2006年


「溺れさせないで」 (アメリカ)
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「レイク・タホ」 (ラテンアメリカ)
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「消えたかった男」 (ヨーロッパ)
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「クローンは故郷をめざす」 (日本)
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溺れさせないで
Don’t Let Me Drown
2008年/アメリカ/105分
●2009年 サンダンス映画祭 USドラマ・コンペティション部門
●2009年 サンフランシスコ国際映画祭 観客賞
●2009年 ウッドストック映画祭 作品賞、編集賞
【あらすじ】
9.11(同時多発テロ)から1ヵ月後のブルックリン。社会は恐怖、混乱、不信、怒りが満ち溢れ混沌としている。大人たちは皆、進むべき道を見失っている。この街に暮らすラテン・アメリカ系の少年少女たちもまた絶望的な想いに捕らわれているが、若い彼らはそんなカオスの中を逞しく生き抜いていく。友情、恋……一番大切なものを見つけるために。若者の目線でテロ直後のアメリカ社会を鋭く描く。
【監督】
クルーズ・アンジェルス
アンジェルス監督はメキシコで生まれ、ロサンゼルスで育つ。ニューヨーク大学の映画修士課程を修了。2001年、短編「Abuela's Revolt」でアメリカ監督組合の最優秀ラテン学生映画作家賞を受ける。サンダンスの脚本家・監督ラボで練られた「溺れさせないで」が初の長編作品。
レイク・タホ
Lake Tahoe
2008年/メキシコ/85分
●2008年 ベルリン国際映画祭 コンペティション部門アルフレッド・バウアー賞、国際批評家連盟賞
●2009年 アリエル賞 作品賞、監督賞、助演男優賞
●2009年 カタルヘナ映画祭 作品賞、撮影賞、脚本賞
【あらすじ】
16歳のホアンは父の死をどうしても受け入れられないでいる。赤い自動車に飛び乗り家を出るが、すぐに電柱にぶつかってしまう。どうしても車を修理しなければならないホアンは、強面の修理工や、パンク音楽には精通しているが車のことは何一つわからない少女など、さまざまな人に出会う。部品探しの長い長い一日が過ぎていく。
【監督】
フェルナンド・アイムブケイ
アイムブケイ監督はミュージックビデオや短編映画を演出したのち、自ら脚本を書いた長編劇映画「ダック・シーズン」(2004)を監督。2004年のカンヌ国際批評家週間に招待された。「レイク・タホ」は2008年のベルリン国際映画祭コンペティション部門でワールドプレミア上映された。
消えたかった男
(N)iemand (Nowhere Man)
2008年/ベルギー=オランダ=ノルウェー=ルクセンブルグ/96分
●2008年 モントリオール世界映画祭 ワールド・コンペティション部門
●2008年 ハンブルグ映画祭
●2008年 サンパウロ国際映画祭
【あらすじ】
トーマスは四十路の男性。美しい妻や人もうらやむ職業に恵まれ、望むものすべてを手に入れている。しかし彼は自分の人生が本物のように思えず満たされない気持ちを抱えていた。退屈な生活を捨て別人として生きることを夢見るようになったトーマスは、すばらしく気持ちの良いある春の日、自分が死んだと世間に信じ込ませる。
【監督】
パトリス・トイ
ブリュッセルで映画を学んだトイ監督はベルギーのテレビ各局でニュース番組やドキュメンタリーを製作・演出してきた。初の長編劇映画「Rosie」(1998)は世界各国で上映され、高い評価を得た。
クローンは故郷をめざす
The Clone Returns Home
2008年/日本/110分
●2009年 サンダンス映画祭 ワールド・ドラマ・コンペティション部門
●2009年 モントリオール・ファンタジア国際映画祭 撮影賞
●2008年 東京国際映画祭 日本映画・ある視点部門
●2008年 サンパウロ国際映画祭
【あらすじ】
殉職した宇宙飛行士の耕平は、合法的クローンとして蘇る。だが再生された彼は記憶障害を起こし、少年期のままの行動を取り始める。耕平には、かつて自分の犠牲となって死んだ双子の弟がいた……。クローンの耕平は自らの死体をかつての弟の姿と錯覚し、繰り返される悲劇の中で困惑する……。
【監督】
中嶋莞爾
中嶋監督は東京造形大学在学中より、監督・脚本・撮影・音楽を兼任するユニークなアプローチで映画を製作している。長編第1作「はがね」(1994)でポルトガル国際映画祭新人監督賞を受賞。続く「箱−The BOX−」(2002)はトリノ国際映画祭特別奨励賞を受賞した。