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北九州ラヴァーズ#24 KAZYAさん/ギタリスト

175Rから北九州へ ステージでも裏方でも
  • 2023年11月29日

KAZYAさん(44歳)
北九州市小倉南区出身で高校卒業後、人気ロックバンド175Rを結成しギタリストとして活躍。その後、ふるさと北九州に戻る。現在は、表舞台の音楽ステージと裏方のイベント運営の双方で、地域を盛り上げる活動を行う。

音楽ステージで輝く

高塔山ロックフェス
華麗な演奏で会場を盛り上げる

ことし10月、若松区で行われた「高塔山ロックフェス」。ステージには、ことしもギターを演奏するKAZYAさんの姿がありました。地元の音楽仲間と共に、北九州出身で1980年代に人気を誇った「ザ・ルースターズ」の曲を演奏しました。

この日、KAZYAさんは、イベント全体の司会も担当し、地元で長年続く人気のロックイベントを盛り上げました。

曲を演奏している時、お客さんがこれを待っていたんだなってすごく感じて、自分もそれでテンション上がって、いいステージになったと思いますね。エンターテインメントイベント、ライブイベントってめちゃくちゃ最高ですよ。やる側も見る側も。こっちはぶつけるし、向こうはそれに対して返してくれるし、それでまたこっちが盛り上がるっていう、出演者側も見る側も元気をもらえるものだと思います

175Rから北九州へ

結成当初の175R

1979年、小倉南区で生まれたKAZYAさん。高校卒業後の1998年、地元でロックバンド「175R」を結成しました。

175Rは、2003年に「ハッピーライフ」でメジャーデビュー。その年にリリースした「空に唄えば」も大ヒットし、紅白歌合戦に出場しました。翌2004年には、日本武道館での公演も行い、若者を中心に絶大な人気を誇りました。しかし、バンドは2010年に活動を休止。KAZYAさんは北九州に戻り、2017年に地元での活動に専念するためにバンドを脱退しました。

きっかけになったのは、活動休止直後に起きた東日本大震災でした。被災地を支援する活動を通じて、ふるさとの北九州で何かできないかと考えるようになりました。

2011年福島にて

福島に慰問に行ったんですが、演奏してじゃあ頑張ってと帰るだけというのが、すごく心に残るものがあって。それだったら地元に帰ったほうがもっと大きく巻き込むことができるんじゃないかなと思って。北九州は音楽だけじゃなくていろいろなつながりがある街なので、そういうところに軸足を置いておもしろい物を作りながら、何かあるときはチームで手助けできるようなイメージです

華やかなステージから裏方へ

北九州に戻ったKAZYAさん

北九州に戻ってからの活動は、音楽だけではありません。フリーランスで、まちづくりに関わるイベントの企画や運営を行っています。華やかなステージから裏方へ。最初は戸惑いもあったといいますが、今ははっきりとしたやりがいを見いだしています。

それまでステージの上でかっこつけたりとか、これが俺のかっこよさだと表現していたりしていたのが、自分が作り手になるという時は葛藤はすごくありました。何ができるんだろうとか、そういうことをするべきかどうか迷った時期はしばらくありました。ただその中でも、自分がやりたいものを、自分で作っていけるというところは、すごく価値があると思うのでやりがいがありますね。僕的には北九州が最高だからいたいっていうよりも、ここの魅力を磨き上げて発信したいなっていうのがいちばん強いところです

この秋、力を入れて取り組んだのが、北九州市の秋の恒例イベント「小倉城竹あかり」です。2019年の第1回から実行委員として参加していて、ことしは留学生にオブジェを作ってもらう企画を担当しました。

大変な部分はめちゃくちゃあるんですけど、世代やジャンルが違っても関わりを持つことで目を向けてもらって、イベントを一緒につくることができるというところにつながっていくと思います

音楽でもイベントを盛り上げる

小倉城竹あかり

迎えた本番当日。およそ3万個の竹灯籠が、小倉城周辺を彩りました。

KAZYAさんが担当し留学生たちが制作したオブジェも、会場の一角を照らしました。

KAZYAさんがオブジェを見に行くと、制作を担当したインドネシアからの留学生の男性と出会いました。

KAZYAさんは私たちを手伝い、いろいろな問題を一緒に解決してくれました

さらに、KAZYAさんは竹灯籠で囲まれたスペースでアーティストが演奏する“茶室”という空間もプロデュース。竹で作った弦楽器の楽団など出演者の調整に加え、当日は音響も務めました。

会場では、竹灯籠の幻想的な光のなか美しい音色が響きました。

ステージでも裏方でも

ステージでも裏方でも全力を尽くすKAZYAさん。取材の最後に、今後の活動について尋ねると、北九州で全国から多くの人を集められるようなロックイベントをつくり、自身も出演したいと目標を語ってくれました。

北九州っていうのはロックもあれば街なかの文化的なものあるし、色んな世代が入ってるぞっていうところを、つなぎ役として自分が携われたらうれしいし、世界から全国から注目されるような、イベントに育てていきたいし、そういう街にしていきたいです。エンターテインメント全部で北九州を盛り上げていきたいですね

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  • 石井直樹

    北九州放送局 記者

    石井直樹

    「空に唄えば」が大ヒットした時は6歳
    テレビで175R見てました

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