文研ブログ

2022年2月 8日

文研フォーラム 2022年02月08日 (火)

#364 これからのメディアと、メディア研究を考える~文研75周年記念シンポジウム~

メディア研究部(番組研究) 宇治橋祐之


 NHK放送文化研究所(文研)は2021年に設立75周年を迎えました。1946年の設立時は東京・内幸町の放送会館内に置かれましたが、1948年6月に霞ケ関分館、1949年10月に目黒分室(品川区上大崎)に移ります。1955 年からは、現在は放送博物館のある東京都港区の愛宕山で50年近く調査・研究を行い、2002年1月に愛宕MORIタワーに移転して現在に至ります。

220208-111png.png 文研では、『放送研究と調査』などの研究誌で調査・研究の成果を継続して公表しており、1950年代以降の論文や調査報告等(短信やコラムを含む)の総数は約8,800本に上ります。1996年発刊の『文研50年のあゆみ』で、それまでの研究成果を整理していますが、今回新たに1996年以降の25年分の論文や調査報告等約3,500本の整理を行いました。

 研究成果をわかりやすく提示するために、『文研50年のあゆみ』と同様に「放送理論」「番組」「放送言語」「視聴者・世論」「世界の放送事情」など12の分類を行い、一覧にしています。詳細は、『NHK放送文化研究所 年報2022 第65集』に掲載している『放送研究からメディア研究への多様な展開―「調査研究文献総目録(1996~2020年度)の作成から―」をお読みください。

 この25年間の研究成果を概観すると、「全国個人視聴率調査」や「国民生活時間調査」などの基幹調査を継続して行う一方、放送のデジタル化やインターネットの普及に伴う人々の変化を捉える新たな調査、「東日本大震災」や「新型コロナ」などの予期せぬ出来事に対応した機動的な調査、まもなく100年を迎える放送の歴史や制度の検証、メディア環境の変化に対する国内外の最新動向の報告、放送用語の継続的な研究といった放送局の研究機関ならではの調査・研究を行ってきました。

 3/3(水)10:30~12:00に開催の文研フォーラム「これからのメディアと、メディア研究を考える~文研75周年記念シンポジウム~」では、これらの調査・研究の成果をもとに、社会学とくにメディアや教育におけるジェンダーの問題に詳しい村松泰子さん([公財]日本女性学習財団 理事長)、社会学・メディアスタディーズが専門の伊藤守さん(早稲田大学 教育・総合科学学術院教授)、メディア論・メディア技術史・文化社会学を研究する飯田豊さん(立命館大学 産業社会学部准教授)と、これからのメディアと、メディア研究のあり方を考えていきます。



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