中東諸国での政変が相次ぐ中、これまで停滞していたイスラエルとパレスチナ暫定自治区の中東和平にも変化が起きようとしている。先月、アメリカのオバマ大統領は、和平交渉について、1967年の中東戦争以前の境界に基づいて進められるべきだとする一歩踏み込んだ見解を表明。イスラエル側からは強い反発があるものの、安全保障の面ではパレスチナ側にある程度の譲歩はやむを得ないとの声が高まってきている。一方のパレスチナ側では、長年対立してきたファタハとハマスが和解し、9月の国連総会で独立国としての承認を各国に求める方針を正式に打ち出した。中東を揺るがす激流は、出口の見えない中東和平交渉をも動かすのか。イスラエル・パレスチナ双方の最新動向をルポし、今後の和平交渉の行方を探る。
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