千利休ゆかりの聚光院にある狩野永徳の国宝の襖絵、世界遺産の銀閣寺にある襖絵など、京都の一級の文化財が最先端のデジタル技術で複製品に置き換わっている。劣化が進む文化財保存の新たな手法として注目を集める一方で、本物が見られなくなることや本来の目的を超えた商業利用が広がり、議論を呼んでいる。イタリアでも最近「最後の晩餐」のデジタル画像がネット公開され話題となったが、複製については商業利用など厳しく制限されている。文化財をめぐる最先端技術の波紋に、国や社会はどう向き合えばよいのか。欧米と日本の現状を通して考える。
みんなのコメント