「飛鳥美人」で知られる奈良県明日香村の高松塚古墳壁画。石室を解体し、カビに蝕まれた国宝壁画を修復するという前代未聞のプロジェクトが行われている。これに挑むのが修復の専門家や地元・奈良の石工を中心としたチーム。劣化した石を傷つけることなく解体する作業は、1300年前に精緻な石の構造物を作り上げた古代の職人との知恵比べでもあった。一方、石室解体後の課題となるカビの除去作業も難航が予想され、修復チームでは様々なシミュレーションを始めている。石室解体という最後の賭けともいえる挑戦。その現場に密着するとともに文化財保存の課題を検証する。
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