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この年の出来事
9月のアメリカ発「リーマンショック」。経済危機を乗り越えるための展望を探り、年末には放送時間を拡大して特集しました。中国の成長戦略や、日本が国際競争に勝つための技術力など、今後の日本の活路についても伝えました。

2008年 2月

新しい記録から見る
2008年2月28日(木)

新興国富裕層が日本を変える

人口減少、消費低迷。低成長から抜け出せない日本。こうした中、存在感が増しているのが新興国の富裕層。最高級のマグロが中国の業者に競り負け日本人の口に入らない、こうした日本の”買い負け”は、水産物だけでなく中古車市場などで相次いで起きているのだ。一方、国内の個人消費が伸び悩む中、去年、訪日した外国人数は過去最高を記録した。日本の企業や地域にとっては、潤沢な資金を持つ新興国 ...

2008年2月27日(水)

“退院”と言われたけれど ~精神障害者 社会復帰の壁~

今、精神科病院からおよそ7万人の「精神障害者」を退院させる政策が進められている。対象は既に病状が改善し、医療の点では入院の必要が無いとされているにも関わらず病院で過ごしている「社会的入院」患者である。今回、国は障害者の自立支援や医療費削減などから、政策転換の舵をきった。しかし、長すぎた政策のつけは重く、障害者達にのしかかっている。20才過ぎで病院に入り、生活の術を身に ...

2008年2月26日(火)

畑の中は宝の山 ~農産物の知的財産権~

いま全国各地で、独自ブランドの農産物を「知的財産」として保護し、輸出戦略の要とする動きが始まっている。福岡県はイチゴ「あまおう」の商標や品種を輸出先でも登録して独占販売をねらう。岩手県八幡平市の安代(あしろ)地区は、「安代りんどう」の栽培法をニュージーランドの農家に教え、品種の使用料を得るまでになっている。一方で、日本で品種開発された農産物が海外で無断栽培され、対応に ...

2008年2月25日(月)

深刻化する“デートDV”・恋人から暴力

「メールに返事がないと突然殴られた」「お風呂やトイレまで行動を逐一報告しろと言われた」。今、10代や20代の若者の間で交際相手から一方的に暴力や嫌がらせを受ける”デートDV”の被害が深刻になっている。内閣府が発表した調査結果では、20代女性の5人に1人以上が精神的・身体的暴力を受けた経験があることがわかった。背景には相手を束縛することが愛だという恋愛幻想があると指摘さ ...

2008年2月21日(木)

地球温暖化 異常気象 海からの警告

日本の海洋研究開発機構と東大の海洋観測グループは、海がもたらす異常気象、特にインド洋をめぐる地域での異変を解明し、世界的な話題を呼んだ。オーストラリアの大干ばつやアフリカ諸国で起きた大洪水である。インド洋で起きた異変は、遠く日本の去年の酷暑の原因になった可能性もあるという。本来、気温の変化やCO2濃度の上昇などを緩和する働きを持つ「海」。温暖化の下、その海が異常気象を ...

2008年2月20日(水)

秘められた能力を引き出せ ~広がる知的障害者の雇用~

これまで障害者の中でも最も就労の難しかった知的障害者の雇用が、今急速に伸びている。この動きに弾みをつけたのは、去年11月、静岡で開かれた障害者の技能オリンピック「国際アビリンピック」での日本の知的障害者の大活躍だった。パソコン入力の技能を競う「データベース作成」部門で、日本勢が金・銀・銅を独占、健常者にも勝る能力の高さを証明した。パソコン入力だけでなく、接客や老人介護 ...

2008年2月19日(火)

世界原発建設ラッシュ 問われる日本

アメリカだけで33基。2030年までに全世界でおよそ300基。米スリーマイル島、旧ソ連チェルノブイリの事故以降20年以上凍結されてきた原発建設に、再び火がついた。地球温暖化対策、原油高もあって、建設ラッシュの様相を呈している。そんな中、世界から注目されるのが日本企業だ。世界が止まっていた間も日本国内で原発建設を続けてこられたため世界最高の技術力を誇る、三菱重工、日立、 ...

2008年2月18日(月)

郷土料理の“深いチエ”

去年末、農水省が発表した「郷土料理100選」。それぞれの地域の食材をどう料理に結実させてきたか、まさに「食の知恵」の集積である。しかし今、継承されず消えて行く郷土料理も多い。「地産地消」を支える郷土料理の消失は野菜の栽培にまで影響し、日本の食文化の衰退を招く恐れまで出ている。一方で、土地の気候・風土に合った料理は、食習慣の乱れを解決する切り札としても見直され始めている ...

2008年2月14日(木)

猛追オバマVSクリントン ~逆転劇の裏側で何が~

今月5日、全米20以上の州で投票が行われ、大統領選の天王山と言われたスーパーチューズデー。注目の民主党の候補者選びは史上稀に見る接戦となり、結局勝負は持ち越しとなった。しかし、数週間前には世論調査で大差をつけられていたオバマ氏が互角の戦いを演じ、その後も続く各州の予備選などでもオバマ氏が連勝していることは、「勢いはオバマにあり」を印象づけている。有名人で強固な組織力を ...

2008年2月13日(水)

国vs自治体 基地と補助金をめぐる攻防

基地の“代償”として国から自治体に交付される補助金。在日アメリカ軍の再編計画で決まった空母艦載機の移転を拒否する岩国市に対して、国は今年度の補助金35億円を凍結した。その予算措置をめぐって追い込まれた市では、10日、市長選が行われた。その結果、空母艦載機の受け入れ容認の姿勢を示した候補が僅差で当選、しかし市民の間にできた溝は深まっている。沖縄でも、これまで再編計画に反 ...

2008年2月12日(火)

病院が町を追いつめる

自治体病院が今、地方自治体を追いつめようとしている。去年6月に成立した「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」によって、平成20年度決算から、これまで一般会計から切り離されてきた自治体病院の会計を連結することが決定。赤字の割合が標準財政規模の40パーセントを超えた自治体は、国から「財政破綻」と判定されることになったからだ。平成17年度の全国の自治体の標準財政規模から ...

2008年2月7日(木)

アメリカ発 “景気減速”が止まらない

去年の住宅着工件数が前年比で20%以上減少したアメリカ。サブプライムショックは金融の世界にとどまらず、消費の落ち込みや雇用の減少におよび、アメリカ経済の先行きが今、大きく懸念されている。世界の景気を引っ張ってきたアメリカがリセッション(景気後退)に陥るという悲観論さえ少数派ではなくなりつつある。アメリカ経済の闇はどこまで深いのか、消費や雇用の現場取材や専門家へのインタ ...

2008年2月6日(水)

地球温暖化 CO2の“見える化”

今、LCA(ライフサイクルアセスメント)というキーワードが注目を集めている。 製品の製造から運搬・廃棄までに発生するCO2を明示しようという試み。言ってみれば、環境への負荷を”見える化”しようとする動きである。「見えなければ減らせない」いうことで、今、製造・流通・個人の間で発生するCO2排出量を表示する動きが始まっている。どうすれば”見える化”できるのか、コスト増との ...

2008年2月5日(火)

ソフトウエア危機 ~誤作動相次ぐハイテク製品~

扉が開いたまま上昇し始めたエレベーター。突然2万トンの水を放流したダム。メールの作成中に電源が切れる携帯電話。今、組み込まれているコンピューター・ソフトの欠陥で機械がトラブルを起こすケースが相次いでいる。経済産業省の調査では今や製品の不具合の最大の原因がソフトの欠陥であることが判明。トラブル多発の背景には、電子機器の高機能化によってソフトの分量が急増したこと、そして開 ...

2008年2月4日(月)

追跡・毒混入ルート ~中国製ギョーザ 深まる謎~

中国から輸入された冷凍ギョーザから殺虫剤の成分が検出された問題。毒性が高く中国でも流通・使用が禁止されている殺虫剤がなぜ検出されたのか、幾つかの可能性が指摘される中で原因の特定作業が進められている。一方、今回の問題では安全確認が業者任せになっていることなど、食の安全を確保するための態勢に様々な死角があることも明らかになった。なぜ毒が混入したのか、被害の発生と拡大を防ぐ ...