どこに相談するとよい?
- 6年前に交通事故で、前頭葉と右側頭葉を外傷性脳挫傷で高次脳機能障害になりました。
障害者枠で就労していますが、周囲の理解を得る方法がわかりません。
日々、無理をしてしまっているのか、土日の休みは頭痛が酷くて寝込んでいます。やる気も次第になくなりつつあります。まず、どこに相談すべきでしょうか?(46歳 男性) - お住まいの県に設置されている、高次脳機能障害支援拠点機関で、ご相談なさるとよいと思います。 国立障害者リハビリテーションセンターのHPで「相談窓口」を参照してみてください。 ※ NHKサイトを離れます。
血管性認知症と高次脳機能障害の関係は?
- 夫は1年前に脳出血で手術し、現在自宅でリハビリ中です。
左手足麻ひで、左半側空間無視の高次脳機能障害ありとの診断を受けています。
物事を計画的にできないなど、他の高次脳機能障害の症状もあります。
4月の放送で血管性認知症が取り上げられていましたが、こちらの症状も全くそのまま当てはまります。同じもので、血管性認知症が高次脳機能障害としてあるという事でいいのでしょうか?この症状は、進行するのでしょうか?薬はありますか?(66歳 女性) - 血管性認知症は高次脳機能障害としてとらえてよいです。血管性認知症は、再発がなければ、症状の進行は、基本的にありません。しかし、年齢を重ねることで、徐々に脳血管が閉塞するようであれば、高次脳機能障害は悪化すると思います。脳血管が閉塞する脳梗塞であるならば予防薬として、抗血小板薬などを服用しますが、高次脳機能障害が劇的に回復する薬剤は、残念ながらありません。
高次脳機能障害 進行はしない?
- 平成19年38歳の時に脳卒中による高次脳機能障害と診断され注意障害と遂行機能障害、左半測無視があります。リハビリを繰り返し、独り暮らしの生活は何とか出来るようになりました。リハビリ、デイケアは続けています。
高次脳機能障害は進行しないということでしたが、最近になり発症当初のような失敗や症状を繰り返すようになりました。大丈夫でしょうか?どの様な原因が考えられますか?(47歳 女性) - まずは、脳を再度、精査する必要があります。脳神経の専門医を受診することをお勧めします。脳MRI等で、変化がないということであれば、発症当初よりも、こなす作業が多くなった、複雑化したなどの作業内容の過負荷によって、脳が処理しきれなくなった可能性が考えられます。また、何らかの心因性要素も考えられます。
軽度の場合、時間が経っても治る?
- 軽度の高次脳機能障害は時間が経ち過ぎると治すのは難しいですか?(26歳 女性)
- 高次脳機能障害を呈した原因にもよりますが、時間が経過しても改善する可能性は十分にあると思います。
これは高次脳機能障害?
- 1年半前に仕事中に左前の頭部を鉄におもいっきりぶつけました。それから調子が悪い日が続き病院で2回、MRIをとりましたが異常なしでした。でも、キレやすくなったり、もの忘れが多くなったりしています。これは高次脳機能障害に当てはまるでしょうか?(24歳 女性)
- 脳MRIでまったく損傷が確認されないのであれば、脳損傷の存在は証明されませんので、高次脳機能障害ということは難しいと考えます。しかし、まれに脳MRIでは異常所見がなくても、脳損傷が描出されないだけである例もあるので、事故の状況や診察所見、病状の推移などを通して、診断を行います。
リハビリ、どうしたらやる気になる?
- 父が脳梗塞を起こして高次脳機能障害と診断されてます。リハビリに対してやる気の波があります。やる気がないときの対処法やお薬など教えてください。(33歳 女性)
- 「やる気」がない場合は、どのような状況か、「やる気」があるのは、どのような状況かを分析します。「やる気」がある状況を増やすような環境を設定します。そして、成功体験を増やす環境作りがよいと思います。薬剤は、その方にあったさまざまなものを選択していくので、一概に、これがよいとは言えません。
トイレに執着する場合は?
- くも膜下出血から高次脳機能障害になり、今ではトイレにすごく執着し数時間トイレに隠ってしまったり 排泄後、尿とりをあてても、その上にまだトイレットペーパーを沢山挟み下着やズボンが膝からあがらなくなるくらい詰め込んでも本人は気にせずトイレから出ては、またベットに横になる生活です。トイレットペーパーを挟む行為は高次脳機能障害からでしょうか?色々な排泄[はいせつ]用具を試しましたが上手くいかず…。なにかよい方法がないでしょうか?(39歳 女性)
- たくさんのトイレットペーパーを挟み込まなければいけないという執着性や下着を汚したくないなどの過度な心配性などが考えられます。いずれも前頭葉の障害に起因する高次脳機能障害と思います。排泄行為にはひとまず焦点をあてず、「ベットに横になる生活」を変えていく環境設定を行い、その中に、なんらかの成功体験を積み重ねていく方法はいかがでしょうか。できることが増えていくことで、問題となる行為が消えていくことがあります。
暴力がある場合は?
- 夫が4年前に心筋梗塞から低酸素脳症になり、高次脳機能障害と言われました。段々手に負えなくなり、現在入院中です。暴力あり、外に出ていったりしました。言語障害 遂行障害 記憶障害があります。この先一緒に住めないのか、不安です。本人にとっての幸せとは何なのか、最近じっとみて、目を離さないことがあります。なんか怖いです。(57歳 女性)
- 過度な暴力性には薬剤が必要だと思います。ご主人にとって、一番、心地よい時が、どのような時かを見極め、そうした環境作りを工夫することが、まず第一に試してみることだと思います。