国産ロケットは勝ち残れるか ~衛星打ち上げビジネス~
5月18日、種子島宇宙センターから韓国の衛星を載せたH2Aロケットが打ち上った。日本が外国の衛星を打ち上げる商業利用の第一号となった。日本では5年前にロケット打ち上げが民間に移管され、膨大なお金がかかる打ち上げを継続していくには商業利用の拡大が不可欠となっている。しかし、世界では過去の信頼と実績で市場をリードする欧州のアリアンロケットや低価格で力を見せるロシアのプロト ...
5月18日、種子島宇宙センターから韓国の衛星を載せたH2Aロケットが打ち上った。日本が外国の衛星を打ち上げる商業利用の第一号となった。日本では5年前にロケット打ち上げが民間に移管され、膨大なお金がかかる打ち上げを継続していくには商業利用の拡大が不可欠となっている。しかし、世界では過去の信頼と実績で市場をリードする欧州のアリアンロケットや低価格で力を見せるロシアのプロト ...
今年3月、国内最大手のフィルム映写機メーカーが破産し、半世紀の歴史に幕を下ろした。その背景には「フィルム」を廃し、「デジタルデータ」で配信することで、莫大なフィルム現像コストや映写技師の人件費を削減しようというアメリカ・ハリウッドを始めとした大手配給会社の思惑がある。国内では既に、大手シネコンの8割以上がフィルム映写機を使わなくなり、来年には「完全デジタル化」が完了す ...
団塊世代の高齢化が始まった日本。現在、死亡する人の数は年間120万人だが、18年後の2030年には160万人へと急増。「多死」の時代が到来する。こうした中、国は「社会保障と税の一体改革」で「施設から在宅へ」という方針を加速させた。平均在院日数を減らし、在宅医療を推進することで、医療・介護費を抑制しようというのだ。しかしNHKの取材で、介護をしてくれる家族のいない一人暮 ...
スマートフォン、ICカードなど身近な電子機器から、私たちは膨大な情報を発信している。インターネットで検索した内容、買い物をした商品や価格、駅の改札を通った移動、さらには病院で受けた検査結果まで、あらゆる情報がデジタル化され記録される時代。生まれるデータの量は、この数年で飛躍的に増え、“ビッグデータ”と呼ばれている。解析不可能だったビッグデータを技術の発達で分析できるよ ...
この夏の電力不足が話題となる中、エネルギーをもっと有効に利用しようという動きが広がっている。その鍵を握るのが「熱」の有効利用である。「省エネ大国」と自負してきた日本だが、燃料などのかたちで消費するエネルギーのうち実に3分の2が使われることなく「排熱」として捨てられている。その排熱を冷暖房などに使うコージェネレーションというシステムの導入が、原発事故以来、企業の間で急速 ...
中東に民主化のうねりを巻き起こした“アラブの春”。その中心となったエジプトで、自由に投票できる初めての大統領選挙が行われ、期待が高まっている。しかし、民主化を求めた若者たちの思いと逆行する動きが出てきている。前政権の閣僚だった人物が急速に支持を伸ばし、若者たちは「当選すれば、独裁政権に逆戻りする」と懸念しているのだ。一方、厳格なイスラム主義を掲げる宗教勢力が地方の農村 ...
広い音域と豊かな音色から“楽器の王”と称されるピアノ。その300年以上に及ぶ歴史に左手一本で新たなページを刻み続けるピアニストがいる。舘野泉さん75歳。10年前脳出血で倒れ右半身不随になったが、その後2年かけて左手だけの奏法を習得し「左手のピアニスト」として復活した。左手だけで弾くという制約から、舘野さんは左手の親指と人差し指でメロディ、残りの指で和音を弾き分けるなど ...
中国共産党がいま、空前の政治スキャンダルに揺れている。重慶市のトップを務め、カリスマ的なリーダーとして人気を誇っていた薄煕来氏が突然失脚。妻による英国人ビジネスマンの殺害や自ら職権を乱用した汚職など様々な疑惑を報じられ、公の場から姿を消した。その背後には、秋に行われる最高指導部の交代をめぐる熾烈な“権力闘争”があるという。薄氏は「格差是正」を目指す独自の経済政策を掲げ ...
今年3月、日本老年医学会は「患者本人のためにならない場合には治療の差し控えや撤退も選択肢」とするガイドラインを発表した。特に議論となっているのは食べられなくなった患者のお腹に穴を開け、胃に直接栄養を流し込む「胃ろう」。寝たきりで意思表示もできないまま何年も生きる患者を前に、「本人は生きることを本当に望んでいるのか?」と悩み、胃ろうの中止を希望する家族が出てきている。患 ...
東日本大震災で犠牲となった消防団員は254人。その多くが最後まで危険地域で避難を呼びかけ、そして地域住民を守るため水門を閉めている最中に大津波に飲み込まれた。一方、プロの消防士の犠牲者は27人。なぜ消防団員にこれほど大きな犠牲が出てしまったのか、そしてその後、地域の消防団はどうなっているのか。今回番組では被災した東北沿岸地域の消防団へのアンケートを実施。現状ルポも交え ...
二夜目は、この40年の間、沖縄に投入されてきた振興予算が、真の自立に繋がってきたのかを見つめる。本土との格差是正という目的と共に、基地負担への見返りとも捉えられてきた多額の振興予算。とりわけ普天間基地の移設問題が浮上してからの振興策はいかに決められていったのか。政府関係者などの証言から浮き彫りにする。今年度、600億円増額されて2900億円に上った振興予算の使い道を探 ...
戦後27年間のアメリカ統治を経て、1972年5月15日本土に復帰した沖縄。経済格差の克服・米軍基地の縮小という当初の望みは40年たった今もかなえられずにいる。沖縄から伝えるシリーズ第一夜は、中国の台頭などによって、アメリカ軍にとって沖縄の位置づけはどう変わろうとしているのか。海兵隊の訓練の密着取材や当事者へのインタビューで探りながら、沖縄県民が望む「負担の軽減」は実現 ...
原発事故を受けていま、「海洋発電」に注目が集まっている。波や潮流の力を利用する海洋発電は、同じ自然エネルギーである太陽光や風力よりも安定して発電できるとされている。このため欧米では数年前から実用化を目指した開発競争が始まっている。特にイギリスは数々の優遇政策をもうけ開発をリード。試験的に電力供給も始めている。EU全体では2020年までに海洋発電で原発およそ5基分の電気 ...
5月7日、ロシア大統領に再び就任したプーチン氏。就任前から北方領土問題の解決に意欲を示したことで、今後の領土交渉の進展が注目されている。戦後67年にわたって進展しなかった日ロの領土交渉。特にここ数年は、「四島返還」の原則論のもとロシアの譲歩を迫る日本側と、そうした態度にいらだちを募らせ、交渉打ち切りさえも示唆するロシア側という、“最悪の関係”であったことが、NHKの独 ...
大型連休の午後、茨城、栃木など各地を同時多発的に襲った竜巻。1人が死亡、50人以上がけが、2000棟以上の建物が損壊し、国内最大級の被害をもたらした。コンクリートの土台ごと吹き飛ばされた家屋、なぎ倒された電柱…。現場ではいったい何が起きていたのか。竜巻の底知れぬ破壊力を徹底検証する。こうした強力な竜巻は、近年増加している集中豪雨の原因となる「巨大な積乱雲」が生み出すと ...
先月29日、金沢市を出発し東京ディズニーランドに向かっていた大型バスが、関越自動車道の道路脇の壁に衝突。乗客7人が死亡、39人が重軽傷を負った。バスの運転手は「居眠りをしていた」と語り、道路にはブレーキをかけた跡がなかった。料金の安さや手軽さから急成長した高速ツアーバス。平成17年におよそ23万人だった利用者は5年間で600万人にまで増加した。その一方で、価格競争は激 ...