2016年12月05日 (月)ことしの子どもの名前 「大翔」と「葵」が最多に


※2016年11月28日に放送されました。

ことし生まれた子どもの名前で最も多かったのは、男の子が「大きい」と飛しょうの「翔」の文字を使った「大翔」(ひろと・やまと、など)、女の子は、植物の「葵」(あおい・めい)だったという調査結果がまとまりました。
調査は明治安田生命が、保険の契約者を対象に毎年、行っているもので、ことしは1万7000人余りを調べました。
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読み方は「はると」「はな」が最多ことし生まれた子どもの名前を「読み方」で見てみると、最も多かったのは、男の子が8年連続で「はると」、女の子は2年連続で「はな」でしたが、漢字の表記は「はると」が58通り、「はな」が43通りと多様になっています。
161128-10.jpg男の子の名前の読み方でいちばん多かった「はると」は、漢字の表記を見ると、

▽太陽の「陽」に飛しょうの「翔」、▽「晴」れという字に飛しょうの「翔」、▽「春」に飛しょうの「翔」、▽太陽の「陽」に北斗七星の「斗」など、58通りに上り、去年の45通りよりも増えました。

また、女の子の読み方でいちばん多かった「はな」は、漢字の表記を見ると
▽植物の「花」、▽華やかの「華」、▽「羽」に沖縄県の那覇の「那」、▽「羽」に菜の花の「菜」など、43通りと去年の27通りよりもさらに増えています。

漢字の表記が多様になっていることについて、明治安田生命の担当者は「名前の読み方を先に決め、文字はインターネット上の『名付けサイト』などを使って決めることが定着したことや、響きや読み方を決めてから、独自の思いや個性を漢字に込める親が増えているからではないか」と分析しています。

親の思いは?
親たちは子どもへの最初の贈り物となる名前をどのようにつけたのか、東京・渋谷区の子育てサークルに参加する母親たちに聞きました。

161128-3.jpg次男を「直央(なお)」と名付けた女性は「素直に育ってほしいということと、明るくみんなの和の中心にいられるような子になってほしいと思い名付けました。夫が呼びづらい名前で、あまり名前で呼ばれなかったようなので、子どもはできるだけ下の名前で呼んでもらえるようにと、響きにこだわりました」と話していました。

161128-9.jpgまた、長女を「絵莉(えり)」と名付けた女性は「自分の名前から『絵』のひと文字を入れました。自分と夫の名前が外国人からすると発音しづらい名前だったので、娘は発音しやすい名前にしました」と話しました。

親には、子どもには名前に対するコンプレックスをもってほしくないと考える傾向があるようです。長男を「司(つかさ)」と名付けた女性は「あまり“キラキラ”した名前は好きではなかったので、誰にでもわかるような名前にしました。将来、リーダーになる素質を身につけてほしいと、司るという字を使いました」と話していました。

専門家「親も子どもも気に入る名前を」
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名前について30年以上研究し、これまで10万人以上の名付けの相談にのったという、牧野恭仁雄さんは「昔は原則として、女の子は主婦として幸せに生きて欲しいということを親は考えていましたが、最近は、女の子にも目標や価値観を持って生きてほしいと考えて、名付けをする人が多いです」と、女の子の名前がより多様になっていると話しています。

また、名付けのしかたについて牧野さんは「親が気に入り、子どもにも気に入られるような名前を選ぶようにしてください。読みにくくないなど、周りの人からも親しみのもてる名前のほうがいいと思います」として、名付けの際には親、子、社会を意識することがうまくいく秘けつだと説明しています。

投稿者:清有美子 | 投稿時間:14時03分

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