出口の見えない欧州経済の低迷。今、先行きに懸念が高まっているのが、ユーロ圏第4位の経済大国スペインです。欧州中央銀行による国債の無制限の買い取り策の発表や、財政支援に陥った国の救済制度「欧州安定メカニズムESM」の発足などから、利回りは一時低下し、危機は和らいだかに見えます。しかし、すでに緊縮策を行ってきたスペイン政府にとって、さらなる緊縮や構造改革が条件となる支援の要請の声をなかなか上げられずにいます。混迷が長引く中、影響は最大の貿易相手国となっている中国、さらに中国を介して日本の実体経済にも広がり始めています。世界が注視するユーロ危機、その行方を探ります。
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