被災地で開局が相次いでいる臨時災害FMラジオ局。その数は過去最高の26局にのぼる。炊き出しや交通機関の復旧状況など、マスメディアではカバーしきれない身近な情報を放送している。その取材やアナウンサー役を担っているのは被災者自身だ。町のおよそ3分の2が津波によって壊滅した宮城県女川町で災害FMを立ち上げたのは10代から30代の若者たち11人。中心メンバーは、「津波で引きこもる家が流されました」と話すひきこもりやニートだった若者たちだ。はじめは自分たちの再生が目的だった若者たち。しかし、アルバイトしか見つからない地域の厳しい労働環境のなかで、次第に、町をどう復興していくのか、自分たち若い世代が町の復興をどう支えていくのかなどの問題にぶち当たっていく。災害FMに集った若者と、そこに寄せられるリスナーの声から、被災地の「若者」のリアルな姿と想いをドキュメントとして追う。
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