Q&A 関節リウマチ

目次

2019年1月14日(月)、15日(火)、17日(木)放送へのご質問
生物学的製剤はどうか?
薬の選択は?
薬を増やしたが腫れが引かない どうしたらよいか?
2019年1月16日(水)放送へのご質問
足首の手術はどうか?

2019年1月14日(月)、15日(火)、17日(木)放送へのご質問

生物学的製剤はどうか?

去年秋に第一子を出産。まもなく関節痛、全身のだるさが続くようになりました。しばらく様子を見ていましたが改善しないので整形外科を受診すると、関節リウマチと診断されました。
授乳をしながら使用できる免疫抑制剤を服用し、現在数か月たったが痛みは改善せず、家事や子どものだっこが思う存分できない日々が続いています。主治医からは生物学的製剤による治療の話も少しされましたが、高額な月々の医療費を払い続けられるのか、思うような効果が得られるのか、授乳中の子に影響ないのかなどの不安から、始めていません。

「発症早期に治療した方が経過がよい」とのことですが、早期から生物学的製剤の治療を開始することで、関節をはじめ身体に与えるメリット、デメリットを教えてください。また、生物学的治療を開始した場合、どのぐらいの期間続けることになるのでしょうか?(35歳女性)
ご出産おめでとうございます。お子様のお世話に加えリウマチのお世話もしなければならなくなった大変な状況をお察し申し上げます。

関節リウマチは原則として、「適切なタイミングで十分な治療をすること」が、進行させないために必要です。この適切なタイミングというのは、「できるだけ早期に」「治療の増強を必要とする炎症の状況かどうか」です。生物学的製剤へのステップアップは、それに加えて「それより前にメトトレキサートを含めて従来の抗リウマチ薬の十分な治療が行われて十分な効果が得られなかった、あるいは十分な治療が合併症や急速な進行、妊娠出産といった様々な状況で行えなかった」場合に考慮されます。

なぜそのような適切な時期にステップアップが必要かと申しますと、その時期をあまりに先延ばしにすると関節破壊が進行してしまう可能性が増すからです。

生物学的製剤の効果につきまして、各薬剤とも平均で7~8割の人で認めらますが、効果の程度は「リウマチを忘れて暮らしている」方から「検査は良くなったけれど症状の改善はあと一歩」の方まで様々です。無効の場合や効果が十分でない場合は他の生物学的製剤を含めた治療の切り替えを行います。

生物学的製剤で効果があった場合は、しばらく継続する必要があります。いわゆる寛解を維持できましたら、状況によって減量や中止が検討されます。その期間につきましては定まったものはございませんが、寛解を半年~2年維持したところで検討されることが多いようです。
発症から早めに寛解になった方が、生物学的製剤の減量や中止がうまくいく確率が良いことが報告されています。

授乳中の生物学的製剤はあまり問題にならないというのが一般的な認識です。詳しくは日本リウマチ財団の「リウマチ情報センター」のホームページを御参照していただければと思います。
(「関節リウマチ」→「妊娠と育児」→「④育児、授乳と薬について」)

現在の疾患活動性(炎症の程度)、進行度(関節の破壊の程度)、進行のリスク因子の有無(リウマトイド因子や抗CCP抗体が陽性かどうかなど)、合併症の有無、医療費など様々な角度から検討され、最終的にあなたにとって一番良い治療が見つかることを願っております。

薬の選択は?

リウマチを発症して31年、小腸クローン病を発症して23年です。
今現在、生物学的製剤オレンシアを2015年から3年と、抗リウマチ薬メトトレキサート)2mg2錠(火曜日服用)、フォリアミン錠 1錠(木曜日服用)、アクトネル1錠(日曜日の朝 服用)などで経過観察中で、受診は1か月に1回、または6週間に1回です。今現在、CRP0.02~0.05の間です。

抗CCP抗体の検査は半年に一回ですが、23.2です。こういう場合は、抗リウマチ薬または生物学的製剤のどちらかをやめることはできるのでしょうか?それよりもJAK阻害薬にして治療した方がよいか、アドバイス下さい。また、大手の会社で勤めていますが、職業生活で気をつけることがあれば、一緒にアドバイスをください。(43歳男性)
検査データからはコントロール良好な様子に見えますが、関節の痛みや腫れはないでしょうか。もしそれらが全くなく、そのような状況が長期間維持しているようでしたら従来型の抗リウマチ薬や生物学的製剤を減量、もしくは中止が検討されても良いかもしれません。

その場合、従来型の抗リウマチ薬と生物学的製剤のどちらを優先して減量・中止するのかについては様々な意見がありますが、メトトレキサートの体への負担が少ないあなたの年齢でしたら、オレンシアから減量(注射の間隔をあけることを含む)してみるのが良いかもしれません。

検査の値が良くても、関節の痛みと腫れが合わせて複数ある場合は、厳しい基準での寛解には至っていないので、今の治療を弱めることには必ずしも賛成できません。

疾患活動性が悪化していない、落ち着いている段階でしたらJAK阻害剤への切り替えは必要ないでしょう。

日常生活上の気をつける点としては、たばこと歯周病が症状を悪化させるという報告があります。職業生活では、痛くなった時に休憩や休息、炎症を起こしている関節への負担の回避できるような工夫が必要でしょう。

薬を増やしたが腫れが引かない どうしたらよいか?

関節リウマチと診断され1年が経過しました。メトトレキサート4mg、ステロイド5mgから始まりましたが、指の関節の腫れがひかず、また腫れる関節が指3か所、足の指1か所と増え、現在はメトレキサート10mg、1か月前からタクロリムスカプセル1mgを服用しています。薬で抑えることができない状況です。
このままでよいのかすごく不安です。セカンドオピニオンを考えた方がよいでしょうか?現在は 開業医の整形外科に通院しています。(62歳女性)
治療にかかわらず改善がないことへの不安がよく伝わってきます。 炎症の関節が増えてきて、既に発症から1年経過しているようですから、早目の治療強化が必要だと思われます。

これまでの処方内容自体は適切だと思いますが、やはりメトトレキサートやタクロリムスのもう少し早めの増量や他の従来型抗リウマチ薬の追加、それらが難しければ、時期的にはそろそろ生物学的製剤やJAK阻害剤も検討されるべき時期でしょう。生物学的製剤やジャック阻害剤での治療の導入は、検査の体制などによってできる施設とそうでない施設がございますので、まずは今のかかりつけの先生にご相談なさるのがよいと思います。

2019年1月16日(水)放送へのご質問

足首の手術はどうか?

16年前にリウマチを発症しました。右足首だけの症状でしたが、血液検査の結果、リウマチと診断されました。約1年、アザルフィジンのみの治療を行いました。右足首の軟骨はほぼ無くなり、手術も勧められましたが、だんだんと数値も症状もよくなったため、治療は終了しました。その後はリウマチがうそのように、走ったり運動したりできました。

そして再発しました。以前とは違う主治医に診てもらっています。今、再発して3か月ほどですが、右足首に加え、手首や手の指、肩など移動しながら、複数の関節が痛みや腫れの症状です。中でもやはり右足首が一番ひどく、痛みと可動域の狭さで歩きづらいです。最初の発症のときに軟骨はほぼなくなっていますし、今度こそ手術が必要かなと考えているのですが、今の主治医には「足首の手術は成績がよくない」と言われてしまいました。

番組では、足首は固定手術というお話でしたが、全く動かせなくなるのでしょうか?また、セカンドオピニオンをお願いしたいときに、「今の主治医からの資料」持参が必要なようですが、主治医に「セカンドオピニオンを聞きたいので資料をください」とは言いづらく、お願いできない状態です。何かよい方法はないでしょうか?(38歳女性)
血液データでCRPまたはMMP3が高い場合は、まずは薬物治療でのコントロールが最優先です。炎症が血液データで大きくないのに,足関節のみに痛みがある場合は外科的治療を考慮します。足関節手術において長期的に安定しているのは、固定術です。足関節の場合、距骨下(きょこつか)関節、ショパール関節、リスフラン関節など多数の可動性のある関節が集まっているため、1か所固定しても意外に困ることはありません。足関節の正面写真で骨の並び方が側方にずれてきているなら、手術を考慮した方がいいでしょう。

血液データは基本的にそのコピーを毎回主治医からもらえるはずです。それを患者さん自身も保存しておく必要性があります。そのコピーを次のドクターのところへ持っていけば、X線はすぐ撮れますので問題ありません。主治医に断りをいれる必要はありません。

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