“分断”されたアメリカはどこへ
再選を目指すオバマ大統領と、共和党のロムニー氏の激しい戦いが続くアメリカの大統領選挙。「公平」な社会の実現を掲げ、巨額の財政支出を伴う政策を推し進めてきたオバマ大統領に対し、ロムニー候補は、「自由」な競争こそが経済を立て直す道だと訴えており、双方の主張は全く相容れない。両陣営は互いを激しく非難する中傷合戦を展開、自らの支持層を固める内向きの選挙戦にひた走っている。この ...
再選を目指すオバマ大統領と、共和党のロムニー氏の激しい戦いが続くアメリカの大統領選挙。「公平」な社会の実現を掲げ、巨額の財政支出を伴う政策を推し進めてきたオバマ大統領に対し、ロムニー候補は、「自由」な競争こそが経済を立て直す道だと訴えており、双方の主張は全く相容れない。両陣営は互いを激しく非難する中傷合戦を展開、自らの支持層を固める内向きの選挙戦にひた走っている。この ...
全国に導入されて1年がたつ暴力団排除条例。そして今月末に施行される改正暴力団対策法など、いま暴力団排除の動きが加速している。企業や市民による利益提供や名義貸しを禁じることで、暴力団を弱体化させる効果を生んだ一方、福岡では困窮した暴力団によるとみられる市民を狙った凶悪事件が相次ぎ、警察が警戒態勢を敷いているが、なかなか犯人検挙には結びついていない。また、暴力団包囲網が狭 ...
アメリカで生産が急増する新しい地下資源、シェールオイルとガス。従来の化石燃料をしのぐ埋蔵量を持つエネルギー源の登場で、世界が大きく変わろうとしている。この新しい資源は、地下の固い岩盤(=シェール層)に含まれ、利用は困難とされてきたが、技術革新が採掘を可能にした。莫大な埋蔵量を誇るアメリカは、いち早く実用化に成功し経済効果に湧いている。さらに、石油の中東依存からの脱却も ...
今、着古した洋服を最新技術によって真新しい洋服に生まれ変わらせるリサイクルの新しい形、アップサイクルが注目されている。これまで古着のリサイクルは工業用の雑巾に再利用されるなど価値を下げるものだったが、アップサイクルでは新技術やデザインの力で高級ブランドの洋服をも産み出す。さらに、この動きは産業廃棄物の分野にも広がっている。自動車解体工場から大量に排出されるシートベルト ...
遠隔操作ウィルスに感染したパソコンから犯行予告が書き込まれた事件。逮捕され、その後釈放された3人の男性と保護観察処分を受けた男子学生について、警察庁長官が「真犯人でない方を逮捕した可能性が高い」と謝罪に言及するなど、異例の事態になっている。警察のサイバー捜査の盲点をついた犯人とは一体どんな人物なのか。4人もの“誤認逮捕”を出した捜査のどこに問題があったのか。遠隔操作事 ...
フェイスブックやツイッターなどの利用者が急増し、5000万人を突破。それに比例して、ネット上のコミュニケーションにのめり込んで仕事や生活に支障をきたす、“つながり依存”に陥る人が増えている。6月には、フェイスブックに夢中になった主婦が、高熱の1歳の息子を放置し死なせるという事件も起きた。厚生労働省の調査では、ネット依存が疑われる成人は全国で270万人、その多くが“つな ...
日本の高齢化・少子化は、世界でも例を見ないほどの勢いで進んでいる。働く人の数“生産年齢人口”は今年から100万人単位で減少、近い将来、世界最低レベルになると予測される。そんな中、日本の経済を立て直すには「女性をもっと活躍させるべきだ」という緊急リポートが、今月IMF(国際通貨基金)から発表される。日本は、出産や育児で仕事を辞める女性は6割以上、女性の企業幹部もごくわず ...
出口の見えない欧州経済の低迷。今、先行きに懸念が高まっているのが、ユーロ圏第4位の経済大国スペインです。欧州中央銀行による国債の無制限の買い取り策の発表や、財政支援に陥った国の救済制度「欧州安定メカニズムESM」の発足などから、利回りは一時低下し、危機は和らいだかに見えます。しかし、すでに緊縮策を行ってきたスペイン政府にとって、さらなる緊縮や構造改革が条件となる支援の ...
今から10年前の平成14年10月15日、北朝鮮から帰国を果たした拉致被害者の蓮池薫さん。今回、NHKのロングインタビューに応じ、これまで殆ど語ってこなかった“拉致の内実”を明らかにした。さらに24年間に及んだ北朝鮮での生活を初めて詳細に記した本を今月出版する予定である。ほかの拉致被害者の救出に何が必要なのか、拉致問題の解決に寄与していくことが人生の目的になったと語る蓮 ...
今年のノーベル医学・生理学賞の受賞者に、身体の様々な組織や臓器になるとされる「iPS細胞」を作り出すことに成功した京都大学教授の山中伸弥さんが選ばれた。山中さんは、特定の遺伝子を皮膚の細胞に組み込むと、体のあらゆる組織や臓器に変わる「初期化」が起きることを世界で初めて示した。この「iPS細胞」を使えば、病気やけがで失った組織でも、自分の他の部分の細胞から新たに作って移 ...
液晶テレビの市場を切り開き、高い技術で世界をリードしてきた「シャープ」。いま、一転して巨額の赤字に陥り、大幅な人員削減を迫られています。立て直しの鍵と期待された台湾の大手電子機器メーカー「ホンハイ精密工業」との提携交渉も難航し、経営再建の岐路に立たされているのです。そうした中、電機メーカー各社が注目するのが、スマートフォンの普及で市場が急拡大する中小型液晶の分野。日立 ...
社会が急速に変化し、混とんとする現代。常識を覆すような革新=「イノベーション」が求められる中で、世界から注目を集めるのが伊藤穰一さん、46歳。去年“イノベーションの殿堂”と称されるMITメディアラボの所長に抜擢された。大学は中退、専門に学問を学んだ経験はない。クラブDJで生計を立てたり、IT企業を創業したり、投資家やNPOの代表など多様な分野で経験を積んできた。期待さ ...
安い労働力を求めて中国に進出した日本の中小企業が急激な人件費の高騰などで窮地に追い込まれている。しかし、いざ撤退となると、労働者からは多額の退職金を要求され、税務当局からは優遇されてきた税金を過去に遡って追徴課税されかねない。最悪の場合、多額の借金のために日本の本社も倒産するケースさえ出始めている。こうした中、「撤退コンサルティング」と呼ばれるビジネスが今、注目を集め ...
「2030年代に原発ゼロ」の方針が打ち出されるなか、使用済みの核燃料から出る「高レベル放射性廃棄物」の最終処分という未解決の難題が浮かび上がってきた。9月11日、日本学術会議は原子力委員会に報告書を提出した。それによると法律で定められた方法である高レベル放射性廃棄物を地下深くに埋めて、放射能レベルが下がるまでの10万年間、隔離するという「地層処分」は、安全性が不確実な ...