2022年

  大統領の誕生日ケーキ

大統領の誕生日ケーキ

 
In Production

大統領の誕生日ケーキ
The President’s Cake

【あらすじ】
1991年、イラクに厳しい制裁が行われていた頃、9歳のサイードはサダム・フセイン大統領の誕生日を祝う学校行事にケーキを持参するようクラスの抽選で選ばれる。この習わしは、学校がサダムの誕生日の2日前に「拷問抽選会」とも呼ばれる抽選を行い、誕生日ケーキを持参する不運な生徒を選ぶというものだった。ケーキを持ってこられないと、その生徒と家族はサダムを軽んじたとして当局から厳しい処分を受けることになる。仕方なく、サイードと祖母は貴重品を売ってケーキの材料を手に入れるため、街へ出かけていく。
そんな中、サイードは無二の親友ヒンディ(雄鶏)を祖母が市場で売ろうとしていることを知り、旅は一転する。ヒンディが売られるのを防ぐため、サイードは祖母のもとを離れ自分の力で材料を手に入れようと決心する。ケーキの材料をひとつずつ手に入れるうちに、苦難はサイードを大人へと成長させ、彼は思いもよらない決断をするようになる。食材を手に入れるため、労働をし、盗み、搾取するようになったサイード。彼の無垢な心は、次第に世の中の重苦しさ、厳しさによって傷つけられていく。そしてサイードはついに、ヒンディを犠牲にするか、自分と愛する人を危険にさらすか、どちらかを選ばなければならなくなる。
ハサン・ハディ

【監督】
ハサン・ハディ
Hasan Hadi
脚本/監督

ハサン・ハディはニューヨークを拠点に活動するイラク人脚本家/監督。
短編「SWIMSUIT」は2021年のアカデミー賞認可作品となり、ワーナー・メディア(HBO MAX)が購入しています。
ハサンの受賞歴には、Tisch Dean's Fellowship、The Gotham-Marcie Bloom Fellowship、Black Family Production Prize、Sloan Foundation Award、BAFTA Newcomers Programがあります。
また、サンダンス・インスティテュート・フィルム・フェローであり、現在はニューヨーク大学大学院フィルム・プログラムの非常勤講師を務めています。