2018年10月19日 (金)停電に注意、節電に留意
※2018年9月7日にNHK News Up に掲載されました。
今回の北海道の地震で全域に広がった停電。復旧が進んでいますが、要注意です。停電時の状態のままでは危険なことがあります。また、完全復旧しない中では、節電への心がけが大事になっています。停電と節電、いま、できることはなんでしょうか?
ネットワーク報道部 玉木香代子・田隈佑紀
<停電時にやっておくこと>
大手電機メーカー・シャープ。
今回の地震で、公式のツイッターを通じて停電時の注意を発信しました。
担当者に聞くと、まず大事なのは、停電が起きたら家電製品を放置せず、電源プラグを抜いておくことだと言います。
ーーなぜですか?ーー
「モーターなどを使っている家電製品は、起動した時に、一気に電気が使われ製品に負荷がかかるんです。復旧したときに、すべての家電製品が一斉に動き出すと、ブレーカーが落ちたり、場合によっては製品が壊れたりすることもあります」
ーーブレーカーを切っておいてもいいですか?-ー
「それも有効です。ただ注意してほしいのはなんらかの原因で濡れてしまった家電製品。電気を通すと発火するおそれもあります」「もし、濡れてしまった場合には、メーカーの相談窓口に連絡してください」
<節電のためにできること>
世耕経済産業大臣は7日、「8日中に、北海道のほぼ全域に電力供給が開始できる見通しがたった」と述べましたが、「大規模な停電が起こるリスクを避けるためにも、完全復旧するまでの間は、節電が必要な状況だ」として、家庭や企業に10%程度の節電を求めました。
節電に向けて何ができるのでしょうか。
興味深いデータがあります。
この時期の家庭での消費電力の割合、その北海道版です。
「照明」「冷蔵庫」「テレビ」で全体の約7割。
こうした製品の節電がポイントです。
電機メーカーの担当者に聞いたり、電力会社のホームページを調べたりしてみました。
<冷蔵庫は詰め込みを減らす>
さまざまな工夫ができるのは冷蔵庫です。
“設定を「強」から「中」に変えること”
“扉を開ける回数や時間をできるだけ減らすこと”
“食品を詰め込みすぎないこと”
こうした方法で電力の消費を減らせます。
頻繁に開け閉めすると冷気が逃げて暖かい空気が入り込むため、再び冷やすために電力を使います。
詰め込みすぎても、冷気のとおりが悪くなるため、電力を消費するのです。
また、よく出し入れするものを、冷蔵庫の手前に置いておくだけでも出し入れが早くなり、節電につながります。
<テレビは省エネモードの設定で>
テレビは、省エネモードにすることで画面はやや暗くなりますが、消費電力を減らすことができます。
また、リモコンでテレビを消して待機状態にするだけでなく、テレビの主電源ボタンをオフにすることで、待機時の消費電力も抑えられます。
<不要な照明は消す>
「照明」は、できるだけ不要な明かりを消すことが大事です。
“めんどくさがらずこまめに電気を消すこと”
“使う時間を減らすこと”
“家族が同じ部屋で過ごす時間を増やす”といった工夫があります。
<ピークもずらして!>
ピークの時間帯に、電気の消費を集中させないことも大事です。
完全復旧にはまだ時間がかかり、電気の供給能力を超えるようになると最悪の場合停電のおそれがでてきます。
家庭の電気のピーク時間帯は、在宅率の高い夕方。食事の際の電子レンジや炊飯器、次の日に備えてアイロンや洗濯機を使うなど電気製品が一斉に使用されます。夕方のピーク時間を避けて、朝や夜の時間帯にできるだけまとめて電気製品を使う工夫が大事です。
停電からの復旧に備えた準備と、復旧後の節電のこころがけ、その両方が大切になっています。
投稿者:玉木香代子 | 投稿時間:15時50分