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北九州ラヴァーズ#21北里幸良さん/街を花でいっぱいに

  • 2023年10月02日

北里幸良さん 
NPO法人門司港レトロ花の会 理事長。
仲間と北九州市門司港周辺の美化活動につとめています。

花いっぱいで心豊かな街に

北里さんは、門司港周辺に花を植え続けて20年以上になります。
これまでに、100種類以上 数百万株の花や木を植えてきました。

門司港を花いっぱいで心豊かな街にしたいとずっと広めてきたんです。
四季折々の花が咲きます。多くの人が花を楽しみながら散歩しています。

心の支えになった花

旧国鉄時代の北里さん

熊本県出身の北里さんは、高校卒業後、旧国鉄に就職したのを機に門司に移り住みました。
しかし、38歳のときに肝臓がんを発症し退職しました。
つらい入院生活で心の支えになったのは、看護師から贈られた花だったといいます。

元気を失いつつあるときにもってきてくれたから、やっぱりいちばんうれしかったですね。植物は生命力を与えるエネルギーがそのまま存在していて、元気をもらいましたね。これぐらい人生にとって大きな出来事はないと思うんですよね。生かされた命をどういかすかと考えました。

花に託した思い

関門橋が臨める「ハート花壇」

退院後、北里さんは第2のふるさとであるこの街に、花を植え始めました。 関門橋が臨める場所につくった「ハート花壇」は、北里さんこだわりのビュースポットです。かつて、家庭ごみや家電などあらゆるごみが不法投棄され雑草が生い茂っていたというこの場所。ごみや雑草を一掃するのに3年ほどかかったといいます。

ここは、関門橋が見えてですね 、門司港にふさわしいロケーションのいいところだということで花壇にしました。手が付けられない状況でしたから、それはもう大変でしたね。ここにみんなの愛が結集しているということで、ハート花壇と名付けました。

「門司港出征の碑」の周りに植えた彼岸花

北里さんが平和への思いを込めて植えた花もあります。
門司港から、かつて200万人を超える兵士が戦地に赴きました。この一帯に、50万本の彼岸花を植えました。

かなりの人が亡くなって帰ってきていないんですね。平和の誓いとして供養する必要があるんじゃないかと植えました。

仲間と花を植えたり草刈りをする北里さん

当初一人で始めた活動でしたが、今では40人近い仲間ができました。

もう鬼に金棒です。みんなに支えられて門司港周辺はきれいになっています。初心を貫いて、花いっぱいで心豊かな街にできるよう、続けられるだけ続けていきたいです。

 

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