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この年の出来事
政治では、鳩山総理、小沢幹事長の辞任、経済ではJAL破たん、ギリシア発の欧州危機などを伝えました。4月、上海万博直前の中国の姿を、国谷裕子キャスターが3回シリーズで現地リポート。6月には温家宝首相へのインタビューも行いました。

2010年 7月

新しい記録から見る
2010年7月29日(木)

匠の技にチャンスあり

衰退する伝統産業の世界で、画期的な取り組みが進められている。京都で1000年にわたって受け継がれてきた匠の技を、赤外線センサーなどを使って科学的に分析し、そのノウハウを明らかにしようという研究だ。研究を行っているのは京都工芸繊維大学の「伝統みらい教育研究センター」。10を超える伝統工芸の職人の協力のもと、5年前から研究をすすめている。その結果、親方も気づかなかった「コ ...

2010年7月28日(水)

1~4歳 “取り残された世代”を救え

平均寿命が世界トップレベルの日本。新生児も死亡率がきわめて低く、世界に誇る健康大国と言われている。しかし、1~4歳の子どもの死亡率だけは高く、先進国の中で最悪のレベルであることが最新の研究から明らかになった。1~4歳の子どもは症状を言葉で訴えられない、症状が急変しやすいなどの理由から診療が難しい。しかしなぜ、日本だけが特に高いのか。医師たちの調査などから、不慮の事故や ...

2010年7月27日(火)

中高年登山 遭難死は減らせるか

大雪山系トムラウシ山で中高年の登山ツアー客が遭難し、8人もの人が凍死した大惨事から7月で1年。しかし、その教訓は生かされている状況にない。警察庁によると、去年1年間に全国の山で遭難し死亡・行方不明になった人は過去最悪の317人にのぼった。惨事を繰り返さないためにどうすればよいのか。日本山岳ガイド協会の事故調査特別委員会は、悪天候の中、登山を強行したガイドの判断ミスが最 ...

2010年7月26日(月)

“おもてなし”で世界をねらえ

日本のモノづくりが、中国や韓国などの勢いに押されつつある中、日本特有のココロ“おもてなし”を武器に、海外でビジネス展開しようという動きが広がりつつある。石川県の純和風旅館・加賀屋は、今年11月、台湾企業と共同で現地に旅館を開業する。接客係の徹底したもてなしで客に感動を与えてきた経験を生かし、その極めて日本的なもてなしで新たな市場を開拓しようというのだ。またヤマト運輸は ...

2010年7月22日(木)

スト続発!変わる中国の労働者

いま、中国の日系メーカーの工場で、賃上げを求めるストライキが続発している。中心となるのは「新世代農民工」と呼ばれる20代の若者たち。低賃金で我慢強く働く、かつての「農民工」とは大きく変わっている。急速に広がる経済格差、単純労働で先の見えない不安に若い労働者は苛立っている。携帯メールで、賃上げ情報を教え合い、新たなストを誘発しているのだ。様変わりする労働者に、日本企業は ...

2010年7月21日(水)

鉄高騰 広がる衝撃

「このままでは10億円以上の赤字を飲み込むしかない。」建築用の鉄材を扱う業者が嘆く。今年に入り、鉄鋼の原料価格は去年の2倍以上に急騰。デフレも追い打ちをかけ、モノ作りの現場から悲鳴が上がっている。さらに、鉄の価格を決める国際ルールが根底から覆り、混乱が広がっている。これまで鉄の原料、鉄鉱石の価格は日本の鉄鋼メーカーと海外の大手資源会社の間の“話合い”で“年に1度”決め ...

2010年7月20日(火)

生物資源めぐる世界対立

医薬品、食品、化粧品などの原料となる微生物などの生物資源。その多くは発展途上国に存在する。今、その生物資源をめぐり、世界で対立が起きている。途上国は、自国内の生物から利益を得た先進国の企業は、応分の利益を配分すべきと強く主張。先進国との間でルール作りのための話し合いが続いているが、溝が埋まらない。こうした中、その影響が身近なところに出始めている。日本の製薬メーカーは海 ...

2010年7月15日(木)

目指すは“世界最高” iPS細胞・山中教授に聞く

5月に開所した世界初の「iPS細胞」専門の研究施設「京都大学iPS細胞研究所」。所長に就任したのは、4年前、世界で初めて「iPS細胞」を作りだした山中伸弥教授。「iPS細胞」とは、皮膚など身体の細胞をいったん“リセット”することで、あらゆる組織や臓器に変わる“万能性”をもった細胞で、「再生医療」の切り札として注目されているだけでなく、様々な病気の解明や、難病の治療薬の ...

2010年7月14日(水)

動きはじめた自殺対策 ~実態調査が命を救う~

12年連続自殺者3万人以上。この危機的状況を打開するための切り札が、ついに出てきた。日本人の自殺の実態を浮かび上がらせる2つの調査結果である。1つは、これまでは公にされていなかった警察の自殺統計データなどに基づき、全国の市区町村別に、家族形態・職業・年齢層・性別などを今年3月初めてまとめたもの。もう1つは、NPOの自死遺族500ケースの聞き取りから集計が進む、自殺に至 ...

2010年7月13日(火)

“ねじれ”再び ~政治はどう動くのか~

7月11日に行われた参議院選挙。民主党敗北で与党が過半数割れ、自民党が改選第1党となり、再び“ねじれ”国会の状況となった。今後の政治はどう動くのか。そして、争点となった消費税をめぐる問題。深刻な財政状況の中で、消費税論議はどうなっていくのか。菅政権のキーマンをスタジオに呼び、今後の政局のゆくえ、政策課題への対応などについて聞く。

2010年7月8日(木)

学びをあきらめない ~74歳老棋士・最後の闘い~

「火の玉流」と呼ばれる攻撃将棋で、現役最高齢74歳まで活躍した棋士・有吉道夫九段が、5月末に引退した。「棋聖(きせい)」を獲得し、史上8人しかいない1000勝も達成した名棋士だが、その記録以上に有吉さんが尊敬を集めているのは、老いても衰えぬ情熱だった。「頭脳の格闘技」と呼ばれ、一局で体重が5キロ減少するとも言われる将棋。体力・気力の衰えから50代で引退する棋士が多いな ...

2010年7月7日(水)

“記録せよ 記憶せよ” ~井上ひさしの言葉~

戦後に大きな足跡を残した劇作家の井上ひさしさんが亡くなって3ヶ月。7月1日、井上さんをしのぶ1200人が集まって都内で大規模なお別れの会が開かれた。ユーモアとペーソスあふれる数多くの小説や戯曲、エッセーを世に送り出した井上さん。そのテーマは多岐にわたるが、中でも多くの人びとの心に刻まれているのは笑いの中にくるみこんだ「戦争」への怒りと、「生きる」ことへの強いメッセージ ...

2010年7月6日(火)

映画「ザ・コーヴ」問われる“表現”

和歌山県太地町で行われている伝統のイルカ漁を批判的に描き、アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門賞を受賞した映画「コーヴ」。その「隠し撮り」を用いた取材手法や、イルカの食用は危険だとする内容に地元で反発の声が高まっている。さらに「反日的だ」と上映中止を求める団体の抗議運動も激化。中止を決める映画館・上映会が相次ぐなか、今月3日、全国6館で公開が始まる。番組では、太地町の ...

2010年7月5日(月)

次世代照明ウォーズ ~問われる日本の国際競争力~

白熱電球や蛍光灯よりも消費電力が少なく、寿命が長いことから、CO2削減の切り札とされ、次世代照明の主役となることが確実視されている「LED」と「有機EL」。エジソン以来の大発明とも言われるが、その開発には、日本の技術者たちが大きく貢献している。将来有望なこの市場には、照明メーカー以外の異業種からの新規参入も相次ぎ、業界の地殻変動が起こりつつある。さらに海外でも、日本勢 ...

2010年7月1日(木)

プロボノ ~広がる新たな社会貢献のカタチ~

今、若者たちの間では、金融や広告、研究職などこれまでボランティアとは無縁と思われてきた層を中心に、仕事のスキルを生かした新たな「社会貢献」が広がりを見せている。「プロボノ」とよばれる “新しい働き方”だ。「プロボノ」の語源はPro Bono Publico(公共善のために)というラテン語、2000年頃からアメリカで始まり、社会に有益な活動をしているが資金も人材も不足し ...