クローズアップ現代 メニューへ移動 メインコンテンツへ移動
この年の出来事
9月のアメリカ発「リーマンショック」。経済危機を乗り越えるための展望を探り、年末には放送時間を拡大して特集しました。中国の成長戦略や、日本が国際競争に勝つための技術力など、今後の日本の活路についても伝えました。

2008年 4月

新しい記録から見る
2008年4月30日(水)

問われる“求心力” ~混迷政局のゆくえ~

ガソリン税の暫定税率”復活”、そして後期高齢者医療制度などをめぐり、自民・民主両党が、激しい攻防を繰り広げている。注目された衆院山口2区補選では、民主党が勝利。民主党は福田政権への対決姿勢を強めている。こうした中、政府・与党は、今月30日、衆院再可決に踏み切り、税制関連法案の成立を目指す方針で、4月末、政局は緊迫した局面を迎える。番組では、永田町と衆院補選の与野党攻防 ...

2008年4月28日(月)

見過ごされた車両強度

私たちが毎日使っている鉄道列車の強度について、今、日本で初めて国を挙げての本格的な研究が進み始めている。きっかけは、107人の犠牲者を出したJR福知山線脱線事故。これまで日本の鉄道行政は「いかに事故を起こさないか」をテーマに列車制御装置の開発などに重点を置き、車両の強度について基準を全く設けてこなかった。鉄道事業者も軽くて燃費の良い、効率的な車両開発に重点を置いてきた ...

2008年4月24日(木)

拡大EU 5億人の成長戦略 ~バローゾ委員長に聞く~

27カ国、人口5億まで拡大した巨大国家連合EU・ヨーロッパ連合。域内の総生産は米国を抜き、世界の3割を占める。単一通貨ユーロは、ドルに対し史上最高値を更新し続け、地球温暖化対策では世界をリードしている。それらの力の源泉にあるのは、グローバル化する国際社会で存在感を高めるために、スケールメリットを生かそうと拡大と統合をめざし、合意形成に向けて粘り強い努力を重ねてきたこと ...

2008年4月23日(水)

シリーズ 救急の現場(2) 救急車が来なくなる? ~見直しが迫られる119番~

日本の救急医療の危機を取り上げる第二弾。日本では、現場に急行した救急隊が重篤度を判断して搬送先を探すシステムになっている。交通事故が中心だった時代には有効だったが、最近では重篤度の判定が難しい内科疾患が増加しているために、たらい回しなどの問題が起きている。一方、欧米では、119番の司令役に専門教育を行い、通報の段階で対応を選択するトリアージを実施するなど、救命率の向上 ...

2008年4月22日(火)

シリーズ 救急の現場(1) 頼るしかない高齢者

急増する救急搬送のなかで、特に増えているのが65歳以上の高齢者だ。じつはそのなかには、本来救急で対応すべきでない例も多い。背景には、国が推進してきた医療制度改革がある。改革で療養病床が削減される一方、在宅ケアを担う”かかりつけ医師”の確保が十分に進んでいない。「医療の空白」が見え隠れする中、自宅に帰された高齢者は体調を崩した時には、救急にすがらざるを得ないケースが頻発 ...

2008年4月21日(月)

肝炎 埋もれた感染ルート

感染者が300万人以上と推定されるウィルス性肝炎。1月に「救済法」が施行されたが、救済される患者は推定1000人程度にすぎず、抜け落ちた患者達が、今、救済を求めて声を上げ始めている。汚染された血液製剤で作られた糊で感染した人達などだ。明確な因果関係がないと受けられない給付金。医療費に対する助成も十分ではないという。患者達の声の裏側には何があるのか。300万の命を守るた ...

2008年4月17日(木)

忍び寄る“食糧危機”

人口増加やバイオ燃料の需要増、投機マネーの流入で穀物価格の高騰が続く中、コメや小麦の輸出を制限する国が出始めた。世界第2位のコメ輸出国ベトナムでは、政府が6月まで新たなコメの輸出契約の凍結を指示。その結果、ベトナムのコメに頼っているフィリピンで流通業者が米を買い占め価格が高騰、貧困地域には軍が政府米を供給する事態になった。穀物の輸出規制が世界各地で進む中、食料自給率3 ...

2008年4月16日(水)

“最後の医療”が揺れている ~新高齢者医療制度の波紋~

4月1日から施行された、新しい高齢者医療制度。増加の一途をたどる高齢者の医療費を、国民全員で平等に負担することを謳って導入が決められた。新制度では、75歳以上のお年寄り全員を、独立した保険制度に移行。医療給付費の1割を高齢者自身が保険料として負担する。「平等性」確保のため、これまで扶養家族として保険料を支払っていなかった人からも、年金から天引きする形で保険料を徴収し、 ...

2008年4月15日(火)

本物そっくりの文化財 ~デジタル複製の波紋~

千利休ゆかりの聚光院にある狩野永徳の国宝の襖絵、世界遺産の銀閣寺にある襖絵など、京都の一級の文化財が最先端のデジタル技術で複製品に置き換わっている。劣化が進む文化財保存の新たな手法として注目を集める一方で、本物が見られなくなることや本来の目的を超えた商業利用が広がり、議論を呼んでいる。イタリアでも最近「最後の晩餐」のデジタル画像がネット公開され話題となったが、複製につ ...

2008年4月14日(月)

崩壊するリサイクル ~資源ごみ 中国流出の衝撃~

日本が官民をあげて培ってきた「リサイクル」のシステムが今、中国のマネーパワーによって根底から揺さぶられている。今年発覚した製紙メーカー各社の再生紙偽装。その背景には、日本の古紙を中国企業が途方もない高値で買い集め、日本の製紙会社が「買い負ける」資源争奪戦の実態がある。さらにペットボトルなどの資源ゴミも中国への流出が加速。日本の再商品化業者が相次いで倒産し、国内リサイク ...

2008年4月10日(木)

がんに負けない・あきらめない

今年1月リンクの上の劇的なプロポーズで、感動を集めたフィギュアスケート・ペアの井上怜奈選手。彼女は今、がんなど、病と闘う人たちにとって、大きな心の支えとなっている。井上さんは、父親の命を奪った肺がんに自分自身、20代で襲われた。その後も練習中の事故で頭蓋骨骨折などの大けがをする。しかし、競技生活を大切にしたいと自ら抗がん剤による治療を選択し、異国の地で出会ったパートナ ...

2008年4月9日(水)

税金400億円投入 ~新銀行東京・石原知事に問う~

破綻寸前に追い込まれた新銀行東京に対し、東京都が400億円を追加出資することが都議会で決まった。自治体が出資する初の銀行として、「中小企業を救い、日本の金融を変える」と華々しく登場したのは3年前。しかし、すでに累積赤字は1000億円を超えている。追加出資を受け、今後、規模を大幅に縮小しながら黒字化を目指すという再建策を打ち出したが、その実現性には疑問の声があがっている ...

2008年4月8日(火)

ヤミ金融が地方を狙う

2月、熊本県人吉市で、多重債務に陥った市の職員が生活保護者名簿を闇金業者に流すという事件が発覚した。今地方では、生活苦で借りた一度の借金から多重債務に陥るケースが後を絶たず、中でも生活保護者は、現金収入が確実に見込める貸し先として闇金が目をつけている。地方が特に狙われている背景には、”噂を恐れる閉鎖性”、”法律の専門家の不在”といった事情にともなう”情報格差”がある。 ...

2008年4月7日(月)

官から民へ 揺れる“委託の現場”

いま、全国の自治体施設の半数以上を民間が運営。学校給食から事務まで、あらゆる自治体業務が民間に委ねられようとしている。しかし、コスト削減の中で、賃金低下や解雇に直面する人たちも生まれている。関西のある市では、市の嘱託職員が民間企業のもとで個人事業主として働くことになった。ある政令指定都市では、最低賃金レベルで入札しても仕事を取れず、会社の半分の従業員が解雇に直面する事 ...

2008年4月3日(木)

富士山をどう動かしますか? ~ “地頭力”(じあたまりょく) の時代~

「富士山を動かすにはどうしますか?」、「世界6大陸のうち1つをなくすとしたらどれですか?」、今、こうした、一見、荒唐無稽とも思える問題が大手企業を中心に就職試験で使われ始めている。”知識だけでは解けない問題”で、学生の本来の思考力や、問題解決能力など、知識とは別の頭の良さ=「地頭力(じあたまりょく)」を見極めようとしているのだ。背景には、環境変化が激しい現在、”未知の ...

2008年4月2日(水)

グローバル競争時代 揺れる“技術立国”【2】 問われる大学

グローバルな人材獲得競争の最前線を追うシリーズの2日目は、人材を輩出する側の大学に焦点をあてる。今世界の大企業が最も注目する大学のひとつが、中国の理系最高峰、北京の清華大学だ。訪れたものをまず驚かせるのが、充実した実験などの設備。企業から多額の寄付を引き出し、人材育成に欠かせない高度な機器の購入や施設の建設を次々行っている。協力企業とは共同の開発センターを作り、実際の ...

2008年4月1日(火)

グローバル競争時代 揺れる“技術立国”【1】 変わる“企業” 変わる“人材”

ますます厳しさを増すグローバルな企業競争の中で、技術立国日本の抱える課題は何か。競争力の根幹を支える技術開発の人材獲得に焦点をあて、2回にわたって見ていく。1回目は、熾烈さを増す人材獲得競争の現場を見ながら、企業の形まで変えつつある日本のカイシャの動きを追う。これまで日本人の優秀な人材によって高い技術開発力を維持してきた大手メーカーの中に、今後の担い手を外国人にシフト ...