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この年の出来事
3月11日、東日本大震災を引き起こした国内観測史上最大M9.0の巨大地震が発生。発災直後から取材班が現地入りし、総力をあげて被害の全容と課題を伝え続けました。タイの大洪水や欧州金融不安がもたらす経済への影響も伝えました。

2011年 7月

新しい記録から見る
2011年7月28日(木)

炭坑(ヤマ)が“世界の記憶”になった

福岡県筑豊の元炭坑夫・山本作兵衛が描いた記録画や日記が、日本で初めてユネスコの“記憶遺産”に選ばれた。“記憶遺産”は、個人あるいは地域の記憶を“人類が共有すべき記憶”として保存する事業。「アンネの日記」や「ポルポト大虐殺の記録」など様々な文書が登録されている。ユネスコは作兵衛の記録画を一労働者の目線から描いた炭坑労働の光と影を描いており、経済の発展を支えてきた世界中の ...

2011年7月27日(水)

大人がハマる“数学ブーム”の謎

大人の“数学ブーム”が続いている。出版界では「語りかける中学数学」がこの5年間で10万部を突破。高等数学の世界へ誘う「オイラーの贈物」、「ガロアの群論」といった難解な数学の本もそれぞれこの1年で2万部を超える勢いだ。カルチャーセンターや個人塾など社会人向けの数学講座はキャンセル待ちの状態も出ているという。今、多くの大人が数学に求めるもの。それはかつて中高時代に挫折した ...

2011年7月26日(火)

変わる「がん医療」の現場

日本のがん医療の抜本改革を目指した「がん対策基本法」制定から5年。その成果として、医療の現場に劇的な変化が起こっている。全国にがん医療の拠点病院の整備が進み、数年前まで、地方では圧倒的に立ち後れていた放射線治療が新たな治療の根幹に加わる一方、これまで終末期の患者にしか適用されなかった、痛みや精神面の苦痛をとる緩和ケアの導入も、一気に広がった。新たな取り組みは、併用する ...

2011年7月25日(月)

牛肉になぜ ~広がる放射能汚染~

牛肉から国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出された問題。えさとして与えられた稲わらが原因と見られ、その後、放射性物質を含んだ稲わらが全国で次々と見つかっている。いま各地で牛肉の買い控えが起き、牛肉の価格は一気に暴落。生産者への影響は深刻だ。原発事故のあと屋外で保管されていた稲わらが危険だという国の通知を知らず、汚染されたわらを購入していた農家は、牛の大量処分を余 ...

2011年7月21日(木)

“市民ファンド”が被災地を支える

二重ローンなどの問題で再建資金が調達できず困っている被災地の企業を支援しようと、市民から少額の投資を募るファンドが相次いで設立され、すばやい復興につながると注目されている。気仙沼のフカヒレ販売会社や陸前高田での醤油メーカーなど地場産業11社が共同で投資を募ったところ申し込みが殺到。投資は一口1万円で半分は寄付に充てられ、残りは数年で返済する。それに加えて、商品を受け取 ...

2011年7月20日(水)

迫る“食料高騰”時代

じわじわと食品の価格が上がり続けている。今月1日に大手食品メーカー数社がパンやパスタなど小麦製品の値上げに踏み切ったのをはじめ、大豆、卵なども値上がり傾向にある。世界的な食料不足で輸入穀物が高騰しているのだ。背景には中国・インドなど新興国の需要急伸があり、国内の食品メーカーや畜産農家の間では、このまま穀物相場の「高止まり」が続くとの危機感が広がっている。そんな中、大手 ...

2011年7月14日(木)

“原発被害者”進まぬ救済

東京電力福島第一原発の事故による被害者救済は「原子力損害賠償法」に基づいて行われることになっている。しかし賠償の時期や範囲、金額、また情報提供を誰が行うかなどは具体的に決められていない。現在、「原子力賠償紛争審査会」が賠償に向けた“指針作り”を進めているが、全国に避難した被害者には情報が行き渡らず、また賠償の遅れから経営が追い詰められる農家も増えている。さらに、避難指 ...

2011年7月13日(水)

検証 自衛隊 史上最大の災害派遣

全隊員のおよそ半数にあたる10万人態勢で被災地の支援にあたった自衛隊。人命救助から生活支援まで幅広い活動を行い、存在感を高めてきた。しかし活動が長期化する中で、自衛隊に対する期待と要望は日に日に拡大。避難所への支援物資の配送や遺体の埋葬など、本来は自治体が行うべき業務を引き受けるケースが相次いだ。一方、原発事故を巡っては、想定も訓練もしていなかった任務を求められ、自衛 ...

2011年7月12日(火)

「みんなのうた」が見つめた50年

「山口さんちのツトム君」、「北風小僧の寒太郎」、そして最近では「おしりかじり虫」など、数々のヒットメロディーを生み出してきた「みんなのうた」が、今年、放送開始から50年を迎えた。これまで作られてきた曲は1300以上。牧歌的な歌から、鋭い社会風刺ものまで幅広いジャンルを扱う「みんなうた」が常に大切にしてきたことは、子供たちへの「共感」だ。古くは、谷川俊太郎やみなみらんぽ ...

2011年7月11日(月)

携帯がつながらない ~災害時の備えは~

「電話がつながらない」「メールが届かない」。東日本大震災では、多くの人が携帯電話で家族や知人の安否を確かめたり救助を求めたりしようとしたが、通信網が麻痺し、混乱と不安が広がった。原因は、通話が殺到したことによる通信規制と、停電による基地局の電源喪失。しかし、被災地でも地震発生から数時間、かろうじて通信が可能だった時間帯があることが分かってきた。今後、その時間をどう延ば ...

2011年7月7日(木)

地盤沈下が復興を阻む

いま被災地で、地盤沈下が広範囲に発生、復興のあしかせになっている。石巻市では最大で120㎝、他の地域でも軒並み50㎝以上地盤が沈み込んだ。漁港では岸壁が水没し船が横付けできなくなり、水田ではいつまでも塩水が抜けない。沿岸部の住宅地では1日2回の満潮時に冠水、床上まで浸水する家もあり、外出するにも潮見表が欠かせない生活となっている。一方、内陸部では、被害を受けた住宅のほ ...

2011年7月6日(水)

独立・南スーダン 問われる国づくり

7月9日、アフリカに54番目の独立国「南スーダン」が誕生する。20年以上にわたり激しい内戦が続き、荒廃した大地で始まった新しい国作り。インフラ整備や人材の育成など課題が山積する中、内戦下で海外に避難していた人々が続々と帰国し、国家建設の重要な役割を担おうとしている。また、アメリカや中国なども大量の人員を送り込み、資源が豊富で地政学的にも重要な位置にある南スーダンにおけ ...

2011年7月5日(火)

密着 女川災害FMの3か月

被災地で開局が相次いでいる臨時災害FMラジオ局。その数は過去最高の26局にのぼる。炊き出しや交通機関の復旧状況など、マスメディアではカバーしきれない身近な情報を放送している。その取材やアナウンサー役を担っているのは被災者自身だ。町のおよそ3分の2が津波によって壊滅した宮城県女川町で災害FMを立ち上げたのは10代から30代の若者たち11人。中心メンバーは、「津波で引きこ ...

2011年7月4日(月)

どう防ぐ“節電熱中症”

平年より早い梅雨明けが予想される今年。夏到来とともに心配されるのが熱中症だ。去年は過去50年で最も多い1700人を超える人が亡くなったが、今年は東日本大震災の影響で「節電」が求められる中、高齢者などがエアコンの使用を控えることで、熱中症のリスクがさらに高まる事も懸念されている。去年、梅雨明けとともに急増した患者。番組では、「その時、体に何が起きたのか」に科学的に迫り、 ...