共に生きることで、これまでの日本への感謝を心から示したいのだと言う。その決意に、多くの日本人が勇気づけられた。18歳で「源氏物語」と出会い ...

2011年6月28日(火)

“シェア” ~誰かと何かを共有したい~

いま、消費者の間でモノやサービスを共有しようという「シェア」が広がっている。車を共有するカーシェアの会員数はこの一年で4.5倍。ビニール傘などの日用品の共有から、オフィス、一軒家のシェアまで、その動きは今、急速に拡大している。背景にあるのは大量消費社会への疑問。そして若年層を中心にした、「シェア」を通して「誰かと繋がりたい」という欲求の高まりがある。インターネットの普 ...

2011年6月27日(月)

震災遺児をどう支えるか

東日本大震災で親を亡くした「震災遺児」。「あしなが育英会」の調査で、その数は阪神・淡路大震災の時の2倍を大きく上回ることが明らかになった。今回NHKは、あしなが育英会の実態調査に密着。そこから見えてきたのは、遺児たちが直面する過酷な現実だった。被災した高齢の祖父母が保護者になるケースも目立ち、親を亡くした心の傷が癒えぬまま、経済的に厳しい暮らしを余儀なくされている。し ...

2011年6月23日(木)

子どもたちが綴(つづ)った大震災

大震災から3か月がたった今、被災地の子どもたち80人が自身の体験を作文に綴(つづ)った。子どもの置かれた現状を伝えたいというフリージャーナリストの呼びかけに、保護者と子どもが賛同し、原稿用紙に向かったのだ。子どもたちは想像以上に厳しい現実に直面していた。「津波から泳いでひっしににげている人が見えました」(小6)。一方で「皆さんにお礼が出来るよう(略)優しくて、たくまし ...

2011年6月22日(水)

ライフスタイルを見つめなおす キャンドルの夜に

6月22日の夏至の夜、被災地を含む各地で行われる「100万人のキャンドルナイト」。ことしのキャンドルの灯りには特別な思いが込められている。被災地で苦しむ人々への連帯の気持ちや、原発事故による電力不足を機とした節電など、震災後、多くの人々が、ライフスタイルの見直しを始めている。残業禁止を機に早く帰宅し、家族とひとつの部屋に集まって語り合う時間が増えたというサラリーマン。 ...

2011年6月21日(火)

“医療費のムダ”を減らせ ~国民皆保険50年~

長寿国・日本を支えてきた「国民皆保険」制度が生まれて50年。近年では医療費の増大や国保の納付率低下などでその存続が危ぶまれてきたが、今、各地の自治体が立て直しの取り組みを始めている。広島県呉市では、市民のレセプトを独自にデータベース化して「無駄な医療費」削減に切り込み始めた。月に15回以上病院に通う人には訪問指導し、安いジェネリック薬が使える人には通知を出して負担軽減 ...

2011年6月20日(月)

“アジアの舌”を攻略せよ

カレー・餃子・牛丼…独自の味とサービスで厳しい競争を勝ち抜いてきた外食チェーンが、今、こぞって海外へ進出している。国内市場が頭打ちとなる中で海外に活路を見出そうとしているのだ。最大のターゲットは経済成長著しいアジアの新興国。愛知県に本社を置く「カレー」チェーンは独自のカレー文化を持つタイに進出。新たな戦略で、ランチタイムに1時間待ちの行列ができる程の人気を獲得し、1店 ...

2011年6月16日(木)

災害に威力 GPSの可能性

東日本大震災では、家族や知人に安否情報を伝えることがいかに難しいかが浮き彫りとなった。携帯電話やメールがつながりにくい状況で、ソーシャルメディアとともに注目を集めたのが、GPSの「位置情報」だ。スマートフォンなどの携帯端末に入れた自分の現在地を示すアプリで、家族と安否を確認し合いながら、地震発生後の不安を乗り切った人たちが多くいたのだ。GPSは、支援物資の輸送でも威力 ...

2011年6月15日(水)

到来!パーソナルゲノム時代

DNA配列全てを解読する技術が飛躍的に向上し、誰でも自分の遺伝情報「パーソナルゲノム」を知れる“大衆化”の時代が到来しようとしている。アメリカでは遺伝子から病気のリスクを知り、早めの対策をとるために、パーソナルゲノムを解読する人が増加。解読ビジネスも始まっている。病気に関する遺伝子は未知のものが多いが、ゲノムは一生不変で、重要な遺伝子が発見されるたび、自分の配列と参照 ...

2011年6月14日(火)

原発事故と日米同盟

在日アメリカ軍の被災者支援「トモダチ作戦」の成果によって、普天間基地移設問題以降、冷え切っていた関係が改善したかに見られる日米同盟。しかし、福島第一原発事故の初動対応を巡って、日本に対する米国の不信が、これまでになく高まっていたことが、明らかになった。「情報不足」や「安全基準の相違」によって疑念を強めた両国の外交交渉を検証し、重大事故発生時における協力体制構築の課題に ...

2011年6月13日(月)

“みんなで町に戻る” ~原発事故 3か月目の決意~

「みんなで浪江町に戻るために」と題する宣言が、今月打ち出された。震災と原発事故にあった福島県浪江町が、町独自に今後の展望について“考えを明確に”したのだ。背景にあるのは、先の見えないなかで進む町民分散への危機感。町のアイデンティティと絆を守るために、浪江町臨時役場(二本松市)が中心となり、様々な模索を始めている。住宅面では、仮設住宅をできるだけ集中させて、町のコミュニ ...

2011年6月9日(木)

ガレキがなくならない

家の残骸、打ち上げられた船、壊れた車・・・。東日本大震災によって発生したがれきの推定量は被災3県合計で2000万トンを超える。阪神・淡路大震災の約1.7倍に相当する量だ。しかし、これまで撤去されたのは全体のわずか18%にとどまる。遺体や思い出の品の捜索、地盤沈下による冠水など現場には様々な困難がたちはだかる。また三陸沿岸は平地が少ないため仮置き場にする土地の確保も難し ...

2011年6月8日(水)

“高齢化先進国”の強みを生かせ

65歳以上の人口が22%超と、世界一の高齢化国、日本。今、介護分野の技術やノウハウを世界に売り込む動きが起きている。大手電機メーカーが輸出をねらうのは介護ロボット。高福祉高負担による財政圧迫を立て直すために、ロボットを活用して介護負担の軽減を図る北欧の国々のニーズに着目した。大手介護事業者では、急激な高齢化の中、介護サービスが未発達の中国にデイサービス施設を展開し、巨 ...

2011年6月7日(火)

原発停止 広がる波紋

先月、異例の政治判断によって停止した中部電力の浜岡原発。「今後30年以内に87%の確率で起きる」とされる東海地震の想定震源域のほぼ真ん中にあり、国は津波に備えた防波壁の設置などの対策が完了するまで運転を停止すべきだとしている。中部電力が発電する電力の15~20%を担ってきた浜岡原発が停止したことで、需要がピークを迎える夏の電力供給は綱渡りの状態になる。また、原発と共生 ...

2011年6月6日(月)

菅首相退陣へ 迷走する政治はどこへ

菅内閣への不信任決議をめぐって激しく揺れた国会。反対多数で否決されたものの、民主党では党を二分しかねない激しい攻防が繰り広げられた。鳩山前総理大臣の斡旋で菅総理大臣が一定の時期での退陣を表明した中で、民主党は今後どのように党内の結束を図っていくのか。次は誰なのか。さらに、一刻の猶予も許されない震災復興に、与党としてどのような責任を果たしていくのか。キーマンに問う。

2011年6月2日(木)

幸せのモノサシ ~指標づくりの模索~

幸せ…とらえどころのない、人類の永遠のテーマ。この幸せというのは、どうやって測るのか?…今、世界各国で、国民の“幸福度”を測る新しい指標づくりが進んでいる。背景にあるのは、これまで社会の豊かさを測る基準とされてきたGDPなど経済指標の行き詰まり。所得上昇と幸せが結びつかない(幸福の逆説)、地球環境などの持続可能性がない(成長の限界)などが明らかになり、社会の進歩を何で ...

2011年6月1日(水)

漁業の町はよみがえるのか

東日本大震災で壊滅的な被害を受けた三陸沿岸の水産都市。三陸沖という好漁場に集まる全国の漁船の水揚げ基地として、様々な関連産業が成り立ち、地域の経済を支えてきた。それだけに、水産業の復興なくして町の復興はないと、政府による計画を待つことなく独自に再生を急ぐ動きが出てきている。雇用の7割が水産業関連の宮城県気仙沼では、全国のカツオ漁船が例年通り6月に入港して水揚げできるよ ...