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この年の出来事
「消えた年金」5,000万件という事態が判明。年金記録訂正などが注目されました。7月の衆院選では与党が大敗、9月には安倍総理が突然の辞任と政局は混乱続き。アメリカのサブプライムローン破たんの影響で日本でも急激な株安が起こりました。

2007年 6月

新しい記録から見る
2007年6月28日(木)

飛鳥美人はよみがえるか

「飛鳥美人」で知られる奈良県明日香村の高松塚古墳壁画。石室を解体し、カビに蝕まれた国宝壁画を修復するという前代未聞のプロジェクトが行われている。これに挑むのが修復の専門家や地元・奈良の石工を中心としたチーム。劣化した石を傷つけることなく解体する作業は、1300年前に精緻な石の構造物を作り上げた古代の職人との知恵比べでもあった。一方、石室解体後の課題となるカビの除去作業 ...

2007年6月27日(水)

苦悩する介護施設 ~医療制度改革の波紋~

「医療制度改革」がスタートして1年あまり。その陰で今、介護現場に異変が起きている。本来なら、病院に入院すべき重い症状の高齢者が、介護施設に次々と入所しているのだ。施設の中で、入所者の容態が急変し、心肺停止に陥るなど、命に関わる事例も報告されている。介護施設は、医療を主目的としていないため、病院に比べて医療体制が整っていない。現場の医療スタッフは、危うい綱渡りを強いられ ...

2007年6月26日(火)

身近な昆虫に異変あり

先月開かれた「全国赤とんぼサミット」。そこで研究者から深刻な報告がなされた。「全国で赤とんぼが激減している」。環境の悪化に強いと言われた日本の原風景・赤とんぼがなぜ消えるのか。調べていくと、温暖化の影響、水田の変化、新しい農薬の影響・・、知られざる環境の変化が背景にある事が分かってきた。一方で、都市ではクマゼミの大量発生が問題になっている。背景には都市の公園や街路の緑 ...

2007年6月25日(月)

“金融制裁”の攻防 ~アメリカと北朝鮮~

マカオの銀行にあった北朝鮮関連資金の送金問題が決着したのを受け、6か国協議米代表のヒル国務次官補が電撃的に訪朝した。米国が資金の返還に合意してから3ヶ月。送金問題が長引いた最大の原因は、米財務省が金融制裁に例外を設けることに抵抗したことだ。ここ数年”金融版テロとの戦い”を進めてきた財務省の切り札が、基軸通貨ドルを武器にした金融制裁だった。米国は北朝鮮を国際金融システム ...

2007年6月21日(木)

“集団自決”62年目の証言 ~沖縄からの報告~

太平洋戦争で激しい地上戦の舞台となった沖縄。アメリカ軍の上陸後、多くの住民が日本軍から渡された手榴弾などで自決を図った。これまで集団自決は日本軍によって強いられたとされ、教科書にもそう書かれてきた。ところが、この春、高校の日本史の教科書検定で、大きな修正が行われた。集団自決をめぐる記述から「日本軍の強制」に関わる言葉が削除されたのだ。一昨年、起こされた裁判の中で、当時 ...

2007年6月20日(水)

介護は第2のハネムーン

先月下旬、芥川賞の選考委員などを務めた作家の大庭みな子さんが亡くなった。それまでの11年間半身不随の生活を支えてきたのは、夫の利雄さんの献身だった。エリート技術者だった利雄さん、妻が倒れるやすっぱりと自分の夢を諦め妻の介護に専念してきた。慣れない男の介護、七転八倒の介護と夫婦の葛藤、その軌跡が利雄さんの介護日記に克明に残されている。日誌の結論は「介護はセカンドハネムー ...

2007年6月19日(火)

誰のため?タクシー値上げ ~規制緩和の裏側で~

タクシー運賃値上げの動きが全国に広がっている。全国の60%以上の地域が、競争激化で悪化した運転手の労働条件を改善するためとして国土交通省に値上げを申請、認められれば10年ぶりの大幅値上げとなる。タクシー業界では、5年前の規制緩和以降、厳しい過当競争時代に突入した。固定給がなく、売り上げに応じて運転者と会社が取り分を分け合う給与体系のため会社側は次々増車して利益を確保、 ...

2007年6月18日(月)

時代を励ました歌 ~ZARD 坂井泉水さんが遺したもの~

90年代を代表する人気ユニット・ZARDのボーカル坂井泉水さん(40)が先月末、急逝した。事務所にもうけられた献花台には、1万人を超すファンらが押し寄せ、ネット上には「あなたの歌で生きられた」「辛い時に励まされた」など坂井さんと歌への思いが溢れた。オリコンのチャートでは、去年のアルバムが300位圏外から2位に急浮上するなど、一種の社会現象となっている。 「希望の歌を ...

2007年6月14日(木)

コムスン 拡大主義の破たん

事業所の指定を不正に受けていたとして処分された介護サービスの最大手コムスン。昭和63年にわずか2人の職員でスタートしたが、「介護はビジネスになる」とする折口雅博氏が率いるグッドウィル・グループの子会社となり急成長。全国に2000あまりの事業所を展開し、介護保険制度を支える存在となった。しかし人員の裏付けがないままの事業拡大や売り上げ重視の姿勢に対し、利用者などからの批 ...

2007年6月13日(水)

パイロットが足りない ~アジアと日本の空で何が~

今、アジアの空で、旅客機のパイロットを巡る争奪戦が加熱している。経済成長著しい中国やインドを中心に航空需要が爆発的に拡大。航空各社は一人でも多くのパイロットを確保しようと、国境を越えた引き抜き合戦を繰り広げている。パイロットの”多国籍化”が進む中、パイロット同士や管制官とのコミュニケーションがうまくいかず、空の安全を脅かしかねない事態も起きている。こうしたパイロット不 ...

2007年6月12日(火)

街をさまよう若者たち ~新しい形のホームレス~

インターネットカフェ、ハンバーガーショップ、カラオケボックス。今、アパートの家賃を払えず、24時間営業の店を転々と泊まり歩いて生活する新たな形のホームレスが問題となっている。目立つのは、就職氷河期に地方から東京に出てきたものの、正社員の職を得られずに部屋を追い出された20代~30代の若者たち。ネットで見つけた日雇い派遣の仕事などに就いているが、賃金が安く、部屋を借りる ...

2007年6月11日(月)

膨張する“もう一つの世界”

インターネット上で自分の「分身」を操り、買い物をしたり、事業を興して金儲けをしたり。セカンドライフと呼ばれる仮想現実社会への参加者は急増し、今や世界で650万人を数える。日本語版が開設されることになって、広告や市場調査の媒体として企業からの注目も集まっている。それにしてもなぜそこまで人を熱中させ、企業の関心を呼ぶのか。ヘビーユーザー、セカンドライフ内の稼ぎをリアルマネ ...

2007年6月7日(木)

“宙に浮いた年金記録” どうする5000万件

公的年金の加入記録をめぐり、年金システムへの信頼が揺らいでいる。社会保険庁は、10年前に基礎年金番号を導入し、年金記録の統合を進めてきた。しかし、統合されず誰のものか確認されていない年金記録が5000万件に上ることが明らかになり、いま国会攻防の焦点になっている。なぜ、こうした問題が生じたのか。そして“本来支給されるはずの年金が受け取れない”というケースなど被害の実態は ...

2007年6月6日(水)

急増する新たな悪質商法 ~「次々販売」の手口~

布団に着物、宝石・・・。同じ人が訪問販売員などから分割払いで次々と商品を買わされ続け、いつのまにか多額の負債を抱えてしまう悪質商法「次々販売」のトラブルが全国各地で急増している。ターゲットになるのは、認知症や一人暮らしの高齢者。被害は全国に広がり、自殺に追い込まれる高齢者もいる。救済に乗り出した日弁連は、悪徳業者跋扈の背景に、クレジット会社の「個品方式」という特殊な契 ...

2007年6月5日(火)

河瀨直美監督 いのちのメッセージ

今年のカンヌ国際映画祭で最高賞に次ぐ審査員特別賞に輝いた河瀬直美監督の「殯(もがり)の森」。認知症の男性と子供を失った介護士の女性との命の交感を描いた作品である。作品の背景となったのは認知症を患う養母の介護経験と長男の出産。その経験が、デビュー以来「生きる意味」を見つめてきた河瀬さんに、改めて「命とは何か」問い直させるきっかけとなった。授賞式で「日本が大切にしなければ ...

2007年6月4日(月)

動き出した民営刑務所

先月、山口県美祢市に日本初のPFI方式による民営刑務所『美祢社会復帰促進センター』の開所式が行われた。鉄格子や高いコンクリート塀を設けず、「無線タグを使った遠隔監視」などの最先端技術で管理するハイテク刑務所である。受刑者数がここ10年で1.8倍に増え、ほとんどの刑務所で定員オーバーという現状の中、ついに法務省が、戦前から続く国による刑務所運営の一部を、民間に委託すると ...