2017年1月

2017年01月31日 (火)

私のおすすめ北酒場。

 「北酒場」担当の一人、米本です。今回は東北・北海道各地を巡り、北酒場を旅しました。酒場にカメラが入ると、せっかくの酒も酔うに酔えないのではと気を揉みましたが、行く先々で快く取材に応じて頂きました。ご協力頂いた皆様に心より感謝致します。

一口に「北酒場」と言っても、営む主やお客の数だけ個性豊かな店があり、とても60分では描き切れない巨大なテーマだと改めて恐縮している次第です。「北国にとっての酒場とは何か」を、問いながらの旅でした。ご覧頂いた皆さんにも、それぞれの思う「北酒場」があることと思います。私は今回、非常に残念ながら、番組でご紹介しきれなかった「北酒場」をご案内します。

1sameginza.jpg

青森県・八戸市にある「鮫町」の酒場です。八戸と言えば、飲み屋横丁や朝市が有名ですが、本八戸から八戸線でわずか12分のところに、世にも珍しい「鮫」という名の駅があります。江戸時代から続く漁師町で、八戸藩の財政を支える廻船の寄港地としても栄えました。名前の由来は、かつて鮫が獲れたからとも言われますが、真相は謎。八戸港の開発が進むにつれ港の規模は小さくなりましたが、漁師の皆さんを始め、地元の方々が足しげく通うディープな酒場があります。人呼んで、「鮫銀座」。実は、番組で何度も登場する印象的な踏切は、この鮫で撮影したものです。 

2samejiru.jpg

港の市場からすぐ近く、オープンして間もない居酒屋「うみばた」さん。店のママは漁師一家の生まれで、店では新鮮かつ珍しい海の幸を頂けます。ママのお兄さんが獲ったタコの「えらかれ」という内臓のボイルや、鯨汁、サメナマスなどなど。漁師の皆さんは、極寒の海風にさらされる仕事はさぞかし過酷と思いますが、自分の獲物を喜んでもらえる仕事に誇りをもっているお話が印象的でした。運が良ければ、珍味「タコの白子」も食べられます!

3mishimaya.jpg鮫で一番の老舗は、50年続くやきとりの店「三島屋」さん。優しい女将さんと、気さくな常連さんたちが醸し出す、和気あいあいの雰囲気がたまらない酒場です。店の看板でもあるやきとりは、ボリューム満点。そしてじっくり煮込んだおでんも絶品です。ごく一部ですが、番組でもその豆腐の雄姿をご覧頂きました。「鮫」という荒々しい名前とは裏腹に、心温かい皆さんが迎えてくれる、魅力的な酒場です。ぜひ、鮫銀座でのはしご酒をオススメします。

 

 ここからは、「北酒場」を担当したもう一人、原賀がご案内します。私が紹介するのは、番組内で“変わり種の北酒場”として登場した、安達太良山の山小屋「くろがね小屋」です。「くろがね小屋」は1949年に開業、今では、年間2万人以上の登山家が立ち寄る、国内有数の人気山小屋。夏は心地よい風が吹き抜け秋には紅葉が美しい登山道も、12月から4月までは深い雪に閉ざされます。しっかりとした雪山登山装備と登山計画が必要です。

 

4kuroganegoya.jpg歩き始めて2時間、ようやく山小屋到着。まず向かうのは、小屋の中にある温泉“くろがね温泉”。平安時代から続く、歴史ある温泉です。その湯は白濁した酸性泉。神経痛や肩こりは勿論、冷え性にも効果があるとか!雪の中を二時間歩いて固まった体も、ほっこりとほぐれる、至福の時間です。

5kuroganeonsen.jpg温泉から出たら、いよいよお楽しみの宴の時間。ビール、日本酒、濁酒、ウイスキー、ワイン…。皆さん、思い思いの酒を持ち込み、楽しそうに飲んでいらっしゃいました。「頑張って登ってきたから飲めるお酒。道中の苦労、綺麗な景色、山仲間との語らい。そんなものが最高のおつまみ」という登山家の言葉が印象的でした。山と酒を愛する気持ちに脱帽です。

6kuroganeenkai.jpgそして何といっても宴の“しめ”は小屋の名物、くろがねカレーです。たくさんの野菜とスパイスを、管理人さんが二日間かけて煮込んだ絶品。20年前に前任の管理人さんがレシピを考え、その味をずっと引き継いでいるそうです。このカレーの美味しさは、登山家たちの間では常識で、全国にファンがいるとか。

7kuroganecurry.jpg消灯は九時。みなさん、楽しく飲んでも飲み過ぎず、消灯を守り、朝は7時に山頂向かって颯爽と出発してゆきました。あくまでもここは酒場ではなく山小屋だと、再確認。皆さんも、ぜひ一度、くろがね小屋に足を運んでみてください。2時間の雪山登山はちょっとしんどいかも知れませんが、だからこそ出会える極楽の一杯が待っています!

今回は本当に多くの北酒場に行き、たくさんの人たちに出会いました。楽しい一杯。苦しい一杯。切ない一杯。様々な酒が北酒場にはありました。最後になりましたが、快く取材に応じてくれた多くの皆様、本当にありがとうございました。

投稿時間:11:00 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


2017年01月24日 (火)

寒い日が続きますね。

「新日本風土記」事務局スタッフです。

寒いですね。東京はここのところ晴れ続きで、気温が低くてもお天道様を拝めると、なんとかがんばろうという気持ちになります。いや、でも冷たい風にピューッと吹き付けられると、一気に気持ちが萎えて、頭の中が「しんどいしんどい」という唸り声に変わってしまいます・・・。インフルエンザも流行っていて集団感染なども起きていますね。皆さん、うがい手洗いを徹底して、どうにか元気に過ごしましょうね。

寒い夜、心と体を温かくしてくれること請け合いなのが、今週金曜放送の新日本風土記「北酒場」です!舞台は北海道から東北まで。土地土地の歴史と風土が詰まった酒場で、美味しいお酒、美味しい肴、そして味わい深い人間ドラマに心ゆくまで酔いしれていただけると思います。乞うご期待です!

投稿時間:11:00 | カテゴリ:事務局便り | 固定リンク


2017年01月17日 (火)

美味しい豆腐に出会える幸せ。

「豆腐」の回を担当したAD田村と申します。取材でお世話になった皆さま、番組をご覧いただいた皆さま、ありがとうございます。

今回の取材で、豆腐の素晴らしさに気づき、毎日、豆腐はもちろん、豆乳も飲むことが日課になりました。最近では近所の豆腐屋さんへ通ううちに油揚げをサービスしてもらえるようにまでなりました。

見てくださった方の中には、番組の中で紹介した豆腐を食べてみたい!と思われた方もいるんじゃないでしょうか。今回は番組の中で紹介しきれなかった「おいしい豆腐が食べられるスポット」をご紹介します。

beans.jpg今回おすすめするのは、番組でも紹介した豆腐屋さんの小林光男さん、鋼平さん親子が経営するカフェです。

tofu_cafe.jpg豆腐屋なのにカフェ?と思われるかもしれませんが、豆腐にはもっといろいろな食べ方があるのに、それを言葉だけで提案するのではなく、実際に食べてもらおうと思ったのがお店を出したきっかけなんだそうです。

ランチメニューはパスタ・オムライス・ロコモコ・カレーなどをはじめ、バリエーション豊かな料理が並びます。豆腐を使い、調理しているので、とてもヘルシーです。

lunch_plate.jpg中でも一番のおすすめがランチプレート。週替わりで、メニューは違いますが、一枚のお皿の上だけで、お豆腐のバンバンジーサラダ、ひじきとお豆のまぜごはん、納豆とお豆腐のネギオムレツ、くみ上げ湯葉のオクラナメタケ添え、れんこんのお豆腐はさみ揚げの五種類のアレンジ料理が食べられます。こんなに対応出来てしまう豆腐に無限の可能性を感じてしまうのは私だけでしょうか・・・。

そして、もう一つおすすめなのがオリジナルパンケーキです。

pancake.jpg豆腐を生地に練り込んだふわふわしっとりのパンケーキに、豆腐ホイップをのせて仕上げた見た目も美味しい一品。見た途端、歓喜の声を上げてしまうこと間違いなしです。

 

tofu_shop.jpgここで食べたお豆腐は隣のお店で買うことが出来ます。お食事を済ませたお客さんが、そのまま豆腐に手を伸ばす姿が、ここの豆腐の美味しさを物語っています。今までの豆腐屋のイメージとは全く違う新しいスタイルの豆腐屋さんですが、子ども連れのお母さんや高校生など、幅広い年齢層のお客さんで連日賑わっています。是非、訪れてみてはいかがでしょうか。

投稿時間:11:00 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


2017年01月10日 (火)

丹後のおすすめパワースポット

『丹後』回を担当しました、山口と申します。

京都市から車を走らせて2時間。京都市内中心部とは全く違った風景を味わいながら4ヶ月間、海とともに暮らす人々を取材させていただきました。
取材にご協力を頂いた方、本当にありがとうございました。
土地に根ざして健やかに暮らしている取材先の方々のシンプルな生活を、自分は時折羨ましくも感じました。太陽が上がるとともに働いて、日が暮れれば家でゆっくりする。自然を崇めて、地に足着いた生活をする人たちと長い時間向き合うことで、自分自身も心が健やかになれた気がします。陳腐な言葉ですが、そういった経験は仕事をこえて、人生の糧になりました。

旅のとっておきとして丹後で紹介したいのはパワースポットです。

まずは景色編から。

「丹後」といってもかなり広く、総面積は東京23区の倍以上の範囲。取材の移動が大変でした。そんな中、車で取材先から取材先へ向かう途中、何度も素晴らしい景色と出会うことができました。取材が中々思うようにいかない時は、きれいな景色にパワーをもらって、励まされていました。

1.asokai.JPG横からの天橋立。
上から見る天橋立も絶景ですが、横からみる天橋立も趣があります。
松林によって隔てられた海は波風がたたず、湖のように穏やかです。
天橋立はイザナギノミコトが天界と下界を結ぶために、はしごを作って立てておいたが、眠っている間に海上に倒れ、そのまま一本の細長い陸地になったのだとされています。取材道中、天橋立の横を通るたび心が洗われていました。

2.unkai.JPG2つ目は大江山の雲海。丹後は海のイメージが強いですが山地も多い地域です。600m級の山々が連なり、ほとんどが国定公園に指定されています。ここは大江山という丹後の南端。見えるのはなんとも神々しい雲海です。

この景色は10月上旬から11月下旬に拝むことができます。大江山は鬼伝説でも有名な場所で雲海が見られる道中にはそこかしこに鬼の人形が置かれ、神秘的な空気が漂う場所です。

次に伝説編です。

丹後には美しく神秘的な風景だけではなく、まか不思議な伝説も数多く残されています。
その代表的な伝説の一つが「浦島太郎」。

3.urashima.jpg全国津々浦々に浦島太郎伝説は数多くありますが、ここが一番古いと言われています。
その物語が残されている場所が伊根町にある浦島神社。
かなり歴史のある神社で、起源は今からおよそ1200年前の西暦825年です。

4.guuji.jpg訪れると、神社の宮司さんが浦島太郎の歴史を丁寧に教えてくれます。教えてくれるお話は小さい頃に教わった浦島太郎の物語とだいぶ違ってかなり新鮮です。
亀がいじめられていて、太郎はその亀を助ける。亀は海のなかの竜宮城に招き、そこで美しい女性たちがもてなしてくれる・・・というのがよく知られた物語ですが、ここでは
亀が美女に代わって、海の中ではなく、海の遠く向こうにある「常世の国」に案内してくれ、そこに天国のような世界がある・・・という中国の思想が色濃くみえる物語です。

5.kame.jpgそんな亀を地元の人達は今でも大切な生き物として崇めています。
この地域の人達は亀が釣れると、神社に奉納する風習が残されているのだとか。
剥製にして何匹もの立派な亀がこの神社には大事に保管されています。

IMG_0529.JPGさらにさらに玉手箱も・・・これはここへ訪れてからのお楽しみです。

神秘的な風景に伝説、パワーがたくさんもらえる丹後にみなさんも是非来てみてください。

投稿時間:11:00 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


2017年01月10日 (火)

本年もよろしくお願いいたします!

あけましておめでとうございます!「新日本風土記」事務局スタッフです。

いつも番組およびホームページをご覧いただいている皆さま、あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

先週もご案内しましたが、新たな年のはじまりにふさわしい、新日本風土記スペシャルの放送があります!祝日の成人の日に再放送もありますので、ぜひご覧いただければと思います。

 

 新日本風土記スペシャル

 「神を守り 人が集う ~ユネスコ無形文化遺産 山・ほこ・屋台行事~(仮)」

  放送日 1月 3日(火) 午後 6:05(総合)

  再放送 1月 9日(月) 午前10:50(総合)

 

そして2017年最初の「新日本風土記」は、6日(金)、京都・丹後が舞台です。「もういちど、日本」は4日(水)、「永平寺の年末年始」。どちらも日本に残る独自の風土や文化、ひとびとの暮らしや信仰の姿がじわっと胸に迫ってくる内容です。ご期待下さい。

今年も、「さすが新日本風土記!」「もういちど、日本も素晴らしい!」と感じていただけるような独特で魅力的な番組を皆さまにお届けできるよう、スタッフ一同、力を尽くしていきます。どうぞよろしくお願いいたします!

投稿時間:10:47 | カテゴリ: | 固定リンク


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