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この年の出来事
8月の衆院選で政治主導を掲げた野党・民主党が圧勝。16年ぶりの政権交代で暮らしがどう変わるのか、党のキーマンの話から分析しました。辻井伸行さん、石川遼選手という若い世代の活躍や、アメリカ・オバマ新大統領の動向にも注目しました。

2009年 6月

新しい記録から見る
2009年6月30日(火)

失業率5.2% 自治体の苦闘

今日発表された5月の完全失業率は過去最高に迫る5.2%。背景には、相次ぐ工場の閉鎖がある。NHKが行った初めての実態調査によると、閉鎖された従業員50人以上の工場は今年上半期だけで40か所、1年後には100か所になり、1万5千人の雇用が失われると見られる。しかも、雇用と経済を全面的に工場に依存してきた地方の中小都市で工場閉鎖が相次いでいるため、都市そのものの機能が縮小 ...

2009年6月29日(月)

揺らぐ“イスラム体制” ~イラン 混迷の行方~

大統領選挙のやり直しを求める改革派と政権基盤である保守強硬派との対立が深まるイラン。デモ中止を求めた最高指導者ハメネイ師の警告にも拘わらず、改革派は抗議行動を継続。流血の事態に発展する中、改革派のムサビ元首相がハメネイ師との対決姿勢を鮮明にするなど、選挙結果への異議申し立てに端を発した騒乱は、イスラム体制そのものの根幹を問う「反体制運動」に発展しかねない情勢となった。 ...

2009年6月25日(木)

“かぐや”が解き明かした月の素顔

6月11日、日本の月探査機「かぐや」は総ての観測を完了し、月面に衝突し使命を終えた。約1年半に及ぶ月の観測の最終段階において、「かぐや」は高度をジェット機とほぼ同じ10km(これまでは100km)にまで下げ、月の映像をハイビジョンで送り続けた。これまで観測が難しく”探査の空白地帯”と長くいわれてきた月の北極・南極の姿も鮮明にとらえている。月の北極・南極は、一年を通して ...

2009年6月24日(水)

消えた年金は取り戻せるのか

年金保険料を納めたのに、社会保険庁に記録がない。そうした人たちからの申し立てを審議する「年金記録確認第三者委員会」が設置されてから2年になる。これまでに受け付けた申し立ては、10万件以上。このうち7万1000件の審議を終え、40%にあたる、2万7000件について保険料の支払いを認めた。第三者委員会は、どのような基準で判断し、その判断を導くためにどんな調査を行なっている ...

2009年6月23日(火)

えん罪はなぜ見過ごされたか

平成2年に栃木県で4歳の女の子が殺害された足利事件。無期懲役が確定した菅家利和さんが、DNAの再鑑定で犯人ではない可能性が高いとされ、逮捕から 17年半ぶりに釈放された。捜査段階から裁判に至るまで誤った判断の拠り所となったのが自白と精度の低いDNA鑑定だった。菅家さんが涙を流した取り調べ、矛盾する自供の内容、二転三転する裁判での証言。無実のシグナルがなぜ見過ごされたの ...

2009年6月22日(月)

生誕百年 太宰治はなぜうける?

世を去って60年以上経つにもかかわらず、太宰治の作品群は現代の若者層に異様なほどの人気を誇っている。特に教育関係者が驚くのは、中高生の読書感想文に、教育現場では敬遠されがちの『人間失格』が圧倒的に多いこと。出版部数も前年比550%、多くが10代20代の若者である。背景には「時代の空気に違和感をおぼえた若者たちの共感を呼んでいる」ことや「句読点を多用するブログに似た太宰 ...

2009年6月18日(木)

“10歳の壁”を乗り越えろ ~考える力をどう育てるか~

「学力低下」問題をうけて去年、学習指導要領が改訂。算数・理科は前倒しで今年から新しいカリキュラムへの移行が始まった。授業時間も増えたが、それ以上に学習内容が全体に増加、前倒しされる。そうした中、教育現場で注目されているのが「小4の壁」という現象だ。この20年間、授業時間が削減され、学習内容も易しくなっているにも関わらず、勉強についていけなくなる児童が、9歳から10歳、 ...

2009年6月17日(水)

検察が問われる

裁判員制度がスタートした先月。もう一つの知られざる司法改革が始まった。「検察審査会の権限強化」だ。検察審査会は、検察が容疑者を不起訴にした場合、被害者などの申し立てを受けて、その判断の是非を一般市民11人が審査する制度。しかし従来、その議決には強制力がなく、審査会が「起訴相当」などとしても検察は判断を変えないことが多かった。これを改め、「起訴相当」が2度出れば、自動的 ...

2009年6月16日(火)

人に優しい企業の挑戦 ~もの作り復活の条件~

正社員のリストラ・給料カットが常識の今、「人や給料に一切手をつけない会社」が注目され全国から視察が相次いでいる。豊橋市にあるプラスチック部品メーカーは、受注が半分に減ったのに解雇なし・自宅待機なし・給料ボーナス保証を守っている。なぜそれができるのか?「不況の時は攻めの経営、好況時は守りの経営」の実践。つまり、景気がいい時こそコストカットで内部留保を増やし、それを使って ...

2009年6月15日(月)

密着 CO2削減交渉

2013年以降の地球温暖化対策の枠組みを決めるCOP15の前哨戦となる国際会議がドイツで行われた。温室効果ガスの排出量を2050年までに世界で少なくとも50%削減(90年比)するという長期目標は既に共有されている。しかし、2020年までの中期目標については、進展は見られなかった。日本国内でも2005年比-15%という目標を決める過程で産業界と環境保護団体などが真っ向か ...

2009年6月11日(木)

医療を救うか“診療看護師”

医師不足対策の一つとして、診察や治療、そして薬の処方も行う”診療看護師”の養成が、東京や九州の看護大学で始まった。日本では、診療行為ができるのは医師に限られているが、欧米では数十年前から「ナース・プラクティショナー(診療看護師)」という資格を取った看護師に、一部の診療行為や薬の処方を認めている。医療費が安いうえ、時間をかけて、きめの細かい診察が受けられるとして患者の満 ...

2009年6月10日(水)

介護と仕事 両立できる社会へ

介護に悩む4、50代の働き盛りの世代が増えている。総務省の調査では、家族介護のために仕事を辞めたり、転職した人は、平成18年10月からの1年でおよそ14万5000人。前の年より4割増えた。背景にあるのは、働く人々にとって利用しにくい介護保険制度や、画一的な会社の介護休暇制度。多くが介護か仕事かの二者択一を迫られている。働き盛りの世代は家計を支えているだけに、介護離職の ...

2009年6月9日(火)

虎は良くても鷹(たか)はダメ? ~常用漢字大論争~

学校教育で教えたり、行政・マスコミなどで使える漢字「常用漢字」。その27年ぶりの大改訂が行われている。背景には、パソコンの普及で「鬱」など「書けないけれど使える字」の増加がある。しかし議論は市民を巻き込んで過熱している。教育関係者は今の若者の「感字」的な誤字脱字(不安→木案)をあげ、手書きの大切さを主張。一方で、作家や言語学者は、制限すると逆に誤用が多発すると反論する ...

2009年6月8日(月)

電気自動車が社会を変える

今月5日、三菱自動車が電気自動車の量産を発表。7月から販売を始めます。富士重工業や日産自動車も電気自動車の販売を予定しており、今年は本格的な普及が始まる「電気自動車元年」といわれています。ところが、日本でもすでに沢山の電気自動車が走っています。ベンチャー企業が、中小の電気自動車メーカーが乱立する中国から部品を取り寄せて電気自動車を作り、ブティックなどで販売を始め、家電 ...

2009年6月4日(木)

天安門事件20年 中国・民主化の行方

1989年6月4日、民主化を求める学生や市民の運動が武力で鎮圧され、当局の発表だけでも300人を超える死者を出した天安門事件から20年。中国当局は当時、この民主化運動を「反革命暴乱」と位置づけ、その後、天安門事件についての情報は一切封印してきた。今や事件について何も知らない若い世代も登場する中、党指導部は、経済成長によって国民の生活を豊かにしてきたことに、一党支配の正 ...

2009年6月3日(水)

道路“凍結”で地方は変わるか

今年3月31日、国は全国18箇所の国道建設の凍結を発表。全国に波紋が広がった。それから2ヶ月、国主導の道路事業の進め方は一方的であるとして、全国の知事から異論が噴出している。そもそも国はバブル崩壊後、景気浮揚のため、大規模な道路事業を推し進め、都道府県は国からの補助金を頼りに次々と道路を造ってきた。その結果、自治体の借金は年々増え続け、借金を返すために新たな道路を作り ...

2009年6月2日(火)

北朝鮮 加速する危機 ~どうする国際社会~

先月のミサイル発射に続いて2度目の核実験を強行した北朝鮮。かつてないスピードで加速する「瀬戸際外交」に国際社会の危機感が高まっている。その背景にあるのが、北朝鮮が掲げる「強盛大国」への執念だ。故キム・イルソン国家主席の生誕100年となる2012年に核ミサイルを完成させ、大国を築き上げるという大命題。その”期限”が迫るにもかかわらず、一向に関係改善への姿勢を見せないオバ ...

2009年6月1日(月)

抗うつ薬の死角 ~転換迫られるうつ病治療~

5月8日、厚生労働省は抗うつ薬「SSRI」4種類について、他人を攻撃する危険性があると注意喚起を呼びかけた。服用後に他人に暴力を振るうなど影響が疑われた268件のケースのうち、4例については因果関係を否定できないと判断したのだ。すでにアメリカでは服用者が銃乱射事件を起こしたことなどから、5年前に同様の措置が取られている。「SSRI」は従来の抗うつ薬に比べて副作用が少な ...