北九州ラヴァーズ＃13 別所英幸さん/競輪選手

2023年08月02日

別所英幸さん（４３歳）
北九州市門司区出身の競輪選手。
各地でレースに出場するかたわら、小倉北区の旦過市場でカフェの経営も手がける。

“北九州発祥”の競輪の選手として

別所英幸さんは北九州が発祥と言われる競輪の選手です。
太もも回り６０センチの強じんな脚力から生み出されるスピードは時速約７０キロ。
持久力を生かした後半の追い上げを武器に活躍しています。

自分はオールラウンダータイプだと思うんですけれど、最近は体の使い方とかをいろいろ考えて、全身を使い切ってゴールするというのをテーマにしていて、それで戦えていると思います。

門司区出身の別所さん。
幼いころから野球や水泳など、さまざまな競技に挑戦するなかでプロスポーツ選手になる憧れを抱き、父親の勧めもあって１９歳で競輪の世界に飛び込みました。

それから２０年以上。４３歳となった今もみずからを追い込み、鍛え続けています。

別所さん
「年を取ってくると年々きつくなります。でもいろんな人に応援してもらっているし、気合いは入ります。期待に応えないといけないプレッシャーもありますけどね」

意外な！？もうひとつの顔

いつもトレーニング後などに別所さんが向かうのが、小倉北区の旦過市場にあるカフェです。
店に入るとカウンターに立ち、みずからコーヒーをいれ始めました。
そう、別所さんはカフェの経営者でもあるのです。

カフェを始めたのは４年前のこと。
トレーニングの帰り道、いつも立ち寄っていた市場内の喫茶店が閉店したのがきっかけでした。
１杯のコーヒーと旦過の人たちとのホッとするひとときが、次のレースへの活力になっていたという別所さん。地域の癒やしの場をなくしたくないと、みずから店を開きました。

なくなってしまうのは寂しいなと思って。だったら自分でコーヒーを飲む場所を作ってしまおうということで始めました。若手のころは競輪の先輩たちにコーヒーをいれてましたしね。いろんな人が集える場所にしたいと思っています。

好きなことにのめり込め！

競輪選手とカフェオーナーの二足のわらじをはく別所さん。
ことし６月、八幡西区の小学校を訪れ、子どもたちに絵本をプレゼントしました。

別所さんはレースで１着になるたびに小学校や保育園などを訪れ、子どもたちに絵本を贈る活動をしているのです。その数はこれまでに約２００冊に上ります。

４０歳を過ぎたあたりで頑張ってもなかなか年齢的に強くなれない感覚があって、自分を奮い立たせる意味でいろんなことを考えて、子どもたちに絵本を届けるというモチベーションだったら頑張れるんじゃないかと思って始めました。喜んでくれる人がいるという思いを胸に一戦一戦、１着をとれるように頑張っていきたいといつも思っています。

別所さんは自身の経験をもとに、子どもたちにこうメッセージを送りました。