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この年の出来事
9月のアメリカ発「リーマンショック」。経済危機を乗り越えるための展望を探り、年末には放送時間を拡大して特集しました。中国の成長戦略や、日本が国際競争に勝つための技術力など、今後の日本の活路についても伝えました。

2008年 10月

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2008年10月30日(木)

波乱どこまで? 逆風 日本経済

1ドル=90円台と急激な円高が進んでいる。世界各国の通貨が大幅に下落している中で、円だけが値上がりする「独歩高」になっているのが大きな特徴だ。なぜ円の独歩高になっているのか、その背景には世界のマネーが、各国の市場から引き揚げられていることから「消去法的に」円が買われていること、そして「低金利の円を借りて高金利の外貨資産を買う」円キャリー取引を一斉に手仕舞っていることな ...

2008年10月29日(水)

アメリカ大統領選挙 決戦の行方

11月4日に投票日を迎えるアメリカ大統領選挙。民主党のオバマ候補はインターネットを巧みに使い、若者世代から共感を集めるこれまでにない「草の根」戦略で支持率を高めてきた。こうした中、選挙戦の終盤には大恐慌以来と言われる金融危機が世界を覆い、ウオール街での行き過ぎたマネーゲームに対して厳しい批判の声があがり、オバマ候補への更なる追い風となっている。共和党のマケイン候補は、 ...

2008年10月28日(火)

善意の井戸で悲劇が起きた

カンボジアで今、日本など外国NGOの支援で掘られた井戸の水を飲んだ人々にヒ素中毒の症状が現れ、問題となっている。アジアの大河流域には、ヒマラヤ造山運動で噴き出したマグマに含まれるヒ素が、河川で運ばれて堆積した地層があるとされ、この地層から汲み上げた井戸水を飲み続け、ついに死者が出る事態も起きている。政情の安定化にともなって各国のNGOが次々と入るカンボジア。短時間で安 ...

2008年10月27日(月)

見逃された犯罪・感染症 ~問われる死因究明制度~

今、死因がはっきりしないとして警察に届けられるいわゆる「異状死」は年間、15万人。全国で亡くなる人の7人に1人にのぼる。異状死は、殺人、自殺、それに病死などに判断されるが、死因究明が不十分なため、事件・事故、それに感染症が見過ごされるケースが全国で相次いでいる。去年、愛知県では、大相撲の時津風部屋で、当初、病死と判断された力士が、実は暴行を受けていたことが発覚。また、 ...

2008年10月23日(木)

シリーズ日本の“技術力”を活かせ(3) 水ビジネス

地球温暖化や人口増加などによる世界規模の水不足の不安が広がり、水は今世紀「第2の石油」になるとも言われている。”水ビジネス”は2025年には市場が100兆円に膨れあがると予想され、各国の上下水道事業や、海水や生活排水を飲み水にする造水事業などで、「水メジャー」といわれる欧州企業が市場を広げている。これに対し、「水道の水を直接飲める」日本では、水浄化フィルターの膜技術は ...

2008年10月22日(水)

シリーズ日本の“技術力”を活かせ(2) 太陽電池

今、世界で「脱石油」に向けた動きが急速に進んでいる。その中でも注目を集めているのが”太陽光発電”だ。ヨーロッパでは太陽電池のパネルを何十枚も並べて、火力発電所などに匹敵する「発電所」の建設が国を挙げて進められ、このヨーロッパ市場への売り込みを目指して中国やインドなど新興国で次々に新たな太陽電池メーカーが誕生している。こうした中、日本のシャープは「太陽電池は第二の油田」 ...

2008年10月21日(火)

シリーズ日本の“技術力”を活かせ(1) 電気自動車

日本が誇る技術力でグローバル競争を勝ち抜こうという企業の挑戦を追う3回シリーズ。1回目は販売台数の激減で苦況に陥っている自動車業界。ハイブリッド車の開発でトヨタに遅れを取った日産と三菱自動車は、電気自動車で次世代の自動車業界をリードしようと開発に力を入れている。しかし、電気自動車は、ガソリン車に比べて構造がシンプルなため、シリコンバレーのベンチャー企業や中国の企業など ...

2008年10月20日(月)

台風を観測せよ ~国際研究最前線~

今年の台風シーズン、航空機で台風に突入して直接観測する国際的なプロジェクトが行われた。日本にとって航空機での観測は、1987年に米軍が中止して以来20年ぶり。甚大な災害をもたらす台風の進路や勢力の変化を、より早く、正確に予測しようというのが目的だ。気象庁は、特に台風の進路が大きく変わる「転向」に着目。その転向を左右する「高感度領域」があると推定し、そこのデータを重点的 ...

2008年10月16日(木)

“内定ブルー”の警告 ~就職活動がはばむ人材育成~

就職戦線に異変が起きている。10月1日に内定式が行われたが、この時期「本当にこの会社でいいのか」と悩み、内定を断り就職活動を再開する学生が多いのだ。背景にあるのは「就職活動・内定の早期化」。96年の就職協定廃止以降、内定は4年生の4月以降という倫理憲章はあるが、実態は年々早まっていると言われ、学生にとっては熟考する間もなく内定が出ている状態だ。団塊世代の大量退職と少子 ...

2008年10月15日(水)

新情報革命 “クラウド”の衝撃

パソコンにソフトをインストールしなくても、ワープロや表計算、高度な画像加工まであらゆる作業を行うことができる。そんな時代を実現するクラウドコンピューティングという仕組みが広がっている。あらゆる情報処理をインターネットの向こう側「クラウド=雲」にある巨大コンピューターに一手にゆだねようというものだ。ユーザーはネットを通じて「クラウド」にデータを預けるだけで済むため、ソフ ...

2008年10月14日(火)

行き場がない 虐待された子供たち

去年の児童虐待が過去最多の4万件を突破する中、保護した子供を受け入れる児童養護施設の多くで、定員一杯・パンク寸前という事態が起きている。職員の手が足りず十分なケアができない、さらには施設内で自傷行為におよぶケースも出るなど問題が山積み。一方、養護施設に入れない子供達は児童相談所内にある「一時保護所」に数ヶ月も留め置かれ、学校に通うこともできないなどの影響が広がっている ...

2008年10月9日(木)

ともにつかんだノーベル賞 ~小林・益川両博士にきく~

2008年ノーベル物理学賞に素粒子物理学の分野で成果をあげた日本人研究者3人の受賞が決まった。シカゴ大学名誉教授 南部陽一郎さんの「対称性の自発的破れ」理論は、その後の素粒子物理学の発展に大きな影響を与えた。京都大学名誉教授の益川敏英さんと高エネルギー加速器研究機構名誉教授の小林誠さんは、素粒子のひとつ「クオーク」が、6種類以上存在すると予言。こうした成果は、私たちの ...

2008年10月8日(水)

さよなら王監督 ~名将の軌跡と魅力~

「偉大な記録を作った人はたくさんいるが、偉大な人はそういない」(イチロー選手談)。今シーズン限りで辞任するプロ野球ソフトバンクの王貞治監督が7日に最終戦を迎える。14年間ホークスで指揮を執り、Bクラスが定位置だったチームをリーグ優勝3回、日本一2回の強豪に育てあげ、WBCで日本を初代の世界一に導いた。勇退を惜しむ声が多くあがるのは、監督の指導者としての手腕のためだけで ...

2008年10月7日(火)

タリバン復活の脅威 ~テロとの戦い 7年後の試練~

米英軍による電撃的なアフガニスタン空爆から7日でちょうど7年が経つが、一時は殲滅されたと思われたタリバンが、ここ数年、急激にその勢力を拡大している。テロや戦闘に巻き込まれて亡くなった民間人は8月までに1400人を超え、NGOメンバー・伊藤和也さんが殺害された事件は、日本にも衝撃を与えた。なぜ、タリバンは復活したのか。詳細な現地ルポからその背景を探ると共に、国際テロ組織 ...

2008年10月6日(月)

人気金融商品の落とし穴 ~破産相次ぐFX業者~

外国通貨を売買し、為替の変動や金利差を利用して利益を狙うFX取引(外国為替証拠金取引)。リスクが高い反面、少額の元手で多額の利益を狙えることから人気を呼び、今や開設口座は120万、証拠金残高は6900億円に達している。ところが最近、業者の破産が相次ぎ、客が預けた金がほとんど返還されない被害が続いている。証券取引等監視委員会の検査で、検査したFX業者の実に6割が違法行為 ...

2008年10月2日(木)

なぜ惨事は広がったか ~個室ビデオ店放火事件~

大阪の繁華街にある個室ビデオ店で起きた放火事件。多くの命を奪ったのは、煙の猛威だった。当時の状況をコンピューターで再現しシミュレーションすると、狭い部屋が所狭しと並んだ室内では、放火後あっという間に煙が充満し、ほとんどの利用者は逃げる間もなく亡くなった状況がわかってきた。こうした個室ビデオ店は近年、サラリーマンなどが宿泊場所代わりに利用する機会が増えている。しかし、防 ...

2008年10月1日(水)

見過ごされる副作用 ~問われる高齢者への投薬~

「年のせい」「病気のせい」とされてきた症状の多くが、実は高齢者が日常的に飲んでいる薬によって引き起こされている実態が明らかになってきた。ふらついて転倒したり、腎不全や心不全を起こしたりして、深刻な事態に陥ることも少なくない。こうした副作用が起こる原因のひとつは、加齢とともに体の代謝機能が衰えてくること。長年服用してきた薬が、突然、重い副作用をもたらすケースも報告されて ...