【Q&A】生物学的製剤はどうか?

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生物学的製剤はどうか?

去年秋に第一子を出産。まもなく関節痛、全身のだるさが続くようになりました。しばらく様子を見ていましたが改善しないので整形外科を受診すると、関節リウマチと診断されました。
授乳をしながら使用できる免疫抑制剤を服用し、現在数か月たったが痛みは改善せず、家事や子どものだっこが思う存分できない日々が続いています。主治医からは生物学的製剤による治療の話も少しされましたが、高額な月々の医療費を払い続けられるのか、思うような効果が得られるのか、授乳中の子に影響ないのかなどの不安から、始めていません。

「発症早期に治療した方が経過がよい」とのことですが、早期から生物学的製剤の治療を開始することで、関節をはじめ身体に与えるメリット、デメリットを教えてください。また、生物学的治療を開始した場合、どのぐらいの期間続けることになるのでしょうか?(35歳女性)

専門家による回答

ご出産おめでとうございます。お子様のお世話に加えリウマチのお世話もしなければならなくなった大変な状況をお察し申し上げます。

関節リウマチは原則として、「適切なタイミングで十分な治療をすること」が、進行させないために必要です。この適切なタイミングというのは、「できるだけ早期に」「治療の増強を必要とする炎症の状況かどうか」です。生物学的製剤へのステップアップは、それに加えて「それより前にメトトレキサートを含めて従来の抗リウマチ薬の十分な治療が行われて十分な効果が得られなかった、あるいは十分な治療が合併症や急速な進行、妊娠出産といった様々な状況で行えなかった」場合に考慮されます。

なぜそのような適切な時期にステップアップが必要かと申しますと、その時期をあまりに先延ばしにすると関節破壊が進行してしまう可能性が増すからです。

生物学的製剤の効果につきまして、各薬剤とも平均で7~8割の人で認めらますが、効果の程度は「リウマチを忘れて暮らしている」方から「検査は良くなったけれど症状の改善はあと一歩」の方まで様々です。無効の場合や効果が十分でない場合は他の生物学的製剤を含めた治療の切り替えを行います。

生物学的製剤で効果があった場合は、しばらく継続する必要があります。いわゆる寛解を維持できましたら、状況によって減量や中止が検討されます。その期間につきましては定まったものはございませんが、寛解を半年~2年維持したところで検討されることが多いようです。
発症から早めに寛解になった方が、生物学的製剤の減量や中止がうまくいく確率が良いことが報告されています。

授乳中の生物学的製剤はあまり問題にならないというのが一般的な認識です。詳しくは日本リウマチ財団の「リウマチ情報センター」のホームページを御参照していただければと思います。
(「関節リウマチ」→「妊娠と育児」→「④育児、授乳と薬について」)

現在の疾患活動性(炎症の程度)、進行度(関節の破壊の程度)、進行のリスク因子の有無(リウマトイド因子や抗CCP抗体が陽性かどうかなど)、合併症の有無、医療費など様々な角度から検討され、最終的にあなたにとって一番良い治療が見つかることを願っております。

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