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この年の出来事
9月のアメリカ発「リーマンショック」。経済危機を乗り越えるための展望を探り、年末には放送時間を拡大して特集しました。中国の成長戦略や、日本が国際競争に勝つための技術力など、今後の日本の活路についても伝えました。

2008年 6月

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2008年6月30日(月)

北朝鮮 “テロ指定解除” 試される日本外交

今月26日、北朝鮮が核開発計画の申告を行ったのを受け、アメリカは北朝鮮のテロ支援国家指定解除の手続きに着手した。アメリカは「完全な申告」を目指していたが、北朝鮮の申告には核兵器が含まれず、ウラン濃縮計画やシリアへの核技術協力についてはあいまいな表現にとどまった。アメリカはなぜいま、テロ指定解除に踏み切ったのか。拉致問題の進展がなければ指定解除に反対するとしていた日本は ...

2008年6月26日(木)

カンボジア 大虐殺は裁けるか

1970年代後半、カンボジアで虐殺や強制労働によって150万人を死に追いやったとされるポル・ポト政権。その指導者の罪を裁くため2年前に設置された特別法廷が、存続の危機に立っている。事前の捜査すら終わらず、予定期限の3年を大幅に越える見込みだ。最大の原因は捜査の難航。旧ポル・ポト派の元幹部や兵士たちの多くは今もポル・ポト元首相らを信奉しており、捜査陣はほとんど証言を得ら ...

2008年6月25日(水)

“第三次石油危機”の衝撃

原油価格の急騰が世界経済を揺さぶり、”第三次石油危機”の様相を呈している。2年以内に1バレル・200ドルに達するとの観測もある。過去2回のオイルショックは産油国の供給制限によって発生した。しかし今回は、中国やインドなどの長期的な需要増や、各国の資源の囲い込み、投機マネーなどが絡んだ「複合的な危機」のため、解決が難しいという。こうした中、脚光を浴びているのが、カナダの資 ...

2008年6月24日(火)

二酸化炭素を回収せよ ~切り札となるか 地下貯蔵~

“待ったなし”の対策が求められる二酸化炭素排出量の削減。7月の洞爺湖サミットでも中心テーマとして話し合われる。しかし、世界に先駆けて省エネ技術を導入してきた日本にとっては、より一層の削減は容易ではない。こうした中、注目を集めているのが、工場などから出る二酸化炭素を回収し、地中に封じ込める新技術だ。実証実験が各地の製鉄所や発電所、そして新潟のガス田で進められている。埋め ...

2008年6月23日(月)

ヒマラヤ 氷河湖決壊の危機

世界の屋根ヒマラヤで、地球温暖化による氷河の縮小が急激に進んでいる。IPCCは「2035年までにヒマラヤの氷河の80%が消失する」と予測。山岳氷河が融けてできた氷河湖の決壊洪水が頻発すると警告している。今年5月、慶応大学の研究チームが、エベレスト山麓の決壊寸前の氷河湖イムジャ・ツォを訪れ、宇宙衛星と標高5000mの地上から氷河湖を観測する世界初の警報システムの構築を目 ...

2008年6月19日(木)

“新しい”うつ病とどう向き合うか

100万人を超えた、うつ病患者。増加の背景には、患者の6割が再発し、その2割から3割が慢性化するなど治療が長引いていることがある。最近、医療現場では一口にうつ病と言っても過食や過眠を伴う「非定型うつ病」、軽い躁状態を伴う「双極性障害(躁うつ病)Ⅱ型」など様々なタイプがあり、診断が容易でないことが分かってきた。これらのうつ病に抗うつ薬を処方すると改善しないどころか、かえ ...

2008年6月18日(水)

女性医師をいかせ ~医師不足対策の新戦略~

医療現場のなかでも、小児科・産科は特に人手不足が深刻である。その背景のひとつとして、離職率の高い女性医師が多いことがある。一人の女性医師が出産や育児で職をいったん離れ、それをきっかけに勤務ローテションが崩壊、診療内容を縮小せざるを得なくなる例は少なくない。また、一時的な休職のつもりが、育児との両立の難しさ・休職中の医学の進歩を学ぶ機会がないなどの理由で本格的な復帰を諦 ...

2008年6月17日(火)

ご近所と話してますか? ~「隣人祭り」というアイデア~

「隣人と語らいましょう!」18年前、パリの片隅で、お年寄りの孤独死をきっかけに1人の青年が始めた小さなパーティーが今、世界28ヶ国750万人が参加する一大イベントとなっている。「隣人祭り」と名付けられたこのパーティーは年1回、同じアパートや地域に住む隣人が集い、食事をしながら語り合うシンプルなもの。しかしこの祭りから生まれた信頼関係や連帯感は、国境を越えて、生活する上 ...

2008年6月16日(月)

突然“山”が消えた ~岩手・宮城内陸地震~

東北地方内陸部を襲ったマグニチュード7.2の地震。被害は山間部に集中した。太平洋プレートが日本列島に沈み込むエネルギーで歪みが集中している地域で起きた大地震で山をえぐるような大規模な土砂崩れが起きた。栗駒山の火山灰が堆積し水を含むと崩れやすい地盤だったことが土砂崩れの被害拡大に繋がったと見られている。土石流に飲み込まれ7人が行方不明になった温泉宿「駒の湯」のある宮城県 ...

2008年6月12日(木)

アメリカ発 ミツバチ“大量失踪(しっそう)”の謎

いま、アメリカ全土で、養蜂家の所有するミツバチが大量に姿を消し、農業大国に衝撃が広がっている。アメリカでは農作物の3分の1をミツバチの受粉に頼っているだけに、食糧高騰に拍車をかけかねないと危機感が高まっている。科学者たちはこの異変を「蜂群崩壊症候群(CCD)」と命名。米農務省は緊急に研究チームを立ち上げて原因究明に乗り出した。明らかになりつつあるのは、グローバル化に伴 ...

2008年6月11日(水)

復興を阻む”格差” ~中国・四川大地震から1か月~

中国・四川大地震から1か月。復興のなかで改めて浮き彫りになったのが、急激な経済発展を遂げた中国の”貧困”や”格差”の問題だ。被災地の多くは貧困問題を抱える農村部。長く出稼ぎに行ってともに過ごす時間のないまま子どもを失った家族や、家も仕事も失い都市部へ移住する家族など、貧困が復興に影を落としている。中国政府は農村の復興を豊かな都市部の省や直轄市に割り当てた。農村部の被災 ...

2008年6月10日(火)

過熱するスピリチュアル・ブーム

占い、ヒーリング、デトックス・・・。いま。いわゆるスピリチュアルに関する マーケットが急成長している。書籍や家電製品、雑貨やゲームなど市場規模は 一兆円に達したという見方もある。目立つのは、これまでの10代、20代に加えて 30代以上での広がり。背景には成果主義の導入などで、不安や孤独を抱えていることあると見られている。一方でブームを悪用した悪質商法や詐欺も急増。全国 ...

2008年6月9日(月)

大丈夫か?ニッポン株式市場

今、日本の株式市場の足下が大きく揺れている。「市場が閉鎖的」「企業が株主を軽視している」。日本株を買い支えてきた外国人投資家から厳しい批判が噴出。国内からも企業の経営姿勢を問題視する声が挙がっている。サブプライムローン問題が明らかになってから、とりわけ落ち込みが目立った日本の株価。投資家の中にはすでに日本株への投資を減らし、新興国などにシフトする所も増えている。 さら ...

2008年6月5日(木)

ノルウェー“小国”の外交戦略 ~クラスター爆弾規制交渉~

大量に残る不発弾によって、世界中で市民に多大な被害をもたらしてきたクラスター爆弾。先週、そのクラスター爆弾を禁止する初めての国際条約が111カ国によって採択された。複雑な利害が絡み合う多国間交渉をまとめあげたのは、数々の和平交渉の仲介役として存在感を示してきた北欧の国ノルウェー。1年半に及んだ交渉は、一時存続すら危ぶまれる状況に陥ったが、危機を乗り越え、合意に導いたの ...

2008年6月4日(水)

ランキング依存が止まらない ~出版不況の裏側~

このほど、出版社の倒産件数が15年ぶりの高水準を記録したことが明らかになった。かつて「声に出して読みたい日本語」などのベストセラーを生み出し、じっくりと本を育てることで定評のあった草思社も経営が破たん。背景には、読者の本の選び方が劇的に変化していることがある。「売り上げランキング」をもとに本を選ぶ人が増加。売れる本への一極集中が顕著となり、書店ではランキングに入らない ...

2008年6月3日(火)

“自分の細胞”で病気を治せ ~再生医療最前線~

これまで治療法がなかった病気を、患者自身の体内にある「細胞」を用いて治す「細胞治療」が広がり始めている。骨髄の幹細胞からは、糖尿病や動脈硬化などによる足の壊死を防いだり、肝臓病や脳梗塞の治療が行われている。また細胞をシート状に培養する技術が最近開発され、角膜、そして重い心臓病への応用まで始まった。自分の細胞を使うため拒絶反応がない一方、治療の効果が出る患者が限られると ...

2008年6月2日(月)

あなたは人を裁けますか ~裁判員制度まで1年~

国民が、殺人や強盗など重罪事件の判決に関わる「裁判員制度」。来年5月に始まることが決まった。しかし世論調査では、参加したくないと答える人が8割。最大の理由は「裁く責任の重さ」だ。「冤罪」の恐れや「死刑事件」に関わることへの不安…。かつて渦中にいた冤罪被害者や元裁判官からは、市民が難事件を裁く重さに耐えられるのか疑問の声が挙がり始めている。一方、「市民感覚の反映」という ...