Q&A 肺炎

目次

誤えん性肺炎(2018年1月16日(火)放送へのご質問)
ミントの香りは効果がある?
水を飲むとむせやすい リスクを減らすには?
マイコプラズマ肺炎(2018年1月17日(水)放送へのご質問)
冬に長引くせき 対策は?
過敏性肺炎(2018年1月18日(木)放送へのご質問)
過敏性肺炎とぜんそくの違いとは?

誤えん性肺炎(2018年1月16日(火)放送へのご質問)

ミントの香りは効果がある?

85歳になる父が、昨秋より、誤嚥(ごえん)性肺炎で三回入退院を繰り返していて、今も入院中です。本で、サブスタンスPという物質が嚥下反射やせき反射に関係すると知りました。
これは、どのようなものでしょうか。また、ミントはサブスタンスPの分泌を促すとのことですが、マスクにミントの香りをつけて嗅ぐようにするだけでも効果はありますか?誤嚥を繰り返すため、なかなか食べることができないので、匂いだけでも効果があるのなら、ミントの香り付きのマスクをさせようと思います。ご回答、よろしくお願いいたします。(54歳 女性)
嚥下反射は温度刺激によっても改善することが報告されています1)。冷温、高温の刺激を食前に与えることで一時的な嚥下反射の改善が期待できます。カプサイシン(唐辛子に含まれる辛味成分)は43℃以上の高温に相当する刺激を与えることになるそうで、これが嚥下反射を改善させることが示されています2,3)。
さらに、このカプサイシンをアロマにして吸入させ、嚥下反射が改善したことを示すデータも報告されています4)。一方で、メントールというミント(ハッカ)の成分が25~28℃以下の冷温刺激を受容するチャネルに結合し、用量依存性に嚥下反射を改善させることも示されています5)。このことは、メントール・アロマが嚥下反射の改善に有効である可能性を示唆しており、ミントの香りをマスクにつけて嗅ぐようにすると嚥下反射を改善できるかもしれません。
ただし、吸入する成分量や加湿の程度によって効果が大きく異なる可能性もあります。また、市販のマスクを用いずにご自身で成分量の調整をされる場合、その安全性は保証できません。

【参考文献】
1) Watando A, et al. Effect of temperature on swallowing reflex in elderly patients with aspiration pneumonia. J Am Geriatr Soc. 2004, 54; 2143-2144.

2) Ebihara T, et al. Capsaicin and swallowing reflex. Lancet 1993, 341; 432.

3) Ebihara T, et al. Capsaicin troche for swallowing dysfunction in older people. J Am Geriatr Soc. 2005, 53; 824-828.

4) Ebihara T, et al. A randomized trial of olfactory stimulation using black pepper oil in older people with swallowing dysfunction. J Am Geriatr Soc. 2006, 54; 1401-1406.

5)Ebihara T, et al. Effects of menthol on the triggering of the swallowing reflex in elderly patients with dysphagia. Br J Clin Pharmacol. 2006, 62; 369-371.

水を飲むとむせやすい リスクを減らすには?

過去2回肺炎になり、抗菌薬の点滴で治りました。固形物を食べてむせることはありませんが、水を飲むとむせやすい体質でせき込みます。
水を飲んでむせやすい場合に、誤嚥性肺炎のリスクを減らすために何かできることはありますか?(35歳 男性)
この肺炎が誤嚥性肺炎なのかは不明ですが、一般的に35歳での誤嚥性肺炎の発症はまれだと思います。水を飲むとむせやすい場合、番組でも紹介していますが、やはり飲みこむときの姿勢を正すよう、まずは気をつけてください。
一口分を口の中に入れてから、顎をひくようにして飲み込むとむせにくくなると思います。冷たい水のほうがむせにくいでしょう。

マイコプラズマ肺炎(2018年1月17日(水)放送へのご質問)

冬に長引くせき 対策は?

毎年秋頃(10.11月)に風邪を引いたのをきっかけに、春頃(2.3月)までせきが続きます。昨年12月は特にひどく、消化器内科を受診したらマイコプラズマとアレルギーと両方が原因と言われました。
番組で夏型が紹介されていましたが、冬の場合は、どのように考えて対策するのがよろしいでしょうか?(31歳 男性)
確かにマイコプラズマに感染するとせきが長引き、アレルギーのせき(せきぜんそく)に似た症状になります。
しかし、毎年マイコプラズマに感染するとは考えにくく、今回のご相談のケースですと風邪をきっかけに「せきぜんそく」になっているのではないかと考えます。
更に言えば、秋にせきが出始めるとことを考えると秋の花粉(ブタクサなど)にアレルギーがあるかもしれません。呼吸器内科等専門医を受診することをお勧めします。

過敏性肺炎(2018年1月18日(木)放送へのご質問)

過敏性肺炎とぜんそくの違いとは?

ぜんそくを持っています。肺炎のシリーズを興味深く拝見しました。
症状や原因をみていると、とてもぜんそくに似ていると思ったのですが、ぜんそくと肺炎を見分けるには、何が一番の違いになりますか。またぜんそくから肺炎になることがあるのか、ぜんそく患者が肺炎に対して気を付けたほうがよいことがありましたら教えてください。(48歳 女性)
今回の放送で説明したアレルギー性の肺炎(過敏性肺炎)とぜんそくの症状はよく似ています。ただ、過敏性肺炎では熱が出ることがありますが、ぜんそくではまず熱は出ません。
ぜんそくでは、ゼーゼー、ヒューヒューという喘鳴(ぜいめい)が聴かれますが、過敏性肺炎ではそれがありません。ぜんそくから直接過敏性肺炎になることはありませんが、同じ抗原(アレルゲン)でぜんそくにも過敏性肺炎にもなります。
最後に、ぜんそくも過敏性肺炎も環境中の抗原(アレルゲン)が原因となる病気です。それらはホコリなどに含まれていることが多いので、部屋のお掃除を頻回にすること、空気清浄機を使うなど日頃の管理が必要です。

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